エギングをしていて、ふと思うことはないでしょうか? 「アオリイカって、どうやってエギを抱くんだろう……?」と。その答えの1つを、映像で捉えることに成功したので紹介しよう。
場所は奄美大島。浅場で、シロイカではなく、クワイカを発見!
アオリイカをエギで狙う釣り、エギングは春から初夏、そして秋頃がシーズンと言われています。アオリイカは年魚(年イカ?)で、春に親イカが藻場で卵を産みつけ、晩春から初夏にかけて子イカが育つ。このサイクルに合わせて、釣り人はアオリイカを狙うわけです。
撮影を行ったのは春。場所は奄美大島です。シーズン的には、大型のアオリイカが狙えるはずなんですが、シャローにいたのは小型のアオリイカでした。よく見ると、南方で多く生息するクワイカと呼ばれる種類のようです。
クワイカは、本州でよく釣られるシロイカと呼ばれる種類よりも小型で、あまり大きくならないのが特徴です。
エギを見つけると体色を変えて寄ってくる! カメラを近づけても逃げない!?
ちなみに、この撮影での釣り人は、総合釣り具メーカーとして知られるDAIWAのフィールドテスターである、山田ヒロヒトさん。エギングの第一人者です。
本来の狙いは、大型のシロイカですが、目の前にいるクワイカを狙うためにエギを投入してみたところ、ものすごい勢いで寄ってきます。これなら、水中でエギを抱くシーンが撮れるのではないか?と思い、急いで水中カメラを準備。山田さんに、もう1度エギを投入してもらいました。
カメラを警戒して、もう反応しないかも……? と、少し心配しましたが、1度スイッチの入ったクワイカは、カメラの存在などお構いなしで、エギに襲いかかってきました!
クワイカは、エギの背後をちゃんと認識し、ゆっくりと忍び寄ってきた!
映像を見て驚くのは、クワイカの動きです。ちゃんと、エギの前後を認識していて、前ではなく後ろ側へと回り込んでいるのがわかります。つまり、エギ(=エサ)に気づかれないように行動しているということですね。
そして、ゆっくりと近づき、射程範囲内に入るやいなや、触腕を伸ばしてエギをキャッチ! あまりにも素早いので、スローにしていますが、実際にはアッという間のできごとでした。
海底でエギを動かさなくてもイカは釣れるという事実
あと、もう1つ。2アクションほど加えた後、エギはボトム(海底)でただ揺れているだけなのに、クワイカはちゃんと捕食対象として認識していることにも気付かされます。つまり、シャクりでアオリイカを誘った後、ボトムに置いていてもイカは釣れるということですね。
さらにもう1つ。アオリイカの触腕の吸盤には硬いギザギザがあるのはご存知だと思います。このギザギザを、エギのボディをくるむ布に引っ掛けて引き寄せているようにも見えます。エギが布で包まれているのには、ちゃんと意味があるんだと思わされるシーンですね。
少しでも、皆さんのエギングの参考になれば幸いです。
なお、このときの実釣では、ランカーアオリイカの連続ヒットなど、かなり濃い内容となっているので、そちらも是非チェックしてみて下さい!
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