海での釣りといえば漁港や堤防で気軽に楽しめるサビキ釣りや、磯場で大物にチャレンジする磯釣りまで、バラエティに富んでいます。ただ、近年では釣り禁止や立入禁止指定のエリアも多く、海があるから釣りができるとは簡単にはいかないのが現状です。そこで、公にも認められていて安全・安心に釣りが楽しめる海釣り施設をいくつか紹介します。
海釣り施設の種類
海上釣り堀
まずは「海上釣り堀」で、その名の通り海にある釣り堀です。静かな入り江や漁港の一部を巨大な網で囲い、足場を浮かべて釣りが楽しめるようになっています。
海上釣り堀は常にマダイやブリ、シマアジなど様々な魚を入れてあり、頻繁に放流も行われているので、堤防などではまず釣ることができない大型高級魚の釣果も簡単に得られるのが特徴です。
釣り方も釣り堀なので簡単。道具の貸し出しもあるので、初めての釣りにもうってつけです。
海釣り公園
行政などが運営を行っている「海釣り公園」は、岸壁から公式に釣りをしてよい沿岸部に集まる天然の魚釣りを楽しむことができる海釣り施設です。無料で開放されている場所もあれば、有料で設備が充実している海釣り公園もあります。
特に釣り専用の釣り桟橋が沖に向かって設置されている場所であれば、船でないと狙えないような潮通しの良い深場の好漁場を攻めることができます。ほとんどの施設で駐車場やトイレ、自動販売機なども完備しているので、アウトドアにありがちな不便で困ることもありません。
イカダ釣り・カセ釣り
沖合に浮かんだ大型のイカダから釣りができる「イカダ釣り」は、桟橋釣りよりも沖を狙えるため、狙えるターゲットが多様なことが特徴です。「カカリ釣り」ともいいます。
波風の影響が少ない入り江の中に、釣り用に造られたイカダやカセ(小船)をロープで固定。渡船で渡してもらって釣りをします。イカダは本体や固定用のロープに海藻や甲殻類がつきやすく、これをターゲットに居着くクロダイを狙う釣りが特に人気です。
季節によって美味しい魚がいろいろ釣れます!
海の釣りは特に季節ごとで釣れる魚が変わることが多いです。海釣り施設は安心して海の魚が狙えるので、初めての海釣りにはうってつけです。海上釣り堀に至っては養殖魚を放流しているので、魚の数は1年中豊富です。マダイ、ブリなどの青物、シマアジ、ヒラメ、スズキなど、多種多様な魚が釣れます。
海つり公園は一部で沿岸部に定着しやすい根魚の稚魚を放流している施設もあるようですが、基本的には天然魚が相手なので季節ごとに釣れる魚は異なります。春ならメバルやウミタナゴ、クロダイ、スズキなどが釣りやすく、夏になればアジ、イワシ、キジハタ(西日本では放流事業もあり)、タコ、カワハギが面白いです。秋になれば青物が接岸しやすくなるのでブリ、ヒラマサなど。夕方にはタチウオの連発も期待できます。冬は東北方面ならばアイナメやソイなどの根魚類の反応が良くなります。
海釣り施設で必要な持ち物や服装
海上釣り堀、海つり公園はいずれも人気の釣り場なだけに釣り人は多く、頻繁なポイント移動は簡単ではありません。1ヶ所で釣り続ける時間が長くなることが予想されるので、折りたたみ式チェアなどを持って行くと便利です。また、秋以降は風が強まり、急な天気の崩れもたびたびあるので、レインウェアを常備しておくと安心です。
また、多くの施設などではライフジャケットを借りることもできますが、釣り公園では用意のない場所もあります。釣り場では常に何が起こるかわかりません。安全度の高い釣り場ではありますが、必ずライフジャケットは着用するようにしましょう。