バスフィッシングに限らず、どんな釣りでも魚に直接触れているのは『針=フック』だけだ。鋭くなければ刺さらない。強くなければ曲がるし折れる。そんな重要かつ繊細な、ある意味もっとも意識すべきタックル。今回はハードルアー用フックをフィーチャー。ここでは、木村建太さんと山田祐五さんに、ピアスクアッドとピアストレブルブルータルに関してお話して頂いた。
【Profile】
木村健太(きむら・けんた)
『琵琶湖野郎』の異名を持つ名うてのプロガイド時代を経て、現在はアメリカバスフィッシングトーナメントの最高峰“B.A.S.S.エリートシリーズ”にて奮闘中。シャローでのストロングスタイルでビッグバスを狩る!
Photo by B.A.S.S.
【Profile】
山田祐五(やまだ・ゆうご)
琵琶湖北湖を中心にフィッシングガイドを行う、別名『北の鉄人』。ビッグベイトを通り越してジャイアントベイトの使い手として有名だが、実はフィネスなスタイルも得意とするなど、幅広い対応力もその魅力。
ピアスクアッド
ピアスクアッド
【Spec】
●サイズ: #4、#3、#2、#1、#1/0、#2/0
●入数:2本
●価格:792円(税込)
フックアイにローリングスイベルを採用する『スピンアイ』を搭載し、バスが暴れ回ってもフックだけは追従してバレを防止。小型サイズの#2、#3、#4もリリースされ、ラインナップが整った。
フックアイをスイベル式にしてファイト時の自由度大
間もなく発売される木村さんプロデュースのノイジープラグ『イヴォークゼロ(デプス)』を開発するに当たって、どうしてもほしかったのが4本フックだった。
木村「トップウォーターっていうのは出る魚はデカイんだけれど、フッキングに関しては正直良いとは言いがたい。でも『そういうモンだ』で終わらせるのはイヤだったので、可能な限りフックアップ率を上げるために4本フックの開発も始めました。でも、せっかくフッキングしてもファイト中に暴れられると、特に羽根モノなど大きめのトップウォーターやビッグベイトの場合は重い自重による遠心力が影響して針穴が広がってしまい、4本フックでもバレてしまうことも多い」
それを防ぐために、イヴォークゼロではフック自体のアイにスイベル式を採用したピアスクアッドを標準装備した。
木村「バスが暴れてもルアー本体だけが回転してフックは刺さったまましっかりと固定されているので、フックオフはほぼなくなった。トップウォーターとビッグベイトでフックオフが多いと感じているのなら、ぜひともピアスクアッドを試してみてほしい」。
ピアストレブルブルータル
ピアストレブルブルータル
【Spec】
●サイズ: #3、#2、#1、#0、#1/0、#2/0
●入数:4本、5本
●価格:880円、990円(すべて税込)
ロングシャンク設計は貫通力に優れており、触れただけでもサクッと刺さる。しかも2本掛かりになりやすいので、バラしが激減する。
フロロカーボンライン前提の対でかバス仕様
これまでは#1/0、#2/0というジャイアントベイト対応の2サイズ展開だったピアストレブルブルータル。
山田「オリジナルサイズの#1/0、#2/0は、バス釣りに対応するモデルがなかったので、わざわざ作ってもらったという背景がある」
ソルト用の大型トレブルはどれも、PEライン前提の太軸仕様。フロロカーボンラインをメインに使うバス釣りでは、掛かりにくく貫通しにくい。
山田「だからフロロカーボンでもTCコート&極小バーブのおかげでサクッと掛かり、一気に貫通できるブルータルが誕生した。今回のサイズ追加でビッグベイトの釣りでも、でかバスのキャッチ率がさらに上がることを期待している」
そう山田さんが話す通り、#0~#3というダウンサイジングモデルが投入される。これらは当然ながら同サイズのピアストレブルより太い軸線径に仕上がっており、なおかつ恐ろしいほどよく刺さる。圧倒的な強度と貫通力を兼ね備えた、対でかバス仕様のブルータル。“特大を獲る為の道具”に、もはや死角は存在しない。
『ルアーマガジン』2023年9月号 発売情報
ルアーマガジン史上初めてのスモールマウス×オカッパリの表紙を飾ってくれたのは川村光大郎さん。大人気企画「岸釣りジャーニー」での一幕です。その他にも北の鉄人・山田祐五さんの初桧原湖釣行や、五十嵐誠さんによる最新スモールマウス攻略メソッドなど、避暑地で楽しめるバス釣りをご紹介。でもやっぱり暑い中で釣ってこそバス釣り(?)という気持ちもありますよね? 安心してください。今年の夏を乗り切るためのサマーパターン攻略特集「夏を制するキーワード」ではすぐに役立つ実戦的ハウツー満載でお送りします! そして! 夏といえばカバー! カバーといえば…フリップでしょ!! 未来に残したいバス釣り遺産『フリップ』にも大注目ですよ!