バス釣り職業見学させてください!【ルアーマガジン編集部 上岡庸助&田中裕規】



バス釣り業界の仕事といえば、我らがルアーマガジンのことを忘れるわけにはいくまい! そこで、休日返上で業務中だったルアーマガジン編集長に急遽取材を敢行! 編集部員すら知らない話が飛び出てきたぞ!

ルアマガ編集長「新しい知識や経験がどんどん増えて楽しいです」

【Profile】

上岡庸助(かみおか・ようすけ)

1974年生まれ。生まれ育った栃木県でフライフィッシングをやり込んだにもかかわらず、バス釣り業界へ。紆余曲折を経てルアマガ編集長へと上り詰めた。座右の銘は「なんのためって念の為」。

Q.この仕事についた経緯は?

A.「ニンジャくんがきっかけです(笑)」

25歳位の時に雑誌づくりに興味を持って、ファミ通とかタワーレコードのフリーペーパーとか、いくつか編集の採用試験を受けて、たまたま受かったのがロッド&リール編集部でした。そこでは7年くらい働いていたのですが、あるとき、同じ年で仲のいいニンジャくん(千藤卓さん)にルアマガ編集部の人が話たがっているって言われたんで会いに行ったらその場で転職決定(笑)。

入社後は映像制作、ルアマガソルトときて、2013年からルアーマガジン編集部に配属。2019年から編集長になっています。

Q.どんな人に向いている仕事ですか?

A.「知らない釣りを知りたい人とか? よく気がつく人とか? 」

雑誌づくりって、誰かの釣りや知識を読者に届けるものなんですよね。だから人の釣りを見ていてフラストレーションが貯まる人には向いていないと思います(笑)。自分の釣りの何かを表現したいならメーカーでルアーを作ったりするのが向いているんじゃないかな……。知らない釣りをどんどん知りたい! と思える人が雑誌作りには向いていると思います。

それから目端が利く人。細かいことに気がつけることは、取材や雑誌を作る際に大いに役立ちます。だからきっと釣りが丁寧な人に向いているかもしれませんよ。

Q.仕事内容や1日の流れを教えてください

A.「取材は25パーセント。75%がデスクワークです」

企画を立てたりメーカーに行って営業したりもしますし、取材に行けば話をメモしたり写真や動画を撮ったりもします。会社に行けば、そのメモを整理して原稿を書いたり写真を選別したり……。しかも編集長なので、事務的な仕事や全体の進行管理なんかも行っています。雑誌づくりって、色々なことをやるんです。

出社は9時ですが、帰りは17時~21時とまちまちです。毎月の締切が近くなると遅くなって、それがすぎると早く帰れるようになります。潮位みたいですよね(笑)。

業務全体としても、長い時間を過ごすのはパソコンの前。編集歴が長くなるほどシステマチックな配置になっていく模様。

Q.収入について教えてください

A.「月収で高級ロッド10本分で。とかいいつつ」

最近買ったリールはフリームスなんですが(笑)。

編集長といえど、取材のためにフィールドに出ることは多い。1日中の取材ともなると必然的に体力勝負にもなるため、普段からラニングで鍛えているとか。


ルアマガ新人スタッフ「雑誌づくり以外にも、色んなことが経験できる職場です」

一度は公務員を志したこともあったが、長年続けていたバス釣りに関係する仕事を志して内外出版社に就職。ルアーマガジン編集部で日夜、雑誌づくりのスキルを磨くと同時にウェブ関連の仕事もこなしている。

【Profile】

田中裕規(たなか・ゆうき)

大学を卒業後、愛読していたルアマガ編集部で働きたいと一念発起して内外出版社に就職。佐賀県出身の24歳。

Q.この仕事についた経緯は?

A.「雑誌を読むのが好きだったからです」

大学3年の頃ににそろそろ就職活動ということになるんですけど、公務員関係の仕事につこうと思って専門の講座を受けていました。3ヵ月ぐらい講座を受けているうちに気が変わって、色々と考え直したときに1番興味があった職種が編集の仕事でした。小学校3年ぐらいからバス釣りをしていて、バス関係の出版社に就職しようと思って昨年4月に入社しました。基本的に雑誌全般を読むのが好きで、ルアマガもずっと読んでました。

Q.どんな人に向いている仕事ですか?

A.「ぶっちゃけ、釣りが好きじゃなくてもいいのかなと(笑)」

雑誌や本が好きな人が向いてると思います。大学生の頃は小説とかをたくさん読んでいて、それが自分の記事づくりに役立ってます。あとは色んな仕事があるので、柔軟に対応できる人がいいと思います。

2021年秋に開催された琵琶湖艇王の撮影艇に同船バスボートは人生初で、凶暴なスピード感に圧倒されたという。

Q.仕事内容や1日の流れを教えてください

A.「色んな手段で情報の発信をしています」

雑誌の記事づくりと、ルアマガプラスのウェブ記事制作もしています。あとはルアマガprimeの動画撮影や編集、それとECサイ(ルアマガ オンラインストア)の商品ページの作成も担当しています。実釣取材は月イチぐらいのペースであります。

入社する前は雑誌編集者なら雑誌づくりだけ、と思ってたんですけど、色々な仕事を経験することになりました。雑誌記事とウェブ記事は作り方も制作スケジュールも全然違うので、なかなか慣れないことも多いです。釣り好きの友達もルアマガをチェックしてくれていて、『あの記事面白かったよ』とか連絡をもらうのが嬉しいですね。

あとは取材で、プロアングラーの釣りを間近で見ることができて、すごく刺激になります。勤務時間は思ったほど不規則じゃなくて、週末や祝祭日はだいたい休めるのが意外でした。

前号のルアマガでは、タックル・オブ・ザ・イヤーの座談会にも出席。「色んなことが経験できます」。

Q.収入について教えてください

A.「月収を管釣りのスプーンに換算すると」

460個分ぐらいかなと思います。給料の大半を釣具とクルマのローンに費やしてます(笑)。

『ルアーマガジン』2023年9月号 発売情報

ルアーマガジン史上初めてのスモールマウス×オカッパリの表紙を飾ってくれたのは川村光大郎さん。大人気企画「岸釣りジャーニー」での一幕です。その他にも北の鉄人・山田祐五さんの初桧原湖釣行や、五十嵐誠さんによる最新スモールマウス攻略メソッドなど、避暑地で楽しめるバス釣りをご紹介。でもやっぱり暑い中で釣ってこそバス釣り(?)という気持ちもありますよね? 安心してください。今年の夏を乗り切るためのサマーパターン攻略特集「夏を制するキーワード」ではすぐに役立つ実戦的ハウツー満載でお送りします! そして! 夏といえばカバー! カバーといえば…フリップでしょ!! 未来に残したいバス釣り遺産『フリップ』にも大注目ですよ!

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