偏光レンズは「選び方で釣果が変わる!」 偏光サングラス界の新星『トライノ』がアナタに合ったレンズ選びを教えます!



釣り人にとって、「水中が見える」ことに対するアドバンテージは非常に大きい。魚の存在を確認するだけでなく、地形や障害物、はたまた餌となるベイトの存在などが「見える」ことで、想像力を駆使する釣りというゲームにおいて、魚を釣り上げるヒントを手にすることが出来るからだ。特にバスフィッシングやエギングは「サイトフィッシング」という釣り方まで確立しているが、決して玄人だけしか理解できない領域ではない。むしろ「初心者こそ」が見えることによる利点で、魚を手にするチャンスを増やせるのだ。今回はそんな偏光サングラスにおけるレンズカラーや種類の違いを、今最も勢いに乗る偏光グラスブランドTORHINO(トライノ)の斉藤さんに解説して頂いた。

釣り人による釣り人のための偏光グラスブランド『TORHINO(トライノ)

トライノは昨年誕生したばかりの新進気鋭の偏光グラスブランド。『釣り人のための偏光グラス』をコンセプトに、水中がよりよく見える「偏光率と明るさにこだわり抜いたレンズ」をラインナップ、そして釣り人が釣りをするうえで違和感のない「極上の掛け心地」を実現、またリーズナブルなプライスにより、瞬く間に全国にトライノ旋風を巻き起こしている。

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当サイトでは以前にも、トライノの偏光グラスにおけるコンセプトや特徴などを記事にてお届けした。

そして今年度からは新たに「ガラスレンズ」モデルもリリース開始。

現在最もリーズナブルな「PolaFine(ポラファイン)」、中核を担うコストパフォーマンスに優れた「PolaWingSPX(ポラウィングSPX)、そしてハイエンドな「GLASS PolaWingSPX(ガラスポラウィングSPX)の3種のレンズバリエーションがある中でビギナーから中級者、エキスパートまでどのようなタイプのレンズを選べばよいのかTORHINO(トライノ)のクリエイティブ・ディレクターである斉藤さん聞いてみた。

もっと水中を見たければ「レンズの種類」を変えるべし!

――2021年トライノから新たにガラスレンズモデルがリリースされ、ユーザーは3つのレンズパターンを選べる形となりました。改めて各レンズの特徴や違いを教えていただけますでしょうか?

斉藤「はい、トライノの3種類の偏光レンズについて、簡潔にまとめたものが下記になります」

トライノが採用している3種類の偏光レンズ特徴

●GLASS PolaWingSPX(ガラスポラウィングSPX)

ガラス素材、高い透明度(色収差が少ない)、歪み無し、傷付きにくい、ハイエンドモデル。

●PolaWingSPX(ポラウィングSPX)

CR-39素材、純国産、コーティング多い、度付き対応可、色が薄くても偏光度99%以上。

●PolaFine(ポラファイン)

CR-39素材、裏面ARコーティング、コストパフォーマンスモデル。

――なるほど、非常に分かりやすいです!ではこの3種のレンズ、釣り初心者及び偏光グラスビギナーは、最もリーズナブルな「ポラファイン」が有力な選択肢となりますが、その上のモデル(ポラウィングSPX、ガラスポラウィングSPX)はどのタイミングでステップアップ、また購入するべきだと思いますか?

斉藤「そうですね、確かにユーザーからしたらシンプルな疑問ですよね。理由によっても変わってくるかとは思うのですが、例えば最初は日差しの強さを軽減するために、グリーンスモークというポラファインレンズのものを持っていたとします。サイトフィッシングやローライト時にも使えるレンズが欲しいとなったら同じポラファインのレンズで良いと思います。

ただ、現在ポラファインを使っていて、例えばクリアウォーターのフィールドで『サイトフィッシングを習得したい、克服したい!』と思ったら、より透明度が高くて水中が見えるポラウィングSPXやガラスポラウィングSPXを選択するべきだと思います。

偏光を着用する上で欲しいギミックは人それぞれですが、水面や水中をもっとよりよく見たい、見ることが前提の釣り方や攻め方なのであれば確実に『ワンランク上のモデル』を選択するべきだと思いますよ。間違いなく『見えること』が自分の技術にもなりますし、見えることから行えるパフォーマンスが大きく変わります

――なるほど!もっと見たいと思うのであれば、そこはレンズのカラーではなく、『レンズの種類を変える』ことが大事ということですね。

ンズの素材が変われば、ストレスなく「さらに見える」ようになる!

――では今年度加わったハイエンドレンズ「ガラスポラウィングSPX」がありますが、レンズが「ガラス」になることで具体的にどのような違いがあるのでしょうか?

斉藤「はい、それは『レンズの歪みが皆無であること』『圧倒的な透明度の高さ』になります。

まず『レンズの歪み』についてですが、これまでリリースしていたレンズ(ポラファイン、ポラウィングSPX)はCR-39 というプラスチック素材のものを採用しておりました。

プラスチックレンズは制作工程の際、フレームにレンズがきっちり収まらない場合、レンズを削ることがあるのですが、その際に多少の『歪み』が生じてしまうこともあるんです。またプラスチックなので、誤ってレンズに過度な力が加わると曲がってしまい、歪みが出てしまうこともあります。レンズが歪むと、水面のギラツキをカットするどころか、歪んだ部分が偏光の機能を全く機能しなくなるのです。ガラスレンズであれば、仮にフレームギリギリにレンズをはめても、誤ってレンズに力が加わっても曲がらず歪みは発生しません。

もうひとつは『透明度』という部分で、プラスチックよりもガラスレンズのほうが高くなります。細かく言いますと、『色収差』が少ない。

色収差とは簡単に説明すると、いま大流行している短尺動画投稿サイトのロゴ、白いロゴマークがあってそのロゴの縁に青と赤の影みたいなのが見えるロゴマークになっていると思うんですが、それが色収差の良い例なんです。プラスチックレンズは、偏光を通して見たモノの縁に弱冠青と赤の影が出やすい。それに比べてガラスはほとんど出ないので、透明度が高く、モノの輪郭がくっきり見えるんです」

斉藤「トップトーナメンターの方とレンズについて打ち合わせした際も、水深5mのギリギリ見えるか見えない場所でサイトフィッシングしているときは、ガラスレンズなら見えると言われますね。

初心者の方はポラファイン、ポラウィングSPXで十分なんですが、もっと水中を見たい、より水中から情報が欲しいとなれば、ガラスレンズは絶対におすすめですね

――ちなみにガラスと聞くと、落としたら割れてしまう心配はないんでしょうか?

斉藤「基本的に普通に釣りをしていれば割れることはないです。もちろん故意にレンズを叩きつけたり、相当な高さで落とさない限り、割れないですし、傷もつくこともありませんよ」



トライノの斉藤流! 「分かりやすい」シチュエーション別レンズカラーチョイス!

ここからは偏光グラスのレンズカラーについて、各カラーの解説とマッチしたフィールドや釣り方について斉藤さんに解説して頂いた。

超万能でオールマイティ!一番人気な「ライトグリーン(ポラファイン)&シューターグリーン(ポラウィングSPX)」

【明るいグリーンにイエローを加えることで視界の明るさ、コントラストによる視認性をバランスよく兼ね揃えており、様々なジャンルの釣りで天候を問わずに使うことができる※画像はシューターグリーンでの視界模様】

斉藤「トライノの偏光レンズで最も売れている2色です。どんな状況にもマッチし、バスフィッシングのみならず様々な釣りのシーンで使用できるレンズカラーです。比較的可視光線透過率が高い=明るいレンズカラーにはなるので、暗いレンズカラーのものと使い分けをしなくても、朝マズメの暗い時間から夕マズメまでずっと使い続けられるかと思います。色がより明るく且つ眩しくないといった点で万能に活躍するレンズカラーであると思います」

――ライトグリーンとシューターグリーン、レンズカラーは非常に似ていますが、やはり違いはありますよね?

斉藤「そうですね、コンセプト的にはほぼ同じですが、レンズの種類が違います。ライトグリーンはポラファイン、シューターグリーンはポラウィングSPXになります。シューターグリーンの方がもちろん性能は高く、レンズ両面マルチコート、超撥水コートがかかっています。偏光度もシューターグリーンの方が高くなりますね」

明暗をハッキリさせる「ライトブラウン(ポラファイン)

【一般的なブラウン系レンズにくらべて薄く明るいナチュラルなブラウンカラー。暗いものはより暗く、明るいものはより明るく見せる傾向があり、特に茶色や赤色を強調させるので、岩礁帯や落ち葉などの茶色いフィールドでのサイトフィッシングに効果的】

――個人的な疑問なのですが、自分が以前初めて高額の偏光レンズを購入する際、ブラウンが「オールマイティ」に使えるという記述があって、それ以降ブラウンベースの偏光を使ってきたのですが、斉藤さん的にブラウンはオールマイティではない?

斉藤「いえ、そんなことはありませんよ!ライトブラウンに関しては可視光線透過率が高い部類になりますので、光の量的にいえば全天候型、暗いときにも明るいときにも使えるレンズカラーになります。

ブラウン系のメリットとして、偏光レンズの色の特徴で茶色いものや赤っぽい色のものが際立って見えます。例えば渓流であったり、海のエギングにしても、砂地や落ち葉、岩や海藻などなど茶色っぽいシチュエーションのフィールドって意外と多いですよね。そのような時に、地形や障害物がくっきりと分かりやすく見えるんです。デメリットとしてモノの輪郭がハッキリ見えるので若干目が疲れやすくなってしまうことです。

水中にある地形や障害物、明暗などの情報をしっかり掴みたいのであればブラウン、全般的に使いたいのであればライトグリーン&シューターグリーンをおすすめしますね」

――自分釣り終わったあと、帰りの車でミラーを見たとき毎回充血してました…(笑)。

斉藤「(苦笑)濃い茶色であればあるほど、疲労度は高まるかと思います。トライノのライトブラウンはナチュラルな薄めになっているので、そこまで大きく疲労感は溜まらないかと思いますよ」

暗い影や深い場所も明るく見える「ドゥーブル(ポラウィングSPXorガラスポラウィングSPX

【TORHINOの偏光レンズで最も明るいカラー。薄いグレーにわずかにブラウンを加えてることで、ナチュラルでありながらラインや魚影を認識しやすく仕上げている。特にガラスドゥーブルは最高の透明度と反射光カットで見えるか見えないかという極限の状況に対応するハイパフォーマンスモデル】

斉藤「ドゥーブルはトライノ独自のカラーで、一番明るいレンズパターンとして以前の記事でもご紹介させて頂きました。朝夕や雨天時だけでなく光量の少ない山深い渓流や深い水深にも最適で可視光線透過率が最も高く、明るいレンズになります。おすすめのシチュエーションとしては光量が少ない日や時間帯です。

ライトグリーンやグリーンもそうなんですが、レンズに黄色い要素が入っていて、それが入ると可視光線の実際の光の量とは別で、人間の脳の仕組みとして明るく錯覚してしまう効果があるんです。その効果があるからこそローライトにもいいと言われています。

ですがドゥーブルに関しては、光の量そのものを多くするようなレンズの明るい見せ方になるので、言い方はすごく難しいんですが、本当に明るいんですよ(笑)。言うならば、ほぼほぼ裸眼に近いような明るさ。でも弱冠ブラウンの要素も入れているのでモノのコントラスト、輪郭がハッキリ見えるようになっています」

――ドゥーブルを選ぶ方はすでに使うシチュエーションをイメージされてる方なんですか?

斉藤「トライノプロスタッフで四国旧吉野川のエキスパート・浦川さんの場合ですと、普段はシューターグリーンを使っていて、雨が降っている暗い状況はドゥーブルを使っているとおっしゃってました。実際の光の量が欲しいと感じるシチュエーションで使い分けられてるようです」

トライノサポートスタッフであり、旧吉野川の「バス釣り師範代」こと浦川正則さんは2つのレンズを使い分けている。

眩しさを抑えるならこれ!「グリーンスモーク」

【照り返しの強いフィールドで水中を見ることにアドバンテージの少ない釣り(オフショアやサーフ等)に最適。目の負担が少なく長時間の使用でも疲れにくいカラー】

――グリーンスモークは真夏だったり、影がない場所で効力を発揮するモデルになるんですか?

斉藤「そうですね、水中を見ても大きくアドバンテージがないシチュエーション、その際に優先されるのは『眩しさを抑える』ことです。

例えばオフショアの釣りやサーフでも、鳥ヤマやナブラが魚を探す大きな目印となりますが、その際に水面の照り返しや波で見えづらくなることがあります。そんなときにグリーンスモークはうってつけですね」


斉藤「ちなみにグリーンスモークの中間として、水中を見るための「グリーン」というレンズカラーもありますが、こちらは明るめの緑になっているので、水中のある緑色のモノをはっきりと見えやすくします。ウィードが多いシチュエーションやステインウォーターのフィールドにおすすめです」

編集部も感激!圧倒的な明るさで「見えるをチカラに」変える『トライノ偏光グラス』はもう手放せない!

筆者もこの記事を執筆する数日前に、別取材とプライベート釣行でトライノの偏光グラスを着用させてもらいました。

使用したモデルはMANBA(マンバ※フレーム名)のシューターグリーンとドゥーブル。

先述にもあるように、これまで使用していた偏光は濃いブラウンレンズのものがほとんど。個人的には水中の地形や障害物、または魚をはっきりとみたく、ブラウンをチョイスしてましたが、いつも釣り後の疲労感が目に来ており、充血必至。そしてその目の疲労が翌日体にくるケースもあり、仕事始めの月曜日は疲労感たっぷりで思うように働けないというケースが多々ありました(社会人失格ですw)。

今回、トライノの偏光を着用して釣りをしたところ、まず掛けた瞬間「視界の明るさ」に驚かされました。今まで着用していたレンズが濃いものだったからその差を余計感じてしまう部分があるのかもしれませんが、それ以上に驚いたのは水中も裸眼に近い明るさで見えて、ブレイクの境目や障害物などもしっかり分かること。

これまでは濃いレンズのものしか使用していないので、偏光グラスの着用の有無が目にはっきりと感じられたのが、トライノの偏光グラスは裸眼の延長線のような形で、自然に水中が見えるようになった感覚でした。そして着用した取材は1泊2日の編集部実釣インプレッションロケだったのですが、目の疲労感はほとんど感じられず、取材を終えることができました。

初日は伊豆でのボートロック。オフショアの釣りでしたが、水深が15m以浅の場所も多く、水中の岩礁帯の濃いエリアなどを的確に攻められました。
2日目はクリアレイクでのバス釣り。サイズは出なかったものの、サイトでの釣りやバスのチェイスはよく見えました。ホームレイクなのでハイシーズンに着用したかった…ww。

取材の翌日は日曜日の休日でしたが、どうしても釣りがしたく地元へちょい釣りに。結果3日間連続で釣りをする形になりましたが、目の負担はおろか、体への負担も皆無でした。

3日目は地元のシャロー河川でチヌ&シーバス狙い。活性は低かったですが、なんとかチェイスしてきたチヌを喰わせられました。
近年関東の各河川では圧倒的に魚影が濃くなったチヌ。トップでの釣りはチェイスがあるので、しっかりとフッキングを決めるなら偏光グラスはマストでしょう!サイトの釣りも成立させられます。

個人的にはブラウンの要素が入っているドゥーブルは超お気に入り! 地元で釣れたチヌは、チェイスから喰う瞬間までの一部始終をはっきり見えました。

ロッドやリール、ルアー、ラインと同時に、間違いなく偏光グラスにも拘ることは必須! それは釣りをしているときはもちろん、釣りのあとでの日常生活におけるパフォーマンスにも繋がります。着用すれば効率よく釣果を導くとともに、体への負担も大きく軽減させることができます。

トライノの偏光グラスはそんな「釣り人思い」の偏光グラスであるので皆様も是非一度チェックされてみてはいかがでしょうか。

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