江口俊介さんの「あと1尾バスを追加で釣る方法」



決して広くはない釣り場を舞台に、選ばれし50人の強豪アングラーが鎬を削るJBトップ50。その激戦場で長らく活躍してきた江口俊介さんの培ってきた理論はやはりトーナメント仕様。確実に魚を釣ってヒントを得て、リミットメイクにつなげるための戦術だ。そして常に変化する状況に対応し、釣果を出すために思考を止めないことはやがてイメージ力の高精度化へとつながっていく。漫然と釣りをするのではない。全ての行動に意味を持たせることは、釣れ続けるための第1歩となるはずだ。

思考停止が1番の悪手! 釣れても釣れなくても常に頭を使って考え続けましょう!

【Profile】

江口俊介(えぐち・しゅんすけ)

2022年に引退したものの、日本最高峰のトーナメント・JBトップ50で長らく活躍し、数多くの栄光を勝ち取った実力派。バスはもちろん様々な釣種に精通する釣りウマアングラーだ。

1尾目を目指してやること

季節感をイメージする 数を揃える上でシーズナルパターンは無視できない

江口「まずは釣り場に行く前。頭の中で釣り場の季節感をイメージするんです。例えば今ならわかりやすいですね。スポーニングに絡むタイミングだから、こういう場所に魚がいるだろう、とか、あんなルアーがいるなとかまで想定できる。いわゆるシーズナルパターンを考えるわけです。最近はそう簡単にはいきませんが、シーズナルパターンとは多くの場合、フィールドの中での大半の魚がとるであろうパターンなんです」

ルアーを選ぶ

3〜4cmのフィネスが強い

江口「釣り場についてからももちろん、季節感を肌で感じてシーズナルパターンを考えます。そこからルアーを選ぶわけですが、ラフコンディションでない限りはフィネスが有利に働くことが多いですね。大きいルアーはどうしてもミスが多くなりますし、トーナメントだとキーパーサイズの25cmだって釣れてくれたほうがありがたいですから。それからアタリがあったのに乗らなくて正体が分からないのも精神衛生上悪いですからね。トーナメントでフィネスが強い理由がここにあるんです。もちろん、小さすぎると効率が悪くなるのでサイズで言えば3〜4inクラスのワームということになります。リグはバスの状況や狙う場所の水深やカバーの濃さに応じて適材適所になります」

ファットウィップ 3in(レイドジャパン)

フィッシュローラー 4in(レイドジャパン)

巻きの出番は?

江口「フィネスが効果的でなくなるほどフィールドが荒れていれば強い釣りから出していくことももちろんあります。とは言え、サーチで巻いて釣れるほど簡単ではないのが今のバスフィッシング。状況とルアーが合っていないとなかなか釣れないですよね。ベイトフィッシュがキーになるなら出番は増えますが、それでもローライトでなければミドストやホバストのほうが活躍することは多いですね」

レベルシャッド スプリンター(レイドジャパン)

釣れないときは?

【ノーフィッシュ脱出法】想定と違っても考えを止めるな!

江口「季節感をイメージして、状況を想定して自分の中でコレと決めて釣っていくことは1日の釣りを組み立てていく上での『基準』となって、次の1手を選ぶ根拠になります。ただ、そのイメージや状況の想定は間違えてもいいんです。というかむしろ、間違って当然だと思います。バスは環境変化に機敏に反応して、刻一刻と変化していますからね。なぜ今その釣りをしているのか? 何を持ってしてルアーを変えるのか? 釣り場に立っている以上、バスは絶対にいるわけですから、考え続けて、漫然と釣りをしなければいずれ釣果につながるでしょうね」

  • 想定が外れても気にしない
  • 改めて状況をイメージ
  • 漫然と釣りをしない


釣れたときにあと1本を釣る極意

釣果を正解と決めつけない

江口「結果として釣れたのは答えではありますが、正解であるとは決めつけられません。あくまでもヒントでだと捉えて、そのパターンを維持しつつも、違う可能性を模索しなければいけません。掛かりが浅かったりとか、ミスが多かった末のキャッチなら間違いなく、改善の余地はあると思いますね」

魚のコンディションを見る

江口「釣れたバスのコンディションもヒントになりますね。シーズナルパターンにのった魚は健康的で小さくてもウエイトがありそうな魚です。そういった魚を追っていけば、次の魚につながると思いますので、今の釣りを続けても良いかもしれません。逆に極端に小さかったり、アフターでもないのに痩せているような魚が釣れるやり方は考え直したほうがいいかもしれませんよ。極端に大きな魚が釣れた場合もパターンのきっかけになるかもしれないので、大切なヒントとして頭に入れておきましょう」

もっともっと釣れるためには「考えるのをやめない」

江口「1尾釣って、それをヒントに2尾目を釣ってと釣果が繋がったなら、それは何尾でも釣れるパターンになりうるかもしれません。でもだからといって、思考停止して同じことをやり続ければいいのとも違います。状況は常に変わり続けていると思ってください。時間が経てば日の差し方が変わってシェードのでき方も変わるし、風向きの変化も影響を与えるでしょう。だから『パターンを見つけられた。これをやり続ければOK』とはならないんです。同じことを続けて1日中釣れ続けることはまず有りえません。それでも釣り続けたいなら、常に考え続ける。これしかありませんね」

プロアングラーの優れた能力

イメージ精度の高さが違う

江口「季節感のイメージや、状況を想像してルアーを決めたりすることをおすすめしましたが、経験を積み重ねれば、季節感のイメージがより正確にできるようになり、変化する状況に対して素早くアジャストできるようになっていきます。いざ釣りを始めてから、タックルが足りなくて困るなんてこともなくなります。多分、プロアングラーとして活躍している人は大体の人が初場所でもあまり悩まずに魚にたどり着けると思います。そのくらい、イメージする力が凄いんです」

釣行時のフィールドをイメージして準備するタックルだが、その釣行がトーナメントともなれば、準備不足は最悪のミス。イメージ精度が上がるほど、あらゆる自体を想定することも可能であり、タックルの不足がなくなってくるという。

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『ルアーマガジン』2022年11月号

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