今しか買えないサバがある。極上ノルウェー産の生サバ「サバヌーヴォー」日本初上陸!



秋の味覚といえば様々な食品が旬を迎える季節ですが、魚で言えばサバは大衆魚としてその代表格のひとつに数えられるのではないかと思います。

そんなサバ、ご存知の方も多いのではないかと思いますが、現在日本国内で流通しているサバの約半数はノルウェー産の冷凍サバです。このノルウェー産サバ、輸入品の冷凍ものといって侮るなかれ、ノルウェーではサバがもっとも美味しくなる限られた時期にしか漁を行っていないため、いずれも脂の乗りがよく高品質な魚として知られています。

これまでは北欧から輸入するという流通経路の障壁があり、冷凍品しか国内には入ってきていませんでした。……が、なんと2021年のこの秋、JAL(取り扱いは株式会社JALUX)がノルウェー産サバの鮮魚航空便の直行便輸送路を開拓。ノルウェー産の新生サバ、名付けて『サバヌーヴォー』が国内で食べられるようになったという衝撃的なニュースが飛び込んできました。

ただでさえ美味しいノルウェー産サバが、鮮魚の状態で買えるなんて……!
さっそく実売店で購入、実食してみましたので、輸入に携わったJALUXから伺ったお話を交えつつ、サバヌーヴォーの実力の一端を御覧ください。

サバヌーヴォーは冷凍サバよりも高品質!

というわけで、まずは実物をということで、はいドン。

はるばるノルウェーから鮮魚の状態で届いたサバと思うと感慨深いです。背中の模様が日本のマサバとは違うタイセイヨウサバですが、身の味わいは同じ。
捌いてみるとあっという間に手がテッカテカになる脂の量。魚の体長は実測42cmの大サバで、3枚おろしのフィレにしても巨大な半身になります。

半身を焼いてみると、猛烈な勢いで脂が溢れ出し、香ばしいかおりが立ち込めます。それもそのはずで、サバヌーヴォーは通常のノルウェー産冷凍サバと比べても脂肪率が30%と、平均値より約5%高い魚をJALUX現地職員の目利きの方がすべて厳選していて一定の品質を保つようにしているとのこと。

鮮魚のため価格は固定ではありませんが、実勢店頭価格は購入時で700~800円ほど。可食部の歩留まりで冷凍ノルウェーサバのフィレと比べるとやや高めですが、より高品質でかつ鮮魚! という惜しみない手間を考えれば、これを安いとみるか高いとみるかというところでしょうか。

サバヌーヴォー実際のお味は

ご覧の通りものすごい脂ですが、これが不思議とくどくなく、身はふっくらとやわらかいんですね。

輸送にかかる時間は現地で漁獲されてから60時間とのことですが、漁獲後即座に0度で管理され、お店に到着するまで0度を維持するコールドチェーンが実現しています。

くさみはどうなのかなと思いましたがこれも杞憂で、念のため「津本式血抜き法」で簡単に血抜きしたものと、何も処理をしないものを食べ比べてみましたが、どちらも味わいはほとんど変わらずサバの旨味と脂の甘味が口の中で溶け合って、よく味わって食べようと思っていたにも関わらず抗えないカッ込みたい欲によって一瞬でなくなってしまいました……。

これは……トロ鯖です!

シメサバヌーヴォー。この身質とテカリを見てほしい!

なお鮮魚扱いで徹底した温度管理をしているため、品質としては生食が可能なレベルとのことですが、アニサキスなどリスクは国産サバと同様と捉えてほしいとのことで、生食は行わないでください。シメ鯖にする場合はせっかくの生サバではありますが、いちど冷凍して安全を確保してください。冷凍をしてもご覧のクオリティ!

醤油につけると、ふわーっと脂が広がっていきます……。うまい!


これぞ旬の秋サバ……食べられるのは今だけ!

さてこのハイクオリティなノルウェー産生サバ「サバヌーヴォー」ですが、この品質を実現しているのは、ノルウェーの漁業のあり方も関係しています。

ノルウェーのサバは、もっとも美味しくなる9~11月を中心に漁獲されています。

これは、最も美味しい時期であれば最も高値で売れるという理由がひとつ。もうひとつはノルウェーの水産業は徹底的に管理されていて、資源量に基づいて漁業者ごとに年間の漁獲上限が定められているため、必然的に一番高値で売れる本当の旬の時期に漁業が行われるようになっているというわけなのです。

つまり、このサバが味わえるのは漁期となる9~10月末~11月初旬頃まで! ということになります。

ノルウェーでの漁の様子。
美しい光沢を放つノルウェーサバ。

漁業者にとっても消費者にとっても資源量の維持にとっても三方良しなサステナビリティを実現しているノルウェー漁業は、世界から注目を集める先進的な取り組みですが、なんといっても美味しい魚にありつけるということが強み。

長年ノルウェー産冷凍サバの輸入に携わってきたJALUXでは、現地の職員の方しか味わえない衝撃的な魚の品質をなんとかして日本でも味わえるようにしたいという思いから、1年がかりの準備を経て今回の「サバヌーヴォー」が実現したとのこと。

ちなみにノルウェー産生サバの日本国内輸入は初の試みとのことで、水産業の新しいあり方としても大きな1歩になったといえるのかもしれません。

サバヌーヴォー第1便が日本に初上陸する瞬間。
このコンテナに鮮魚が!
届けられたサバヌーヴォー。
ノルウェーサバの鮮魚が食べられるなんて、正に画期的……。

サバヌーヴォーはどこで買える? 食べられる?

期待のサバヌーヴォーですが、2021年シーズンはまず首都圏からとのことで、スーパーマーケット「ロピア」の東京・神奈川・埼玉・千葉全店舗。

そして「クイーンズ伊勢丹」の都内複数店舗(白金高輪店、品川店からスタート)で取り扱いがあります。

販売時期はノルウェーサバの漁期次第、また天候などに影響されやすい国際便輸入鮮魚のため、状況によっては入荷のタイミングは不定期的になる可能性があるとのこと。

また、鮮魚だけでなく、羽田発着便のJAL国内線ファーストクラス機内食で調理済みのサバヌーヴォー(9月21日~30日、10月21日~31日朝食を予定)が食べられるそうです。

さらに、今冬を見据えて日本航空公式通販サイト「JALショッピング」等での「焼き鯖寿司」も企画されているとのことで、生サバの提供が終わったあとも極上サバにありつける機会がありそうです。こちらも楽しみですね!

秋の新サバ「サバヌーヴォー」、短い期間の旬の味ですが、ぜひチャレンジしてみてください!