APIAサワラ釣り専用ロッド『グランデージ ナバル シーファーラーS76M』のスペシャリティな使用感を開発テスターが全公開!



新世代カーボンを採用する新生グランデージナバル。近海のボートキャスティング用ロッドをラインナップするが、そのうちの1本、シーファーラーS76Mはここ数年、盛り上がりを見せるサワラをメインターゲットに開発。その専用性が使用感にどのように現れ、釣果に結びつくのか? 開発テストを担当した東京湾のエキスパートガイド高橋知也さんに解説いただいた。

【Profile】

高橋知也(たかはし・ともや)

東京都大田区羽田が拠点のガイド船アングラーズスタッフのキャプテン。20歳からガイド業をはじめ15年のキャリアを持ち、シーバス、サワラ、タチウオ、アジなど東京湾の旬の人気ターゲットを追ってゲストの期待に応えている。詳細はホームページを参照。

サワラ対応ロッドの秀作、グランデージSTD.76Mが新世代カーボンで劇的進化!

グランデージ ナバルは、近海ボートキャスティングに特化したシリーズで全4機種をラインナップする。各アイテムの専用性が高く、そのジャンルに強い遊漁船やガイド船のキャプテンたちが開発テストに参加。シーファーラーS76Mを担当したのが高橋さんだ。

近年、東京湾を中心に盛り上がりを見せるサワラゲーム。高橋キャプテンもその中心人物の1人だ。。


高橋「僕は元々グランデージのSTD.76Mをサワラで使っていました。このロッドもサワラ用としてはドンピシャに近い特性を持っています。ただ、ブランクをT1100GとM40Xの新しい素材構成で作るということで、STD.76Mをベースにもう少し芯のあるロッドをリクエストしたんです」

芯があるというのは?

高橋「サワラ用としてシャープさやパワーをブラッシュアップさせたいという狙いがありました」

グランデージ ナバル シーファーラーS76M(アピア)

【スペック】

全長:7ft6in
自重:130g
継数(本):2
仕舞寸法:118.3cm
ルアー:7~35g
ライン:PE0.8~2号
価格:41,800円(税込)※9月発売予定

テストはいつからはじまったんですか?

高橋「グランデージ ナバルの構想は昨年頭に聞いていて、初めてプロトを手にしたのはその年の秋、9月頃だと思います」

2020秋に初めてプロトモデルを手にしたときの印象は?

高橋「まず軽さに驚きました。自重が25gも軽くなっているけど、それ以上に操作感が軽く感じました。流れなど水中の情報を伝達する感度も格段に上がって、飛距離もルアーの操作性もパワーもSTD.76Mを上回っていました。新しいカーボンでこんなに劇的に変わるんだ、と。僕はすぐにオーケーを出しました」

ファーストプロトですんなり決定?

高橋「いや、宇津木さん(アピア代表)からちょっとパワーが強すぎて使い手を選ぶんじゃないかと(笑)。そこから少しマイルドにして、より多くの方が使いやすいように調整したのがシーファーラーS76Mです」

「振り抜きがとにかく軽快! ティップのブレがピタッ!と止まって飛距離が伸びる!」

では改めてシーファーラーS76Mの使用感を。まずキャスティングに関しては?

高橋「とにかく振り抜きが軽いです。STD.76Mはロッドをしっかり曲げて飛ばすタイプ。これはこれで投げやすいですけど、シーファーラーS76Mは高弾性のM40Xが入っているから反発力が強い。一般的なサワラ向きのロッドよりも軽い力で飛距離を出すことができます。あとガイドが大きめで糸抜けが良く、ティップのブレがピタッと止まるから、キャストがもうひと伸びしますね」

キャスト後のティップのブレの収束が早く、ラインの放出がスムーズ。だから飛距離も伸びるのだ。

「ロッドの反発力とティップの返りの速さで、軽い力でジャーク可能!」

ルアーの操作性に関してはいかがでしょう?

高橋「ミノーのジャーキングは、ロッドが短いほうが楽に行えます。でもシーファーラーS76Mは、自重の軽さと操作性の軽さ、そしてロッドの反発力があるから軽い力でジャーキングが連続できます。レングス的にある程度振り幅が大きくとれるし、ジャークした後のティップの返りが速く、ブレないからラインスラックを出しやすい。ブローウィン!140J(ブルーブルー)など20g台後半のジャークベイトにしっかり入力して、横に飛ばすことができます」

使用ルアーはミノーのみ?

高橋「いや、サワラに有効なブレードベイトとも相性が良いです。高弾性ですけどバイトしてそのまま巻けば曲がって、オートマチックにかけてくれる。秋のはじめは東京湾でもブレードベイトは強いですからね」

ミノーの操作はもちろん、ブレードベイトのリトリーブにもマッチするブランクス設計となっている。

「リフト力があるから、ロッドを曲げて巻くだけでサワラが寄ってきます」

ルアーを投げて、操作して、喰った! そのあとの特性は?

高橋「昨年秋はファーストプロトで1m超、6.5kgのサワラをジャーキングで獲ってます。製品版もこのクラスは問題なく獲れます。とにかくたくさんかけてテストしたかったので、昨冬は駿河湾に何度も行って、ドラグをガチガチに締めてやりとりしたり、3kgのサワラを抜き上げたり、負荷の大きいファイトも試しましたがまったく問題はありませんでした。魚が引けばその分ロッドは曲がりますが、戻る力が強い。ポンピング要らずの巻いているだけでリフト力が働き、魚を寄せることができます」

暴れるサワラに対しても、主導権を譲ることなくファイトが可能だ。


「STD.76Mで実績を積み上げてきた絶妙な長さ。あらゆる場面でその優位性を感じますね」

グランデージSTD.76Mからレングスの変更は考えなかったんですか?

高橋 「東京湾のサワラで実績を積み上げてきたレングスですからね。ルアーの操作性でも話したとおり、同じ7ft6inでもシーファーラーS76Mは、ジャーキングがしやすくなっています。7ft6inあればアンダーで投げても飛距離が出せて、乗合船など大きめの船ならキャスト時にティップやルアーが水面に触れることも少ないです。ファイトに関しては、サワラは動きが速い。船べりまですんなり寄ってきたのにいきなり船の下に突っ込んだり、横に走ったりします。短すぎるとこの動きについていけない。7ft6inあればサワラの不意の動きに対処しやすいです」

ボートでのサワラゲームを考え抜いて設定された7ft6inというレングス。キャストやファイト、取り込みなどあらゆるシーンでの長さのメリットを感じるという。

サワラだけじゃない! 近海ボートキャスティングの人気魚種に対応する多様性もあり!!

東京湾でサワラ以外のターゲットをシーファーラーS76Mで狙うことは?

高橋「あります。例えば、秋は日中にサワラを狙って、そのまま夜にタチウオのワインド。シーファーラーS76Mのジャーキングのしやすさは、ワインドにも共通します。もちろんボートシーバスにも良いですし、面白いのは今や定番化している湾奥のワラサ、ブリ。5kgクラスは問題なく獲れます。僕は昨年8kgのブリをシーファーラーS76Mでかけて、しっかりロッドでためて獲れました。ナバル シーファーラーのコンセプトどおり、近海のボートキャスティングでオールマイティに使えます」


では最後にサワラ狙い前提でシーファーラーS76Mにマッチするタックルセッティングを教えてください。

高橋「リール、ラインは東京湾のサワラ狙いで標準的なものを使っていただければ問題ありません」

高橋さんのセッティングは次のとおり。これを参考にタックルをそろえれば、サワラを始めに東京湾のボートキャスティングゲームがオールマイティに楽しめる!

【使用タックル例(高橋キャプテン)】

●リール:セルテートLT3000-XH(DAIWA)
●ライン:アバニシーバスPEマックスパワーX8 1.5号(バリバス )
●リーダー:オーシャンレコードショックリーダー35lb(バリバス )

APIA宇津木善生さんに聞いたサワラ専用ロッド『グランデージ ナバル』とは

グランデージシリーズの詳細はコチラ!