初めてのエリアトラウト徹底指南!【マスナビV】



バスのシーズンオフに手軽にトラウトの釣りが楽しめるエリアトラウトフィッシング。いまや定番となっている癒やしの釣りだが、周りに比べて釣果が伸び悩んでいる人に朗報。エキスパートの菊地さんが、ルアマガ女子部のかすみんと読者のみんなに簡単に上達するテクニックを伝授します!

はじめてのエリアフィッシング徹底指南!

教える人

【Profile】

菊地栄一(きくち・えいいち)

エリアトラウトを知り尽くすエキスパートアングラー。ヴァルケイン代表にしてルアークリエイター。数多くのこだわりルアーを世に送り続け、多くのエリアアングラーから支持を受けるレジェンド。

教わる人

【Profile】

白賀かすみ(しらが・かすみ)

淡水から海釣りまでこなすルアマガ女子部メンバー。バス、管理釣り場はもちろん、渓流トラウトにも通っているルアマガ女子部メンバーの一人。海釣りもこなす根っからのアングラー。愛称は「かすみん」。

ポイントの選び方

まずはエリアを1周回ってみて、最初は1番真ん中の広いところへ入ろう

その日によって魚の付き場も変わってくるので、まずは釣り場をぐるっと一周回ってみよう。その中で、最初に入るべきはど真ん中の広いところ。そこで広範囲に探って隅々までチェック!

リールの巻き速度

1秒1回転、安定した巻き速度を保つのが大事!

ニジマスは一定速度のものに反応しやすいので、安定したリーリングが大事! 自分なりの基準値があればそれでOKだが、もし基準がなければ1秒でリール1回転を基本にしよう。

毎回リールの巻き速度を変えたりせず基準値を作ろう

白賀「さっそくですが、エリアフィッシングの基本ってありますか?」

菊地「しっかり魚のレンジに合わせて、魚が食べたいルアーに合わせていく。そして、リールの巻き速度も一定に巻いてくる。ほかの釣りと大きく変わることはありませんよ」

白賀「もっと難しいと思っていました」

菊地「難しく考えている方が多いんですよね。でも、自分なりの基準を作って基本に忠実に。そして、丁寧に釣りをしていけば好釣果が望めると思います」

白賀「基本と丁寧さですね」

菊地「また、ニジマスは一定の速度が大好き。釣れない方を見ていると、巻き速度が速かったり遅かったりその時々で変えていたりするんですよね。もし自分の基準値がなければリールを1秒1回転で巻いてみてください」

白賀「それを基準にしてみます」

菊地「あとは、釣れるレンジを探っていって反応があったレンジをキープ。これだけを守るだけで大きく釣果に差が付きます」

白賀「そうなんですね。でも、釣れるポイントとかってあるんですか?」

菊地「僕は、池をまずぐるっと一周します。どこで魚の活性が良いか見ていくんです。それで、最初に入るポイントは池の真ん中の広いところ。そこで広範囲に探ってみるのが良いですね」

基本を守れば簡単ですよ

菊地「エリアトラウトを難しく考えすぎな方がいますが、基本に忠実に釣りをすればとても簡単に釣れますよ」

タックル選び

まずは硬めの6ft~6ft2inを選ぼう

ロッドの選び方としては、まずは硬めで6ftから6ft2in。これが基本になる。硬めイコール操作性が良い。ラインはナイロンをまず使おう。

TACKLE DATA

【右タックル】

  • ロッド:ダーインスレイヴ ガイアブリッツ6’2ML(ヴァルケイン)
  • リール:イグジストLT2000S-P(DAIWA)
  • ライン:トラウト リアルファイターPE0.2号(東レモノフィラメント)
  • リーダー:ショックリーダー スムーズロックプラス0.6号(東レモノフィラメント)

【中タックル】

  • ロッド:ダーインスレイヴ6’2ls-MLインパクトソリッド(ヴァルケイン)
  • リール:イグジスト2004(DAIWA)
  • ライン:トラウト リアルファイターPE0.25号(東レモノフィラメント)
  • リーダー:ショックリーダー スムーズロックプラス0.6号(東レモノフィラメント)

【左タックル】

  • ロッド:ダーインスレイヴ6’3BR-XXXXGLブレイズラッシュ(ヴァルケイン)
  • リール:ステラC2000S(シマノ)
  • ライン:トラウト リアルファイターナイロン スーパーハード3lb(東レモノフィラメント)

まずは釣れるレンジを探り3つのアクションで食わせる

菊地「実際の釣り方ですが、まずはフローティングのクランクベイトでレンジを探っていきます」

白賀「最初にクランクを使う理由って何でしょう?」

菊地「ルアーの潜航深度次第ですが、表層から中層まで探っていけるからですね」

白賀「レンジが幅広いんですね」

菊地「今回使っているクーガWWは、ロッドを下げればかなり潜らせることができるんですよ」

白賀「ロッドの角度も大事、と」

菊地「最初はロッドを立て気味にして、表層から探っていきます。反応がなければロッドを下げレンジも下げていきます。これが基本の探り方になります」

白賀「それで反応がないときは?」

菊地「狙うレンジを下げて、ボトム系ルアーの出番ですね」

白賀「シンキングルアーですね?」

菊地「手早くボトムを探ることができるんです」

白賀「なるほど~。その2つがあればOKなんですね!」

菊地「まずはクランクとボトム系で釣っていけば良いと思います。あと、アクションはリフト&フォールで広く探っていって、反応がなければデジ巻き。最終的にはボトムをシェイキングして誘っていきます」

以上の基本的なことを守れば、いまよりグッと釣果は上がるはず! 今シーズンはエリアフィッシングにぜひ挑戦してみては!?



使うルアー

表層から中層まで広く探ることができるミノーベースクランク

クランクベイト クーガWW(ヴァルケイン)

ミノーのボディを基に設計されたハイブリッドクランクのクーガ。その中でも表層から中層まで幅広く探っていけるのがWW(ワイドウォーク)。

菊地「最初に使うならコレ一択です!」

低活性の魚にスイッチを入れリアクションバイトを誘発!

ボトム系ルアー シャインライド(ヴァルケイン)

ボトムを手早くチェックできるボトム系ルアー。ハイアピールアクションで高活性の魚にもアピールでき、低活性の魚にも高速ダートアクションでリアクションバイトを誘発できる。

ボトムルアー・シャインライドの使い方

【リフト&フォール】ルアーを上げて下げてレンジを広く探れる!

最初はボトムから中層まで、どのレンジで反応があるかリフト&フォールで探っていこう。アクションは、リールを巻きながらロッドを上げ、ロッドを下げてフォールさせていこう。

【デジ巻き】反応のあったレンジを超一定速で巻いてくる

反応があったレンジを見付けられたら、リールハンドルを一定速度で巻いてくるデジ巻き。

菊地「リフト&フォールより下のレンジにいる魚にアピールしていきます」

【シェイキング】よりスローにルアーを見せるボトムズル引きテクニック

デジ巻きでも反応がないような、ボトムにいる低活性の魚にはシェイキング。

菊地「最終的なテクニックで、ボトムズル引き。よりスローに、ゆっくり魚にルアーを見せて食わせます」

上のレンジから 探っていって低活性ならボトム攻め!

【ここに注意!】レンジ調節はロッドの上げ下げで対応

表層からボトムまで探っていく場合、ロッドの角度で対応。

菊地「表層付近を探りたいならロッドを上げてチェック。下のレンジならロッドを下げる。デジ巻きはロッドを水平にしてハンドルだけ巻いていきます」

【ここに注意!】魚がいるレンジと食うレンジはズレることもある

菊地「そのときに一番反応が良いレンジを探っていくのが基本。でも、魚が定位しているステイレンジと、食ってきたバイトレンジはズレていることもあります。魚が食ってくる場所へルアーを届ける感覚で釣っていけばOKです」

教えて! エリアQ&A

Q. 釣れる時間帯は?

A. 冬は日中もチャンスあり

菊地「冬は朝夕マヅメより、水温が暖かくなって活性が高くなる日中に釣れる場合もあります。逆に春は水温が低めでローライトになる朝夕マヅメがチャンス!」

Q. ルアーアクションは距離で変えるの?

A. 沖は派手目に動かそう!

菊地「キャストして沖にルアーがあると、より水圧がかかっている状態。細かいアクションなどは届かない場合があるので、沖は派手目に動かしていきましょう」

Q. カラーローテはした方が良いの?

A. 釣れる幅を広げるために細かく変えましょう

菊地「最初は自分が自信のあるカラーを使っていくのは良いと思います。でも、同じカラーで釣れ続けていてもカラーローテーションをして、釣れる幅を広げるために細く変えていきましょう」

菊地「白賀さんは、教えたことを忠実にやってくれるのですごい良い感じになるね」

白賀「ホントですか!? 良かった~」

菊地「巻きも丁寧だし、ルアーが絡んでいないか毎回チェックして、雑じゃない。実は基本に忠実。これが上達する上で大事なんですよね」

【実釣地】アルクスポンド宇都宮

今回は魚影も豊富なアルクスポンドにて実釣。開放感ある池で伸び伸びと釣りが楽しめるエリアです。

  • 営業時間:3~11月は7~20時、12~2月は7~18時
  • 料金:11時間券5500円、女性は4500円。中高生、小学生料金もあり。
  • 住所栃木県宇都宮市柳田町253
  • 電話028-616-8558
  • Webサイトアルクスポンド

『ルアーマガジン』2023年9月号 発売情報

ルアーマガジン史上初めてのスモールマウス×オカッパリの表紙を飾ってくれたのは川村光大郎さん。大人気企画「岸釣りジャーニー」での一幕です。その他にも北の鉄人・山田祐五さんの初桧原湖釣行や、五十嵐誠さんによる最新スモールマウス攻略メソッドなど、避暑地で楽しめるバス釣りをご紹介。でもやっぱり暑い中で釣ってこそバス釣り(?)という気持ちもありますよね? 安心してください。今年の夏を乗り切るためのサマーパターン攻略特集「夏を制するキーワード」ではすぐに役立つ実戦的ハウツー満載でお送りします! そして! 夏といえばカバー! カバーといえば…フリップでしょ!! 未来に残したいバス釣り遺産『フリップ』にも大注目ですよ!

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