ism初のチャター系「カーヴァーチャター(プロト)でギルネストを狙え!【ismマンスリーシーズナルパターン】



毎月旬なルアーをピックアップし、乗りに乗ってる若手アングラーがその使い方を伝授してくれる当連載。今回のシーズナルな刺客は……稲永泰之さん! リバーバスを相手に、巻いて巻きまくる!

【Profile】

稲永泰之(いねなが・ひろゆき)

infinite seeds makers(ism) プロスタッフ。遠賀川のオカッパリをメインに活躍する手練れアングラーのひとり。今季もプリスポーンでも炸裂しました! とは本人談。

今月のテーマルアー『カーヴァーチャター(プロト)【ism】』

メインパターン

  • 場所:全フィールド
  • 時期:春〜秋

リアクション狙いのチャター攻め! でも新作ならタフなバスも反射食い!!

稲永「今年は季節が遅れているので、4月中旬でもプリのパターンが効いてました。これからの時期は、ギルネストパターンですね」

ネストを作るギル、それを狙うバスといった様相のシーズン。

稲永「場所はバスのスポーニング場と同じです。ギルネストの時期は、横に引けて強いルアーが効く」

バスの状態としては、アフター回復。もりもり食って元気になるタームだ。

稲永「場所は、浅いゴロタ場なんかもいい。日が上がり、光量の多い時間帯にバスは差します。風が吹いたタイミングも狙い目。雨は、クリアップしたり農薬が入り込んだりするので、良くないです」

そこでチャターがベストなのは、どういう理由なんだろうか。

稲永「音と波動ですね。チャカチャカしたサウンドと波動、そして高速域のスピードがいい。なのでスピナーベイトだと遅すぎる。リアクション要素でバスに口を使わせたい。ただ巻きでも反射を誘えるし、チドった瞬間でもリアクションを狙えます」

何かに当てなくてもチドりでリアクションを狙えるメリットが。

稲永「特にカーヴァーチャターは、ブレードが小さくてスピードが出しやすく動きがタイト。強すぎると嫌われるし、遠賀川は根がかりしやすいので、このオフセットフックシステムが最強なんです」

また、しばらくチャターに適した季節が続くという。

稲永「流れがあるエリアは、流芯のベイトを食べていたりして、夏でもいいですね。また、梅雨時期もサカナが浮いて活性が高いのでオススメです。……うーん、秋まで普通に釣れちゃいますね!」

稲永「たとえば1投目は普通に巻いて、2投目はカバーに当てたり。チャター系は何度も投げたほうがいい。チドりは、一瞬巻きのスピードを上げてやると上手くチドります」

ism初のチャター系!

稲永「これは12gですね。完成度は高いですがプロトです。速巻きしやすくて、速さのリアクションを期待できる。また波動もタイト。ひとつのポイントに数投しても釣れるのがチャター系のいいところ。オフセットフックを活かして、カバーへ積極的に絡めていきます」
稲永「フラテリス4.5inがベストマッチですね。このチャター系自体、微波動系だし、フラテリスのテールのピリピリと上手くマッチ。ボディもファットなので浮きすぎないしレンジキープしやすい。色は膨張系で、集魚能力を高めています」
上からフラテリス5.5in、4.5in、3.5in。

遠賀川にて。光量がマックスとなる15時ごろにドスン!

驚異の54cm! カーヴァーチャター&フラテリス4.5inのセッティングだ。



対抗パターン『クローザーMR ブレードアラバマ【ism】』

稲永「クローザーはクランクに似た波動で、しっかりバスを寄せます。ブレードはシルバーで、狙うレンジが深かったりニゴっていたらゴールド。シンカーを追加するなどチューンしています。クローザーMRはベイトっぽさを出すため生シャッドというナチュラル系カラーをチョイスしています」

稲永「アラバマ系は、浮いているヤル気のないバスに凄い効くんですよ! 特にリザーバーの、ワカサギに付いて回っているニュートラルなサカナですね」

これからの季節、チャター系以外の強いパターンが、アラバマ系だという。

稲永「リザーバーの話なんですが、バンク沿いは水温が上がりやすいので、バスは水通しのいい沖へ回遊します。そこで中層はミドストだったり、釣りが難しくなってしまう。巻いてドン! と食ってくるのがこの釣りなんです」

いわゆるブレードアラバマで、真ん中には……シャッドプラグ!?

稲永「クローザーMRですね。このセッティングだと、集魚能力も高いうえに自発的に動いてくれて、真ん中をちゃんと食べてくれます。ワームだと存在感がなくフッキングに至らないことも」

ブレードに負けず劣らずな波動と存在感が出せるクローザーMR。

稲永「水深15mの5〜6mレンジといった中層に浮いているバスを狙います。そのレンジの1〜2m上をただ巻きしていきます。それで食わなければ、振り幅の大きなミドストのようにシェイクして巻いてくる。そこで生まれる不意な動きでバイトしてきます。バイトは深くて、本気食いって感じです! 」

芹川ダムでのボートゲーム。沖でワカサギを食いまくるバスに対して、アラバマ系が火を噴いた! グッドプロポーションな45cmアップ。

チャター系&アラバマ系共通タックル

  • ロッド:インフィニットブレイド Re IBRC-70H1XH2(ism)
  • リール:メタニウムMgHG(シマノ)
  • ライン:サンラインシューター20lb

ismロン毛社長 ぶらり旅 宮城県 石巻ロック! フィッシュ釣行

ismの名物社長が表舞台に登場。営業へ釣りへと日本各地を飛び回る、業界(一部)騒然の日常系旅日記!

【Profile】

杉山貞圭(すぎやま・さだよし)

2016年にルアー&ロッドメーカーのismを設立。デザイン、開発、宣伝など全ての業務をこなす、マルチ仕事人。また、バスボートのラッピング業においても世界一の施工数を誇るという。趣味はバンド活動で、ジャンルはHR/HM、パートはVo&Gt。愛用のギターはギブソンのレスポールスタンダード。

ロックフィッシュ相手にツララ製ロッドの最終テストへ

杉山「別のメディアで串本へ行ってアカハタやオオモンハタ釣ったんですが……やっぱり却下? うーん、石巻にロッドの最終テストに行った釣行くらいかなあ。ツララで作っているロッド『タロンペ』の、パワーゾーン最終調整。根魚は岩場なんでガチガチなロッドが主流なんですけど、それだと最終的に獲れるサカナが減る。弱すぎず強すぎずの絶妙なラインがよくて。結果? バッチリでしたね。ひたすら釣ってテストしました」

巨大アイナメ乱舞!

アングラテールSWとフラテリス4.5inのみでバカスカ釣れたアイナメ。リグはテキサスやビフテキ。

釣って釣って釣りまくる! とはいえロッドのテストというお仕事なので、釣れないと始まらない。

金華山沖など世界屈指の漁場を控える宮城県石巻から出航! というか、ぶらり旅定番スポットですな……。

本命はコイツ!

ベッコウゾイことタケノコメバル。狙ってはいるが、なかなか難しい……これは同行スタッフ・ショータさんが釣り上げた。

ism ご当地ショップ『ザ・ストライクスケート&タックルショップ』

宮城県は仙台市の名物ショップ。スケートボード関連も取り扱う異色のお店で、バンド『サバイブ・セッド・ザ・プロフェット』タツヤさんも懇意。ぶらり旅ステッカー貼付!

『ルアーマガジン』2023年9月号 発売情報

ルアーマガジン史上初めてのスモールマウス×オカッパリの表紙を飾ってくれたのは川村光大郎さん。大人気企画「岸釣りジャーニー」での一幕です。その他にも北の鉄人・山田祐五さんの初桧原湖釣行や、五十嵐誠さんによる最新スモールマウス攻略メソッドなど、避暑地で楽しめるバス釣りをご紹介。でもやっぱり暑い中で釣ってこそバス釣り(?)という気持ちもありますよね? 安心してください。今年の夏を乗り切るためのサマーパターン攻略特集「夏を制するキーワード」ではすぐに役立つ実戦的ハウツー満載でお送りします! そして! 夏といえばカバー! カバーといえば…フリップでしょ!! 未来に残したいバス釣り遺産『フリップ』にも大注目ですよ!