バス釣り歴数週間のビギナーも、ン十年のベテランもフィールドに立てばみ~んな平等。僕たちのココロをつかんで離さないバス釣りに関する気になること、興味はあるけどいまさら聞けないあれこれを、すべてのバス釣りアングラーの強~い味方、メジャークラフトのヒロセマンが真心込めて全力解説!! そう、すべてはもっともっとバス釣りを楽しむために!
【Profile】
広瀬達樹(ひろせ・たつき)
一週間が10日欲しいメジャークラフトのアイテムプランナー兼プレイヤー。一般の釣り人目線からの釣行をモットーとし、本当に使いやすく釣れるアイテムの開発に役立てている。
操作しているようで、操作されている!?
ヒロセマン「さて、今回はルアーの操作について。ルアーは自分から動くことはできません。もしルアーをエサだと思ってバスが口を使う場合、もちろん動いているほうがいい。当たり前のようですが不思議なことに、完全に動きが止まっていれば、いくら本物の小魚やエビなどでも食欲を刺激されないのか口を使いません。個人的には鮮度はともかく、逃げられないので食べやすいと思うんですが(笑)」
てことは、ルアーでも動いてさえいればチャンスはあると。
ヒロセマン「その意味ではエサのようなリアルな動き、できれば死にかけで食べやすそうな動きをルアーで表現できればベストです」
完全に死亡ではなく(笑)。
ヒロセマン「いわゆるナチュラルな動きです。ただ、バスは食欲だけで口を使うわけではありません。好奇心、興味でも口を使う。バス釣りの面白いところです」
だったら不自然な動きにも反応するんですか?
ヒロセマン「そうなります。止まっていたのが急に大きく動いたりするリアクションがそうですね」
なるほど。じゃあ操作はなんでもいいってことですね!
ヒロセマン「まぁバスに食欲や興味を持ってもらえればいいんですが、どんな動きか分かります?」
分かりません(笑)!
ヒロセマン「そのヒントはルアーにあります。つまり、ルアーが魅力的に動いてバスが口を使ってくれる操作法があると言うこと。クランクベイトのただ巻きがいい例ですね。巻くだけで魅力的に動く。その動きを引き出してあげるのも操作になります」
ENJOYレッスン1:なぜ操作が必要なのか?
釣り人ができる最大のアピール!
ヒロセマン「生き物ではないルアーを釣り人が操作することで、まるで生きているかのように動いてバスをダマして口を使わせる。これがルアーフィッシングの根本にして最大の魅力なので、ルアーを操作することが重要になります」
釣り人からルアーを魅力的に見せる → バスへルアーに興味を持つ = 釣れる!
ENJOYレッスン2:基本の操作を覚えよう! ヒロセマン的四大操作はコレだ!
ヒロセマン「ルアーを水中に入れる以上、手で直接持って動かすことはできません。だからロッドやリール、ラインが必要で、つまりタックルで動かします。そこで釣り人ができる操作はざっくりと分けてこの4つ。厳密にはもっといろいろありますが、これをまず覚えましょう」
四大操作1:巻き
巻いて動かす!
リールを巻くことで水の抵抗を受けてルアーが動く。基本は一定の速度で巻き続けるただ巻きだが、高速巻きやスロー巻きのような速度の差、速度を変化させる可変巻きもある。
四大操作2:ロッドワーク
動かして動かす!
ロッドを動かすことでルアーが動く。シェイクやジャーク、トゥイッチなど、動かす幅や速度、回数などバリエーションは多い。ルアーとの距離によっては実際に動いていないことも。
四大操作3:フォール
沈めて動かす!
沈むルアー(シンキング)やシンカーを使ったリグで有効。ラインを張ったままにしてテンションをかけ続けるテンションフォール、テンションをかけないフリーフォールがある。
四大操作4:ポーズ
止めて動かす!
意図的に止めて違和感をバスに与える。動き続けていたものが止まる余韻や、風や波、水の動きで動くなど、微細な動きが多く、スレたバスに有効な反面、アピール力は弱い。
四大操作のアドバイス「タックルの差はあるにはあります!」
ヒロセマン「ロッドにせよリールにせよ、基本的にハイエンド(上級)タックルでは、より繊細な操作が可能になります。ラインもフロロやPEなどで効果の差は多少ありますが、基本は同じです」
ENJOYレッスン3:操作の組み立てを理解する
四大操作を応用して操作しよう
ヒロセマン「実際にはひとつの操作だけではなく、ただ巻きにポーズやトゥイッチを入れたり、フォールさせてボトムまで沈めてからシェイクしながら巻いてフォールを繰り返したりと、組み合わせて誘います。難しくて面白いところですね」
ENJOYレッスン4:ルアーによって操作を決める
マッチする操作を見つけるのが近道!
ヒロセマン「ただ巻きはクランクベイトなどのリップ付きのルアー、ポーズはトップウォーター系など、それぞれ得意とするルアーがあります。基本ルアーはどう操作しても自由だし、それで釣れないこともないのがバス釣りなんですが、できれば得意な操作で使ってみましょう」
虫ルアー:水面でもがくエサ
巻き | × |
ロッドワーク | ◎ |
フォール | △ |
ポーズ | 〇 |
間違って水面に落ちた虫が必死に暴れる様子をシェイクで表現する。ピタッと止まるタイミングにバイトすることがあるのでポーズも入れる。沈む虫は最近の虫ルアーの流行だ。
シャッド:水中を泳ぐ小魚
巻き | ◎ |
ロッドワーク | 〇 |
フォール | × |
ポーズ | 〇 |
素早い動きで水中を泳ぎ回る、文字通りのシャッド(小魚)をイミテートする。弱ったようなスローな巻きも有効だが早巻きがベター。トゥイッチやポーズがアクセントになる。
ジグヘッドワッキー:水中を漂うエサ
巻き | 〇 |
ロッドワーク | 〇 |
フォール | 〇 |
ポーズ | 〇 |
シェイクしながら巻くことでヘコヘコと水中を泳ぎ、ポーズでまたもやヘコヘコと両端を震わせてフォールする。
ジグヘッドリグ:底を歩く甲殻類
巻き | 〇 |
ロッドワーク | △ |
フォール | 〇 |
ポーズ | 〇 |
フォールで爪をブルンと震わせてアピール。ボトムに着いたらズル引きとポーズ。ワントゥイッチの突発的な動きも効果的。
今月のENJOYイッポン!!
デイズ DYS-S682L/SFS
●全長:6ft8in
●アクション:レギュラーファスト
●対応ルアー:1/64~1/4oz
●対応ライン:2~6lb
●価格:17,050円(税抜き)
『ルアーマガジン』2023年9月号 発売情報
ルアーマガジン史上初めてのスモールマウス×オカッパリの表紙を飾ってくれたのは川村光大郎さん。大人気企画「岸釣りジャーニー」での一幕です。その他にも北の鉄人・山田祐五さんの初桧原湖釣行や、五十嵐誠さんによる最新スモールマウス攻略メソッドなど、避暑地で楽しめるバス釣りをご紹介。でもやっぱり暑い中で釣ってこそバス釣り(?)という気持ちもありますよね? 安心してください。今年の夏を乗り切るためのサマーパターン攻略特集「夏を制するキーワード」ではすぐに役立つ実戦的ハウツー満載でお送りします! そして! 夏といえばカバー! カバーといえば…フリップでしょ!! 未来に残したいバス釣り遺産『フリップ』にも大注目ですよ!