DAIWAのチニングブランド『シルバーウルフ』がリニューアル!「アーバンチニング」に対応したロッドシリーズを徹底解説!!



近年関西の都市型河川を中心に、関東でもムーブメントが再燃しているのがクロダイ&キビレのルアーフィッシング「チニング」。これまでのチニングとは異なったルアーやリグが主体となることから、その面白さにのめり込むアングラーは急増している。そして今年度日本の総合釣具メーカー「DAIWA」のチニングブランド「シルバーウルフ」も大幅リニューアル! アーバンチニングに特化したロッドが遂にリリースされることとなった。

解説していただくのはDAIWAソルトルアーロッド開発の要! 多賀さん!!

【Profile】

多賀智史(たが・さとし)

グローブライドにてソルトルアーロッドの企画開発を担当。ハイエンドシーバスロッドの「モアザン」シリーズからエントリーロッドの「ルアーニスト」まで数多くのロッド開発を手掛ける。

DAIWAのチニングブランド「シルバーウルフ」がロッドからルアーまで大幅リニューアル!

多賀「2022年度、DAIWAのチニングブランド「シルバーウルフ」がリニュアールとなります。今回のリニューアルはモノ単品ではなく、ロッド、リール、ルアーとブランド全体での大幅リニューアルとなります」

―― 確かに昨今のチニングの盛り上がりはすごいですよね! ではこれまでのシルバーウルフとはどのように違うのでしょうか?

「これまでのチニングといえばスピニングタックルが主体で、ルアーも小型ラバージグやジグヘッドなどをメインとしたボトムズル引き系ルアーが主流でした。

NEWシルバーウルフは、現在チニングシーンの中心となるリグである『フリーリグ』を軸にトップウォーターやボトム系とバーサタイルな、バスファンにも遊べるようなベイトタックルを主軸としたスタイルを提案していこうかと思っています。かつてのチニングとはトレンドも大きく異なるのでロゴやブランドカラーも刷新しています」

――ブラック×シルバーのカラーリングにロゴデザインも一層クールになりましたね! より都会的なチニングのイメージですね。

多賀「そのとおり! NEWシルバーウルフは、関西のアーバンリバーである淀川においてフリーリグ旋風を巻き起こした『森浩平(もりぞー)さん』をメインにチニングの楽しさを再訴求していきたいと思っています」

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細糸ベイトタックルにおける「最適化」と「アドバンテージ」

シルバーウルフ AIR AGS/シルバーウルフ MX(DAIWA)

【シルバーウルフ MX スペック】

品名全長(m)継数(本)仕舞(cm)自重(g)ルアー重量(g)適合ライン(PE)価格(¥)
76MLB-S2.292118981.3/12.90.4-1.033,100
83MB-S2.5121291081.4/12.90.4-1.534,600
76MLS-S2.292118931.3/10.80.4-1.033,600
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【シルバーウルフ AIR AGS スペック】

品名全長(m)継数(本)仕舞(cm)自重(g)ルアー重量(g)適合ライン(PE)価格(¥)
76MLB-S2.292未定未定未定未定未定

多賀「先述したようにDAIWAとしてイチオシするのがベイトタックルなのですが、NEWシルバーウルフシリーズはPE0.6号~0.8を中心とした『細糸PE』でのベイトチニングスタイルを推しだしていこうと考えています」

――ロッドも細糸PE仕様ということですか。すでにチニングをやられている方の中には、バスロッドを流用している方もいたりすると思うのですが、専用ロッドとの違いやベイトタックルでのアドバンテージとは如何に?

多賀「バスロッドでは先述した細糸PEを使用すると、キャストやフッキングした際にバッドパワーやテーパーが強すぎて高切れしてしまう可能性が高いんです。

その点、NEWシルバーウルフのロッドシリーズはキャストやファイト時も、細糸PEに負荷を掛けないバットパワー及びテーパーに最適化されています」

多賀「またベイトタックルをおすすめする理由としては、フリーリグを中心とした釣りをするにあたり、リトリーブからのダイレクトなアワセや、障害物の回避、またはラインスラッグのコントロールもベイトタックルであればよりレスポンスよく釣りができます」

――確かにフリーリグのチニングはスピニングでもやれなくはないですが、障害物回避やボトムバンプ、ドリフト、スラッグ操作を考えたとき圧倒的にベイトのほうが有利かなと思ってました。

でも既存のPEキャスティング対応のベイトリールは『月下美人AIR TW PEスペシャル』など完全フィネスな設定のもの以外、1号以上が基準。しかし太い糸だと感度や操作感、飛距離などが一気に下がってしまう。その相反する要素を克服したリールこそが『シルバーウルフSV TW PEスペシャル』なんですね!

多賀「そうですね、まさにNEWシルバーウルフロッドシリーズとの組み合わせでこそ『真価』を発揮するリールなので是非ともセットアップで使って頂きたいですね」



細糸PE対応により感度と軽さも向上! ハードソリッドがボトム感知能力をさらに高める。

――細糸PE以外にもこだわった点やアーバンチニングスタイルに特化した点があれば教えてください!

多賀「ロッド開発時のテストにおいて、PE0.6号というライトラインをフルキャストした際の高切れや、フッキング時のアワセ切れという課題をクリアするために何本も試作ロッドをつくりました。絶妙な調整を繰り返した結果、副産物として、トータル的な軽さと感度の向上にも導けました。

――なんと! ロッドのアクションを調整していくうちに軽量化や感度も高められたんですね!

多賀「はい、またシルバーウルフシリーズは全機種において『ハードソリッド』のティップを採用しています。底質や地質の違い、流れの有無など、流れによって生まれた砂地の起伏などもソリッドならボトムを舐めるようにルアーをトレースすることができます。食い込みや操作性も重視した中でベストなのが『ハードソリッド』だったんです」

――確かにこれまでだとプラグ系はチューブラ、ボトム系ルアーにはソリッドを採用しているロッドが多かったように思いますが、ハードソリッドであればフリーリグだけでなく、プラグなども使用できるし、感度や操作性もかなり高そうですね!

第1弾の「MX」は5月! 6月にはハイエンドモデル「AIR AGS」も登場!

――では今回リリースされるロッド各機種についての特長を教えてください。

多賀「今年度リリースするシルバーウルフMXシリーズは3機種ありまして、スタンダードになるのが『76MLB-S』。オカッパリ、ボート、ウェーディングまでバーサタイルに使える1本です。

そして『83MB-S』はブレイクラインが遠い多摩川や大河川の淀川などにおいて遠投がきくパワフルロッドです。

スピニングモデルの『76MLS-S』は縦の釣りが主軸となる低水温期や、ベイトタックルに馴れないアングラーにも釣りの幅を広げる1本としておすすめしたいロッドになります。3機種とも店頭では2万前半ぐらいでリリースされる予定です」

――ハイエンドモデルの「エア」については?

多賀「今年度の総合カタログには掲載してないのですが、現在最終調整中なのがハイエンドモデルである『シルバーウルフ AIR AGS』になります。

多賀「こちらはX45フルシールドを搭載しており、ハリが強く出るのでロッドレスポンスがさらに向上しています。

またAGSガイドを搭載することでさらに軽さや感度も高くなっているので、アーバンチニングエキスパートも納得の1本に仕上がっています。ラインナップは76MLB-S一択のみ! 店頭価格で4万円代を予定しています」

――なるほど、ロッドやリール、ルアーも含め、今年はアーバンチニングシーンがますます盛り上がりそうですね!

多賀「ソルトアングラーだけでなく、バスアングラーにも刺さるジャンルになると思います! また、首都圏だけでなく全国的にまだまだ開拓できるエリアがあると思いますので、是非シルバーウルフシリーズで気軽にトライしてもらいたいですね!」

NEWシルバーウルフ&アーバンチニングが気になる方は下記DAIWA特設サイトもチェック!