いよいよ12月を迎え、シーバスシーズンも最終戦! 河川下流部から河口、海へとステージを移しながら、シーバスもサイズアップし80cmを超えるランカークラスも狙える時期。そんなハイシーズンに今年も日本のシーバスシーンをリードし続けるDAIWAからシーバス新作ルアーがリリース開始! 前回に引き続き、今回もルアマガ局イチの偏愛(!?)シーバスマン・大木が気になるルアーをインプレッションしてきました。
インプレするのはルアマガきってのシーバス野郎!
【Profile】
ルアマガプラス編集部・大木
元大型釣具量販店の店員という経歴を持つルアマガプラス編集部員。バスソルト問わず、幅広く釣りを楽しむことをモットーとする。得意な釣りはシーバスで、時間があれば地元湘南河川でロッドを振るう。特技はモノマネ。最近の釣り目標は地元・湘南サーフで「湘南グランドスラム(シーバス、ヒラメ、ブリ)」を狙うこと。まだ、タックルが足りなくて何を買えばいいか悩み中(笑)。
注目アイテムその1:ショアラインシャイナーZ バーティスR 140F&140S
【スペック】
- 全長:140mm
- 重量:27.0g(F)、28.5g(S)
- カラー:12(F)、10(S)
- 有効レンジ:約30~120cm(F)、約50~140cm(S)
- アクション:タイトウォブンロール
- 本体価格:2,200円(F)、2,250円(S)
現時点でのシーバス用「ぶっ飛び」ミノーはこれで間違いない!
日本のシーバスシーンの発展とともに歩んできたミノーのひとつである「ショアラインシャイナーシリーズ」。2020年度に「R」の名を冠しフルモデルチェンジを果たし、飛距離、アクション、動き出しなど前作よりも大きく向上し話題となりました。
そんな同シリーズに最大サイズである140mmモデルがついにデビュー! ただでさえ125mmサイズの飛距離がすごいのに、「サイズアップしたら単純にもっと飛ぶのでは?」「 でもサイズアップしたらアクションは変わってしまうのか?」などと色々と妄想を膨らませながら東京と神奈川の境にある某大型河川へとインプレに向かいました。
そしてワクワクドキドキの第1投…。当日は9ft7inのMHクラスのロッドとDAIWA旧3000番クラスのリールにPE1.7号のショアシーバスタックルにおいてはかなり強めのセッティングで臨んだのですが、メタルジグでも投げているじゃないかと思う位のとんでもない飛距離を飛ばすことが出来ました。正直ミノーのレベルを凌駕しています。
単純にPEラインの号数を落とせば、もっと飛ばすことも出来たし、プラグでの100mキャストも夢じゃないと感じました。バーティスR140はフローティングとスローシンキングの2種類があるのですが、両者ともに文句につけようがない遠投性。個人的に100点満点中120点オーバーです(笑)。125mmと同じく、「エアロボディデザイン」と「ワイヤオシレート重心移動キックバックスプリング」の威力は健在でした。
そして個人的には飛距離と同じ、それ以上に気になるがアクション。遠投性だけ優れてリトリーブすると動きが破綻してしまうルアーも結構多かったりするのですが、バーティスR140は125と同様、ピッチが細かいタイトなウォブンロール。河川で遠投した際も、着水直後にすぐさまリトリーブをしたのですが、立ち上がりも非常に早く泳ぎだしも良好! 投げた沖には太い流れが通っており、岸際に来るにつれて流れが弱まるようなシチュエーションだったのですが、アクションが全く破綻せずにきっちりと泳がせてくることが出来ました。まさに「優等生」の一言!
インプレをしたような大河川からサーフ、磯、そしてデイゲームからナイトゲームまで広大なオープンフィールドにおいて必ず持っておきたい、そして間違いなく先発に投入したいルアーの一つです。個人的には、大河川で攻めるならナイトゲームはフローティング、デイゲームはレンジが下がっているとみてシンキングを使用したいかなと。
潜航レンジもフローティングで30~120cm、シンキングでは50~140cmと幅広く、ロッドポジションや着水後のリーリングなどでレンジ調整も可能。まさに「ぶっ飛びスタンダードロングミノーの頂点=バーティス」であるでしょう! 湘南サーフで早く投げたい!
注目アイテムその2:モアザンシャロースピン74S
デイゲームの攻略の幅を広げてくれる「ストレスフリー」なシャローブレード
昨今干潟や河川等の水深が浅いシチュエーションの攻略の一手として注目される「シャローブレード」。これまでデイゲームのシャロー攻略は、バイブレーションの早巻きやトップウォーター、はたまたミノーのジャークなど、ルアーにおける選択肢が限られており、特に水中でゆっくり魅せられるルアーはあまり多くなかったと思います。またブレードルアーも、デイゲームでの地位はすでに20年以上前に確立はしていましたが、メタルルアーがゆえ、水深がある程度なければ使いづらいことが河川などではなかなか使いづらかったように思います。
個人的にはこのシャローブレードはデイシーバスゲーム攻略における新たな一手として特に注目をしていました。しかし、気になったのは既存のメタル系ブレードでもあることなのですが、キャスト姿勢や着水の衝撃によりブレードとフックが絡むことでのトラブル。良い場所にキャストしても、巻きだしの違和感で再度キャストし直し…なんてこともブレードルアーではあるあるでした。特にシャローで使う場合はルアーと魚との距離は必然的に近くなるのでポイントを潰してしまうこともあります。
そんなトラブルを回避してくれるのがシャロースピンの画期的なシステム「ハーフパイプテール構造」。テール部分をハーフパイプ形状になることにより、スイベルやブレードがフックと絡みにくくなっています。またアクションを損なわず安定した姿勢でブレードも回り続けます。
またもうひとつのネックであるキャスト時の「ブレードの抵抗による飛距離の低下」もこのハーフパイプテール構造により、テールのブレードがキャスト時にボディに添いやすくなるため、樹脂ボディ+ブレードの組み合わせでもしっかりと飛距離を出すことが可能になっています。
トラブルレスなことはもちろん、シャローによるブレードでのアピールだけでなく、ボディもフラットサイドになっているためボディからのフラッシングも効かせされます。
デイゲーム主体で話をしていますが、もちろんナイトゲームでも使用可! ブレードなので濁っていることはもちろん、シルバーベースのブレードとボディカラーならばクリアウォーターでも使いやすそうです!
春から初夏にかけては67mm、秋以降は今秋発売となった74mmと、ベイトサイズやシャローエリアにおける水深によって上手く使い分けていきたいルアーです。大木のホームリバーは水深1m未満の場所も多いので67mm、河口部やサーフエリアでは水深も少し深くなるので最新の74mmを使いたいです!
注目アイテムその3:モアザンバレンテ 115S
多機能シンペンがサイズアップ! スリムベイトパターンは最強!?
モアザンバレンテはスリムシンキングペンシルにおける革命的ルアー。それはメタルプレート搭載の2つのアイ構造をもつため、「1つのルアーで2通り」の使い方が出来るのです!
オリジナルサイズの90Sは昨年登場し、バチ抜けシーズンからイワシやハクなどのマイクロベイトパターンまでベイトサイズが大きすぎない時期ではあらゆるシチュエーションで使えるルアーとしてご紹介させて頂きましたが、サイズアップの115mmサイズが出たことによりさらなる幅が広がることとなります。
バチパターンとしては、これまでの90Sは港湾部や運河でのバチサイズでしたが、115Sはシーズン初期の大型河川によるバチパターンでの使用が可能。また、バレンテの特徴のひとつでもある固定重心でありながらも遠投が可能なエアロデザインボディ。ボディサイズが長くなったことにより3フック搭載となったのでフッキング性能も高まっています。
バチパターンは決して関東の文化だけでなく、東北や北陸でもパターンとして存在します。また同エリアは大型河川がほとんどであるので115Sはドンピシャでハマることは間違いないでしょう。
また関東ではあまりパターンとしては少なくなりましたが、関西や日本海側ではメジャーであるサヨリパターンなどにもうってつけ。シンキング且つ下アイでのタイトアクションは新たなローテーションの一角となるでしょう。
そして細身だからといってスリムベイトでしか使えないわけではありません!ただ巻きだけでなく「アクション」を積極的に仕掛けられるのもバレンテの特徴!
90Sのような下アイでの水中ドッグウォークは3フックやボディサイズが長くなったことにより出来なくなりましたが、上アイ使用でのトゥイッチアクションによるイレギュラーダートは健在! リアクション的な要素での使いかたも出来るので、攻めあぐねた際などにボックスに一つ入っていると状況を打破することが出来るかもしれません! とりあえず大木は3月の江戸川のバチで使います!(キリっ)
今回ご紹介したルアーは今時期から、年明けの初春のシーバススタート時期にも即戦力になるものばかり。そして共通して言えることは「どれも使いやすい」ということ。全国各地のあらゆるシチュエーションにマッチし、必ず皆様の「引き出し」のひとつになること間違いないでしょう。3アイテムとも既に絶賛発売中ですので、キニナル方は是非ともチェックしていただければと思います。
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