サワラ釣りはボートゲームが基本なので、持ち運びやすくて船上でも使いやすいタックルボックスは必需品とも言える。そこでオススメしたいのが、この秋に発売予定の『バーサス VS-7090N』。大容量&頑丈でおなじみのタックルボックス・バケットマウスをベースにしているのだが、ファクトリーチューン化が進んでさらに使いやすくなっている。その一端を、ちょっと覗いてみよう。
解説は釣具収納のプロ・明邦化学工業の田中さん!
【Profile】
田中哲(たなか・さとし)
バケットマウスやバーサスでおなじみの明邦化学工業に勤務。バスフィッシングからソルトのオフショアゲームまでルアー釣りを幅広く楽しむマルチアングラーで自社製品を活用した釣り具収納の達人でもある。
新採用『リフトアップシステム』ケースを外さなくても中身が取り出せる!
ベースモデルのBM-5000と比較して、どの辺りが進化しているのでしょうか?
田中「まずは新たに開発された『リフトアップシステム』の採用です。BM-5000では本体フタを開けると中皿があり、本体ボックスの中に入っている収納物を取り出すには、中皿を外す必要がありました。しかし、リフトアップシステムでは新たにインナーケースが採用され、そのインナーケースを外さなくても、跳ね上げるだけで中の収納物を取り出すことができるようになりました」
それは便利になりましたね! あ……でも左半分は取り外して使う中皿もセットされているんですね。
田中「はい、この左側の中皿は本体外側にある多目的ホルダーに装着することも可能で、僕はサワラ釣りのときにはプライヤーやフィッシュグリップなど、すぐに手に取って使いたいモノを置くスペースにしています。一方、リフトアップシステムを採用したインナーケースの方にはサワラを触った後に手を拭くウェットティッシュや、予備のマスク、酔い止め薬などを収納しています。フタが付いているので、濡らしたくない物を入れておくには最適ですね。ちなみに、インナーボックスは本体からの着脱が可能です」
『ハンドルストッパー機能』で運搬時にボックスの傾きナシ!!
そして、『ハンドルストッパー機能』も、新たに搭載されていますね。
田中「すでにVS-7070NやVS-7055Nでは採用されている機能ですが、ロッドスタンドを装着してロッドを収納したり、中の収納物の配置具合が偏っていたりすると重量バランスが崩れてしまい、ハンドルを持って持ち上げたときにストッパーなしではボックスが傾いてしまい、ロッドを船体にぶつけてしまう恐れもありました。しかし、ハンドルストッパーの搭載によりボックスが傾くことがなくなり、安全に真っ直ぐ持てるようになりました」
「サワラゲーム、オレならこう使う」『VS-7090N』単体収納編
では、田中さんがサワラゲームに挑むと仮定するなら、VS-7090Nにどんなタックルを収納して行きますか?
田中「まず、リフトアップシステムのインナーケースと中皿に関しては前述の通りですが、ルアーに関しては100~120mmのシンキングミノー、またはシンペンを想定しているので、弊社の『リバーシブル140』にルアーを10個収納したものを2個用意します。そして、ナブラ撃ちにはちょっと重めの40~60gのジグミノーなども使うので、ひと回り小さな『リバーシブル120』ならルアーが12個収納可能なので、1個で十分でしょう。さらに、サワラは歯が鋭い魚なので、リーダーを頻繁に結び替える必要があります。場合によってはリーダーの先にさらに太めのバイトリーダーを着けることも想定したら、『VS-3010NDM』を仕切り板で整理しながら収納しておきます。スペアフックなどを入れても良いですね」
リバーシブル140(ルアーを10個程度収納したもの)×2個
リバーシブル120(ナブラ撃ち用の40~60gのジグミノーなどを収納)×1個
VS-3010NDM(歯の鋭いサワラ対策で太めのバイトリーダーなどを整理)×1個
ルアー&小物ケースを4つ収納しても、まだ半分余る余裕のスペース!!
ここまで4つのケースが収納できていますが……まだ半分、スペースが余ってますよね。
田中「このスペースに『インナーストッカーBM-S』を収めれば、ボックスの中身はピッタリ埋まります。僕はフリースペースとして、小物なら何でも放り込むように使っています。スプリットリングやスナップなどの小物類は『クワトロケースJ』に収納して、ケースごとインナーストッカーに入れておきます。また、サワラを食べるのならば、ナイフなどの絞め具を収納するスペースとしてもオススメです」
インナーストッカーBM-S(フリースペースとして小物などを収納)×1
クワトロケースJ(スプリットリングやスナップなどの小物類を収納)×1
SPカラーのブルーグレーは限定色なので、お早めにゲット!
こちらのカラーは鮮やかながらも派手すぎない、ナチュラルなブルーカラーが目を引きますね。
田中「これは“ブルーグレー”というカラーで、先行発売のロットのみに採用されています。近年クルマなど他のジャンルでも人気な、アースカラーを意識してみました。それ以降は定番カラーラインナップで発売される予定です」
ベースとなるMB-5000はバケットマウスシリーズの中でも最小サイズ。にもかかわらず、これだけの収納力を誇るとは……正直、かなりの驚きです。今回はVS-7090N単体での機能や収納方法をご紹介したが、次回はオプションパーツ装着による、さらに進化した『サワラタックル収納ワールド』を、引き続き田中さんに解説して頂きます。乞うご期待!!