バスフィッシングに限らず、どんな釣りでも魚に直接触れているのは『針=フック』だけだ。鋭くなければ刺さらない。強くなければ曲がるし折れる。そんな重要かつ繊細な、ある意味もっとも意識すべきタックル。その中でもハードルアー用フックをフィーチャーしてみた。今回は、がまかつの伊藤宗利さんにお話を伺った。
【Profile】
伊藤宗利(いとう・むねとし)
がまかつのベテランスタッフであり、ワームフック『セオライズシリーズ』の開発も担当。各種釣りメディアへの寄稿も精力的にこなし、トーナメンターとしてJBマスターズシリーズにも参戦中。
トレブルRB-Mジャイアントベイトスペシャル/トレブルRB-Mビッグベイトスペシャル
トレブルRB-Mジャイアントベイトスペシャル
【Spec】
●サイズ:#4/0、#5/0
●入数:未定
●価格:未定
トレブルRB-Mビッグベイトスペシャル
【Spec】
●サイズ:#1、#1/0、#2/0、#3/0
●入数:未定
●価格:未定
ジャイアントベイトスペシャル、ビッグベイトスペシャルともコンセプトは一緒で、サイズの違いでネーミングを分けている。伊藤さん曰く、#2/0サイズならばマグナムクランクなどの大型ルアーに装着しても、フックアップ率の大幅改善につながるようだ。
バスフィッシング専用に敢えて細軸の線径を採用
昨今のビッグベイト&ジャイアントベイトブームに応えるように、専用フックとして新たに登場するのがトレブルRB-Mの『ビッグベイトスペシャル』と『ジャイアントベイトスペシャル』の2タイプだ。
伊藤「これまではルアーの大きさに合わせたフックを選ぼうとすると、どうしても線径の太いモデルしか選べませんでした。線径が太くなるとバスの口に対しては決して掛かりが良くなく、貫通力も低下します。特に大型ルアーは質量も水抵抗も大きいので、バスの吸い込みバイトにも反応しづらく、そもそもフッキングが簡単ではないのです。
そこで、当社基準のMパワーという細い線径を敢えて採用し、フックの初期掛かり性能と貫通力を高めたバスフィッシング専用の大型トレブルフックを新たに開発しました。線径が細いと言っても伸びにくく折れにくい素材を採用しているので、モンスターバスを掛けたとしてもタックルのバランスさえ整っていれば、安心してファイトを堪能できると思います」
ツインSP-Mビッグベイトスペシャル
ツインSP-Mビッグベイトスペシャル
【Spec】
●サイズ:#1/0、#2/0、#3/0
●推奨スプリットリング号数:4(#1/0)、5(#2/0)、6(#3/0)
●入数:4本
●価格:1,265円、1,320円、1,375円(すべて税込)
トーナメントグレードワイヤーを採用しているので靱性は非常に高く、フックポイントも高強度を確保している。
フックごとに可動してバラシを大幅に抑制する
そして、ツインSPMにもビッグベイトスペシャルがラインナップされている。
伊藤「ツインフックは1本のフックごとに独立したシャンク部分を収縮チューブで束ねた構造なので、フックがそれぞれに可動してくれる。これならフッキング後にヘッドシェイクされて重いルアーを振り回されても貫通した穴への負荷が掛かりにくく、穴が広がったり、身切れしたりしてバラしにつながるのを抑制できます。
ビッグベイトは高価なだけで、バイトがあっても乗りにくいという状況は、フックメーカーとしては非常に悲しいです。ならばもう一歩踏み込んでフックをチューニングして、万全の体制を整えてビッグバスに臨めば、キャッチ率は上がるはずです」
『ルアーマガジン』2023年9月号 発売情報
ルアーマガジン史上初めてのスモールマウス×オカッパリの表紙を飾ってくれたのは川村光大郎さん。大人気企画「岸釣りジャーニー」での一幕です。その他にも北の鉄人・山田祐五さんの初桧原湖釣行や、五十嵐誠さんによる最新スモールマウス攻略メソッドなど、避暑地で楽しめるバス釣りをご紹介。でもやっぱり暑い中で釣ってこそバス釣り(?)という気持ちもありますよね? 安心してください。今年の夏を乗り切るためのサマーパターン攻略特集「夏を制するキーワード」ではすぐに役立つ実戦的ハウツー満載でお送りします! そして! 夏といえばカバー! カバーといえば…フリップでしょ!! 未来に残したいバス釣り遺産『フリップ』にも大注目ですよ!