琵琶湖の大人気ガイド・たまらんばい永野総一朗さんがこれからの季節にぴったりな「軽い」リグを解説! 流行りの釣りからボイル撃ちまで、様々なシチュエーションに対応可能な5種類を紹介するので、ぜひとも参考にして欲しい。
【Profile】
永野総一朗(ながの・そういちろう)
琵琶湖の数あるガイドサービスの中でも、特に予約が取れないことで有名な釣らせるガイド「たまらんばい永野」の人。わかりやすい釣りを優しく教えてくれるが、その情熱は熱い。先日行われた陸王MOBILEでは加木屋守さんと激戦を繰り広げるなど、岸釣りアングラーとしての実力もメキメキと上昇中!
そもそもなぜ「軽い」のか?
様々な種類があるワームリグの中でも最も簡単なものが、フックとワームのみとで組める『ノーシンカーリグ』だ。
その究極的にシンプルなリグが、夏にこそ本領を発揮すると、琵琶湖の大人気ガイド・永野総一朗さんは言う。
永野「キモはスタック感なんです。釣り人の少ない冬を終え、春以降は季節が進むほどにスレが進行します。すると、ボトムやウィードなどへの強いスタックをバスは嫌う傾向にあるんです。例えばウィードを揺らすほどスレさせてしまうわけです」
逆に言えば、真冬ならボトムで重いシンカーをゴリゴリと引きずっても問題は無いのだという。
永野「だからこそ、ハイシーズンにはボトムやウィードへのタッチがソフトなノーシンカーリグが有効になってくるんです」
オススメフック
永野さんのオススメセッティングを聞く前に、ノーシンカーリグの心臓部とも言える。フックに関してオススメを教えてもらおう。
本気(マジ)フック リバイバル5(ノガレス)
永野「以前ノガレスのフックにラインナップされていた『システム5』というフックのリバイバルアイテムです。掛け重視のセッティングとなったナローゲイプ気味のフックになります。ストレートフックに近い使用感でセットにコツはいりますが、細いワームや薄いワームと組み合わせるのであればコレがオススメです」
フッキングマスターシリーズ(ノガレス)
永野「ワイドゲイプ系のフックです。パッケージの色で、黄色(ライトクラス)ならスピニング用、紫(モンスタークラス)ならベイト用、赤(ヘビークラス)はその中間でスピニング・ベイトどちらでも使えるというイメージです。それぞれにアンチラスト×ゼロフリクションが施されてフッキング性能と対サビ性能が向上したリミテッドエディションもあります」
フッキングマスター リングオフセットシリーズ(ノガレス)
永野「スイベルが溶接リングでつながったオフセットフックで、フックはフッキングマスターのヘビークラス相当と、モンスタークラス相当の2種類。ワームが回転しやすいものと組み合わせるのはもちろん、スイベルを軽量シンカーとして考えれば、水中姿勢を頭下がりにさせたいときにも使えます。ジャークアクションなどではスライド幅が広くなるという効果もありますよ」
オススメワーム
それでは永野さんがおすすめするワームとセッティング方法、その使い方とタックルを紹介!
コイケシュリンプマグナム(ハイドアップ)
永野「ハイドアップのコイケシリーズ最新作であるコイケシュリンプマグナムを使ったノーシンカーリグです。高比重素材かつボリューミーなので、ノーシンカーリグとはいえ水深10mくらいまで狙えます。使い方は主に2つで、投げ比べてどちらがその日に有効かを探ります」
おすすめフック
フッキングマスターリミテッドエディションモンスタークラス #6/0(ノガレス)
永野「まずは通常のセッティング。こちらはズル引きで使います。ボディ全体に生えた毛による水押や独特の存在感でアピールしてくれる他、岩やリップラップなどの複雑なハードボトムをズル引いても引っかかりにくいというメリットがあります。太いラインと組み合わせて、ラインの重さでたるませ巻きのように繊細にズル引くのが使い方のポイントです」
おすすめフック
フッキングマスターリミテッドエディションモンスタークラス #6/0(ノガレス)
永野「もうひとつの使い方が『2ブロックチューン』。前方の毛を2ブロックだけ残し、全てをむしってセットします。こちらの使い方はいわゆるボトムジャーク。ラインをしっかりと沈めて、2ジャーク1ポーズで誘うのですが、2ブロックの毛のおかげで移動距離を抑えた鋭いテーブルターンが可能なんです! 通常のセッティングと同じく、ハードボトムが出しどころですね」
タックル
●ロッド:マッカレッドシグネイチャー HUMRC-65MHST/RS(ハイドアップ)
●リール:メタニウムXG(シマノ)
●ライン:アブソルートMG 18~20lb(バリバス)
スタッガースティック5in(ハイドアップ)
おすすめフック
リングオフセット #3/0(ノガレス)※写真はフッキングマスターヘビークラス#3/0
永野「スタッガースティックのノーシンカーリグは3通りの使い方があります。1つはコイケシュリンプマグナムと同じボトムジャーク。自重が軽いので浅いところで使いやすいほか、すり抜けがいいのでウィードエリアでのボトムジャークは特にオススメです。また、ジャークしたときのスライド幅が広いので、移動距離の長短でコイケシュリンプマグナムや後述するスタッガーローラとの使い分けが可能です。2つ目は表層パニックアクション。いわゆるボイルうちに最適なんですよね。そして3つ目が跳ね上げ。すり抜けが良くてウィードを揺らしにくいという特性を活かし、ウィードに軽くスタックした状況から跳ね上げさせてフォールを繰り返します。フォールへの反応がいい時には特に強い使い方です。ポイントは、跳ね上げさせたらたっぷり10秒は待つことですよ」
タックル
●ロッド:マッカレッドシグネイチャー HUMRC-65MHST/RS(ハイドアップ)
●リール:メタニウムXG(シマノ)
●ライン:アブソルートMG 18~20lb(バリバス)
スタッガーローラ(ハイドアップ)
おすすめフック
リングオフセット #5/0(ノガレス)※写真はフッキングマスターモンスタークラス#5/0
永野「全長2.6inで26gというバス釣り用ワームとしてはおそらく最も小さくて重いワームです。そのため、ノーシンカーでありながら圧倒的なロングキャストが可能になるんです。使い方は2通りで、ひとつは対岸のカバーなどに大遠投して、フォールさせたら回収。という釣り。もうひとつはコイケシュリンプマグナムのようにボトムでのジャーク&ポーズです。ボトムを取りやすく、なおかつピンスポットテーブルターンを得意としています。ラインがヨレやすいので、フックはリングオフセットがオススメですよ」
タックル
●ロッド:マッカ レッドシグネイチャー HUMRC-73HST/RS(ハイドアップ)
●リール:メタニウムXG(シマノ)
●ライン:アブソルートMG 16~18lb(バリバス)
ワッパー3in(ハイドアップ)
おすすめフック
フッキングマスターヘビークラス #2/0(ノガレス)
永野「ポッパーのような口がついたストレートワームがこのワッパーです。オフセットフックと組み合わせて、表層をシェイクしながなら巻くことでポップ音を出しながら泳がせることができます。ボイルうちはもちろん、フィーディングスポットになっているようなシャローフラットでも効果的です。ルアーそのものが小さいので小さい個体にも喰わせやすく、全国各地のフィールドで使いやすいですよ。先述したスタッガースティックに比べてゆっくり引けるのも特徴ですね。沈めワッパーと呼んでいますが、バンク際でのリフト&フォールや、縦ストに沿って水平フォールさせるのも釣れる使い方ですよ」
タックル
●ロッド:マッカ HUMS-64L+(ハイドアップ)
●リール:ヴァンキッシュ 2500SH(シマノ)
●ライン:アブソルートMG 5lb(バリバス)
スタッガーワイドホグ3.3in(ハイドアップ)
おすすめフック
本気フック #3/0(ノガレス)※写真は使用後のため針先が飛び出ているが、セット時には針先を出さない(一回抜いてうす刺しをしない)のがコツ。[i
永野「ネイルシンカーを使うため、厳密に言えばノーシンカーでは無いのですが、是非とも試してみてほしいのがスタッガーワイドホグ3.3inのバックスライドリグ。逆付けして、先端に0.9g程度のネイルシンカーをいれるのですが、このシンカーは水中の姿勢や投げやすさを補正するという役割を担っていて、使用感はほぼほぼノーシンカー。いわゆるバックスライドしていくセッティングで、ブッシュやアシガマのえぐれ、フローティングマットといったカバーにフォールさせて使います。ワームが扁平なので、筒状のワームよりもスライド幅が広いはずですよ」
タックル
●ロッド:マッカ HUMC-67MST(ハイドアップ)
●リール:アルデバランHG(シマノ)
●ライン:アブソルートMG 14lb(バリバス)