ルアマガソルトの名物企画、アジング王バトルが復活! 戦いの場を、陸から船へと移し、勝敗を決する方法も長寸から総重量制へ変更。第1回目の対戦者に藤原真一郎さんと渡邉長士さんを迎え、東京湾で実施! 果たしてその結果は…!?
【Profile】
左)藤原真一郎(ふじわら・しんいちろう)
大阪泉南エリアホームとする、アジング界のレジェンド。ラグゼのプロスタッフ、サンラインのフィールドテスターなどを務める。アジング王バトル2ndシーズンの覇者。
右)渡邉長士(わたなべ・たけし)
DAIWA、カルティバのフィールドスタッフ。シビアなフィールドとして知られる房総半島で鍛えられた勝負師としての試合運びに定評あり。
1ラウンド40分×4ラウンド制のジグ単オンリー戦! アジの総重量で勝敗を決する!
【アジング王バトルBOAT対戦ルール】
- 1ラウンド40分×4ラウンド制
- 勝敗は、釣り上げたアジの総重量で決定
- 釣り方は「ジグ単」のみ(プラグやメタルジグの使用はNG)
- タックルは2セットまで持ち込み可能
- 立ち位置は、最初にジャンケンで選択権を決め、以降、ラウンドごとに選択権が入れ替わる
- ランディングは、抜き上げのみ(ネットの使用は不可)
- ラウンド終了の時点でヒットしている魚は取り込みまでOK
藤原さんも渡邉さんも、ショアアジングのイメージが強いが、両者ともボートでのアジングにも精通しており、今回のバトルのオファーに対しても、快く受けてくれた。
単独での実釣とは違い、勝敗がつく対戦企画というのは、アングラーにとって非常に負担の大きい企画でもあるので、快諾してくれたことにまずは感謝をしたい。
藤原さんは、プロフィールでも明記しているように、関西をホームとするアングラーで、東京湾に関しては完全にアウェイ。特に、東京湾でのボートアジングとなると経験はゼロ。
一方、渡邉さんは千葉在住で、東京湾でのアジングの経験も豊富。この時点で、藤原さんはやや不利な状況であることを、最初に申し上げておきたい。この点は、両者とも承知の上で、バトルを受けてくれている。
ちなみに、勝敗を総重量制にしたのは、計測手間を考慮した結果である。長寸の場合、1尾釣り上げる度に計測のため実釣が中断され、40分という限られた時間をフルに活用できない可能性が高い。
釣ったアジをスカリにキープし、ラウンド終了後にまとめて重量を計測することで、スムーズなバトル展開が可能になると考えた結果である。
重量制なので、小型のアジで数を稼ぐか、大型のアジでリードを狙うのか、戦略も分かれるところ。ただ、40分という時間制限があるので、数を釣って取り込みやスカリへの投入などで時間を食うと、効率が悪くなるという側面もある。
【Round1】リードする渡邉さん、それを追う藤原さん。2人のデッドヒートが始まった!
当日は、西からの強い風のため、ポイント選びがかなり難しい状況。先制したのは藤原さんだったが、後が続かず。何と、1ラウンド目は1尾でフィニッシュ。一方、渡邉さんは最初の1尾を出すのに苦労するも、パターンを掴んで3尾をキャッチ。
思わぬロースコアな展開となるが、「これくらいのロースコアな展開の方がシビレる」と、渡邉さんは試合を楽しんでいる様子。
【Round2】ロースコアバトルが一転、乱打戦に! 2人で合計21尾を釣り上げる壮絶な展開!
第2ラウンドは、一転、乱打戦となる。怒涛の追い上げを見せる藤原さんは、このラウンドだけで合計11尾をキャッチ。一方の渡邉さんも、リードを保つために攻めまくり、合計10尾をキャッチ。
尾数勝負ではないが、藤原さんは2ラウンド終了時点で12尾。渡邉さんは合計13尾と、かろうじて1尾のリードを保ったまま、第3ラウンドへ。
【Round3】不利な釣り座にも関わらず、藤原さんが怒涛のラッシュ! しかし、サイズが伸びず!?
第3ラウンドは、ストラクチャー絡みのポイントで、船首から入らざるを得ないため、後ろの釣り座となる藤原さんが圧倒的に不利となる。
思うようなキャストコースを取れない藤原さんだが(これは、渡邉さんが意識的にブロックする作戦でもある)、何とか7尾をキャッチ。渡邉さんは合計6尾という結果。
ここまでで、トータルの尾数は同じとなったのだが、ただ、このラウンドで藤原さんが釣り上げたアジがどれもやや小ぶりだったのが気になるところ…。
【Final Round】温排水の影響下、複雑な流れを読み、リグを流し込んだ先に見えた勝利への光明
第四ラウンドは、温排水の流れ影響を受けるエリア。ここは、船長とっておきのポイントでもあったのだが、実釣を開始してみると、意外にシビアな展開となる。
両者とも、うまくパターンが見いだせないまま16分が経過。最初にアジを手にしたのは渡邉さん、それを追うように藤原さんも1尾目をキャッチ。一進一退の攻防が続き、渡邉さんが4尾キャッチ、藤原さんが3尾キャッチで残り時間30秒。このまま終わるかと思いきや、終了14秒前で藤原さんが執念の1尾をキャッチ。
何と、この時点でのトータル尾数は、両者23尾と同数! 40分×4ラウンド、つまり160分戦って同数! 何という壮絶な展開!
尾数は同じ23尾、総ウェイトで勝利したのは…?
4ラウンド終了した2人から出てきた言葉、それは「疲れた…」。普通にボートアジングをするなら、160分で疲れるなんてコメントは出てこないだろう。いかに、2人がギリギリの状態で戦ったのかがわかるひと言だ。
現在発売中のルアーマガジンソルト2022年2月号では、トータルウェイトを含めた、詳細な展開を掲載しているので、是非とも、本誌で2人の死闘をチェックしてみて欲しい。
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