水辺で楽しむ釣りは、常に水難事故の危険性と隣り合わせ。自分の身は自分で守るしかない、すべての釣り人にとって必携のアイテムが「ライフジャケット」。自分の釣りのスタイルに合ったライジャケの選び方を紹介するとともに、昨今の法改正により話題になっている”桜マーク”の件も含めて新しいルールについて簡単に解説する。
●文:ルアマガプラス編集部(福重智宏)
岸釣りならライフジャケットの選択は自由!!
2018年2月に法改正され、ライフジャケットのルールが厳しくなってよくわからない…そんなアナタにお伝えしたいのは、実はこの法改正、ボート釣りに関しての話だということ。つまり、
岸釣りではほぼどんなライフジャケットを使用してもOK!!
この”ほぼ”とは、きちんと手入れが行き届いており、ライジャケとして機能しているかどうかってコト。膨らまない自動膨張、浮力体の抜け落ちたライフジャケット等は当然NG。
ウェーディングを含め、ボートに乗らない釣りであればどんなライジャケでも大丈夫。このライジャケ古いんだよなぁ…とか、桜マーク(後述)とかよくわからん…とお悩みのあなた!! 気にせず使い続けてOK!!
もちろん!きちんとライジャケとして機能していることが重要です!!(大事なのでリピート)
ただし、用途やサイズについては考慮が必要だ。ウェーディングに使うのに腰巻きタイプでは意味がないし、落水の衝撃で脱げてしまうようなブカブカなものも避けるべき。また、自動膨張式の場合、服の上に着けないときちんと膨らまないこともあるので注意。
ボート釣り時の新ルールを簡単に解説!!
さて、法改正が行われて話題となった、小型船舶(ボート)に乗る際のライフジャケットの話について。特に気にしている人が多いのが“桜マーク”に関することだろう。
これについては簡単に言うと、
小型船舶(ボート)に乗る際、桜マークの付いたライフジャケットを着用することが義務付けられる
…ということ。ではその桜マークとは何なのか?
製品のタグや浮力体などに記されているこちらが桜マーク。このマークは、
国土交通省が行った試験により、この製品は国の定める安全基準をクリアしている
ということを意味する。
自分自身の安全のためにも、ボートに乗る前には、桜マークの有無をしっかりと確認しておこう。さらに厳密に言うと、着用義務のあるライフジャケットは4種類(Aタイプ・Dタイプ・Fタイプ・Gタイプ)に分類されており、乗る船の種類によって義務を満たすものが変わってくる。詳細は国土交通省の該当ページで確認してほしいが、とりあえずAタイプを選んでおけばすべての種類に対応できることだけお伝えしておく。
あなたが着用するライフジャケットはどのタイプ? – 国土交通省
ライフジャケットの種類と特徴 – 国土交通省
ちなみに、ここ数年間で主要釣具メーカーから発売されたライフジャケットであれば、桜マークが付いていることが多い。また、腰巻き式や肩掛け式の多くのアイテムはAタイプに分類されている模様。
注意点としては、先に紹介したポーチタイプのうち、浮き輪が出てくるタイプはライフジャケットの着用義務を満たすことができないので要注意だ。
ライフジャケットを着用して安全で楽しい釣りを!!
これを機にライフジャケットを新しく購入しようと考えているのであれば、まずはショップ店員に相談してみるのもおススメ。すでに持っているライジャケについて気になるのなら、メーカーのウェブサイトで確認したり、直接メーカーに問い合わせてみよう。
暖かくなり、行楽シーズンが始まるたびに耳にする悲しい水難事故。これを未然に防ぐために、ライフジャケットを必ず着用しよう!
現在発売中の『ルアーマガジン2018年6月号』『ルアーマガジンソルト2018年6月号』ではライフジャケットカタログを掲載。新しく購入を考えている方はそちらもぜひチェックしてほしい!!
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