ワカサギなどの小魚を模したワームを用いたホバストやミドストは、春だけでなく近年はオールシーズン欠かせないテクニックとなっている。リザーバーはもちろん、琵琶湖でも数多くのビッグフィッシュがキャッチされている。効果的なアクションを生み出すためには、フックやジグヘッドの選択がこの釣りでは重要だ。各社からリリースされるアイテムについて理解を深めれば、釣果はおのずとついてくるはずだ。今回は冨本タケルさんが、「ホリゾンヘッド」シリーズについて解説してくれた。
【Profile】
冨本タケル(とみもと・たける)
2020年開催・琵琶湖艇王の初代チャンプ。勝利ルアーは『カバースキャット+エリートツアラーワーム34R♯6/0』と、サカマタ+ホリゾンヘッドだった。
キーパー・ハリ先・線径など賢人のレガシー凝縮
冨本「深場のミドストをやるために専用ジグヘッドが存在していなかった。市販品では私の求める要素が満たされなかった」
今から4年前の2018年、初代琵琶湖艇王・冨本タケルさんは積年の思いを信頼のフックメーカー・がまかつにオファー。
およそ2年の歳月をかけて2020年のリリースへと至ったのがここで解説する『ホリゾンヘッドLG』だ。
冨本さんが求めたのは、主に4つのコンセプトだった。
- ワーム薄刺しに対応すべく、ワームキーパー背面のフラット化。低重心化によりロールを加速。
- フックポイントを内向きに設定することで、バイト時に口の中ではなく出口で刺し、ラインブレイクを激減。
- でかバスに対応すべく、細い線径ながらも抜群の強度を誇るトーナメントグレードワイヤーの採用。
- ワームのロールを生みやすく、フッキングが決まるアイの高さ。
さらには低摩擦表面処理・ナノアルファが貫通力を高める。冨本さんの理想を実現したジグヘッドだが、その優位性はセッティング方法が左右するのだという。
冨本「ワームの背中側から見て、フックが一直線になることが大前提。頭にハリ先から刺して背中から抜く時、通常より1〜2mmほどテール側寄りで抜くことが大切」
冨本さんがセットしたワームは、いずれも尻上がりの姿勢。
これがより美しいロールを魅せるための極意なのだ。
『LG』とは歴史的遺産を意味するLEGACYの略称。ミドスト賢人のレガシーを受け継ぎたい。
ホリゾンヘッド シリーズ
ホリゾンヘッドLG
【Spec】
- フックサイズ:#1/0、#2/0、#3/0
- ヘッド重量:3.5g、4.4g、5.2g、6.2g
- 価格:4本入り550円(税込)
2020年発売、冨本レガシーを受け継ぐ本気印のジグヘッド
冨本さんの理想を徹底追及したミドストジグヘッド不朽の名作。
フックサイズは#1/0以上、ヘッド重量は3.5g以上のラインナップ。
深場のでかバスを獲るミドストで威力を発揮する。
【冨本さんの使用タックル】
- ロッド:ゲインエレメントGES-66MLSシェイキングエレメント(デプス)
- リール:22ステラ2500SHG(シマノ)*4.4g以上は2500S使用
- ライン:シューター・デファイアーD-ブレイド0.8号+D-リーダー8lb*4.4g以上は10lb使用(サンライン)
ホリゾンヘッドLG+G
【Spec】
- フックサイズ:#1/0、#2/0、#3/0
- ヘッド重量:3.5g、4.4g、5.2g、6.2g
- 価格:4本入り660円(税込)
ガード付きジグヘッドでカバーをも攻略対象に
冨本「こちらも絶賛発売中です」
形状記憶合金ガードを搭載した新作モデル。
中層狙いではよりフッキングしやすいオリジナルモデル。
カバー絡みでプラスガードの使い分けが可能に。
【冨本さんの使用タックル】
- ロッド:ゲインエレメントGES-66MLS シェイキングエレメント(デプス)
- リール:22ステラ2500S(シマノ) *3.5gには2500SHGを使用
- ライン:シューター・デファイアーD-ブレイド0.8号+D-リーダー10lb※3.5gには8lb使用(サンライン)
ホリゾンヘッド
【Spec】
- フックサイズ:#4、#2、#1、#1/0、#2/0、#3/0
- ヘッド重量:0.5g、0.9g、1.3g、1.8g、2.6g(#4~#2/0)、3.5g(#2~#2/0)
- 価格:4本入り440円(税込)
冨本「現在は『ホリゾンヘッドLGライト』も開発中です」
より小型のフックサイズ、より軽量なヘッド重量をラインナップしたモデルは、来季以降に発売が予定されているという。
【使用タックル】
- ロッド:ゲインエレメントGES-65Lライトシェイキングエレメント(デプス)*プロト
- リール:22ヴァンキッシュ2500SHG(シマノ)
- ライン:シューター・デファイアーD-ブレイド0.8号+D-リーダー8lb(サンライン)
『ルアーマガジン』2023年9月号 発売情報
ルアーマガジン史上初めてのスモールマウス×オカッパリの表紙を飾ってくれたのは川村光大郎さん。大人気企画「岸釣りジャーニー」での一幕です。その他にも北の鉄人・山田祐五さんの初桧原湖釣行や、五十嵐誠さんによる最新スモールマウス攻略メソッドなど、避暑地で楽しめるバス釣りをご紹介。でもやっぱり暑い中で釣ってこそバス釣り(?)という気持ちもありますよね? 安心してください。今年の夏を乗り切るためのサマーパターン攻略特集「夏を制するキーワード」ではすぐに役立つ実戦的ハウツー満載でお送りします! そして! 夏といえばカバー! カバーといえば…フリップでしょ!! 未来に残したいバス釣り遺産『フリップ』にも大注目ですよ!
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