アジング上級者にこそ試してほしいTICTの超特化型ロッド! 極軽ジグヘッドに特化したセンシティブモデル&ピーキーなハイレスポンスモデル



ライトゲームタックルを始め、便利グッズなど関連アイテムを多数リリースしてきたティクトは今季も精力的にアイテムを開発中! すでに発売されているものからプロトモデルまで、注目アイテムをトミー敦さんに解説してもらいました。ここでは、注目のエキスパート向けロッド「UTR」シリーズを紹介していきます。

解説して頂くのは釣りもキャンプもこよなく愛する大人気ライトゲーマー!

【Profile】

トミー敦(とみー・あつし)

富山県出身で現在は大阪在住。ルアマガソルト名物企画「アジング王バトル」では初代王者に輝くなど、釣りの腕もセンスもピカイチ。多彩なテクニックをメディアで披露しつつ、アジングの楽しさを追求&啓蒙し続けている。ティクトの”顔”として知られているが、SAMARブランドではプロデューサーとして活躍している。 

エキスパートの方にこそ使ってもらいたい。バーサタイルロッドから特化型ロッドへ

ティクトのスラムUTRシリーズがリニューアル。前作はバーサタイルロッドという位置づけでしたが、それだけではカバーしきれないほど、アジングゲームはより繊細に戦略も細分化されています。

そんなアジングシーンをよりテクニカルに攻略するために開発されたのが、”ファインソリッドティップ”を備えた「61FS」と”ハードソリットティップ”を備えた「61HS」の2モデルです。

トミー「例えば、アンダー1gの軽量ジグヘッドの重さが感じられて先調子で掛けやすい超極細のブランクス。軽量リグの操作に特化したロッドであり、リグの重量が増していくと操作感がぼやけるなど、デメリットも出てきたりします。当初、前作の流れと同様にオールマイティーロッドを突き詰めてみようという案もありましたが、やはり僕らが求めたのはより特化した性能でした」

フラッグシップモデルという位置づけであることも大前提となりますが、そのあり方を追求することで生まれたのが、今回紹介する2本の竿です。エキスパート向けということもあり、あえて同じレングスにしたのはグリップなどのフィーリングを同調させる目的があるようです。

「釣りを難しくしたいわけではなく、中途半端な1本を作りたくなかったんです。違和感なく色々な条件下で使い分けてもらいたいラインナップとなっています」

ガイドは富士工業のチタンフレームでトルザイトリングを装着(トップガイドのみSic-sリング)。バット部分には軽量化とライン絡み防止のためにATガイドを備えています。



より特化させるための「ファイン」と「ハード」

上がファインソリッド(61FS)のティップセクション。下がハードソリッド(61HS)のティップセクション。

「ファインソリッド(61FS)」はアンダー1gの繊細な釣りを得意とするため、ティップの経は0.6mmと極細。「ハードソリッド(61HS)」は1.5g以上のジグヘッドでもしっかりと扱うことができます。また、ティップの経を比較すると61HSの方が若干太く、パリッとしっかりした調子に仕上がっています。

UTR-61FS-T2

ティップtypeLength
(ft./cm)
SectionWeight
(g)
TopDia
(mm)
ButtDia
(mm)
Rig wt.
(g)
Line
(MONO)
Line
(PE・号)
カーボンソリッド(ファイン)6’1″(186)1pc.470.6mm6.8mm0.1~2g0.8~2.5lb.

軽量リグを扱うにはエステルライン推奨

トミー「軽量のリグを扱うロッドにはやはりエステルラインの組み合わせがベストです。比重があるのでジグヘッドを沈ませるのもスムーズかつ、釣り人とジグヘッドが直線で結ばれやすい。ただし伸縮性が高いため重たいリグの使用には向きません」

0.1g〜2.0gまでの繊細なジグ単体の釣りにはもってこい

超極細ティップセクションは、よりシビアな状況に対応するために、掛けるよりもむしろ乗せやすい調子に仕上がっています。

トミー「かといってスローテーパーというわけではなくファストテーパー。向こう合わせを狙ったオートマチックな釣りも可能です。とくに豆アジなんかはファストテーパーの方が釣りやすかったりしますし、このモデルなら豆アジでもベリーまでクンと曲がります。シーズンを通して楽しめると思いますよ」

UTR-61HS-T2

ティップtypeLength
(ft./cm)
SectionWeight
(g)
TopDia
(mm)
ButtDia
(mm)
Rig wt.
(g)
Line
(MONO)
Line
(PE・号)
カーボンソリッド(ハード)6’1″(186)1pc.48.5g0.7mm7.2mm0.4~3.5g0.8~3lb.#0.1~0.3

直線的な引っ張り強度とウエイトのあるリグにも対応。

トミー「重めのリグを扱うのが前提なので、推奨はPEラインです。伸縮率も少なく使いやすい。比重のある芯が織り込まれおり、”沈む”特性を持つライム(ティクト)は、エステルラインほどではありませんが比重があるので、人間とジグヘッドが直線的になる。アタリも取りやすくなります」

ウエイトのあるリグの操作もこなす

トミー「ファインソリッド(FS)とはブランクスも、使用するカーボンt(トン)数も異なります。パリッとした調子で、2〜3gくらいのジグヘッドでもしっかり操作できるし、小さアタリもしっかり取れる。潮の流れが早い場所でもジグヘッドの感覚が手にとるようにわかります。

これがフィネスロッドだとぼやけがちになる。操作もアタリの出方もクイック。そのため、ベリーからバット部のパワーを意識して、ソリッドの硬さだけではなく、ベリーで合わせられる設定を目指しました」

ハードソリッドモデル(HS)はフロートにも対応

潮の流れが早いポイントや、攻めにくい沖のポイントを攻略するためには飛び道具も活躍しますが、HSモデルはフロートリグなどの重量のあるリグにも対応しています。ちなみにこちらのフロートは開発中のプロトモデル、発売時期などの詳細は未定とのことでした。ぜひ、リリースしてもらいたいところです!

使用タックル(右)

  • ロッド:SRAM UTR-61FS-T2(ティクト)
  • リール:イグジストLT1000SS(DAIWA)
  • ライン:ジャックブライト0.3号(ティクト)
  • リーダー:ボルドーレッド0.8号(ティクト)

使用タックル(左)

  • ロッド:SRAM UTR-61HS-T2(ティクト)
  • リール:イグジストLT1000SS (DAIWA)
  • ライン:ライム0.3号(ティクト)
  • リーダー:ボルドーレッド0.8号(ティクト)

『ルアーマガジン・ソルト』2023年5月号 発売情報

『ルアーマガジン・ソルト 2023年5月号』

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  • 発売日:2023年3月21日
  • 定価:1,500円(税込)