
ショアジギングの最盛期が訪れ、人気ポイントでは暗いうちからアングラーの場所取り合戦なんてことも…。しかし朝マズメだけがチャンスではありません。日が昇った日中でもヒットを得る可能性はたくさんあるんです! そんな日中にチャンスを得る方法を知れば、ショアジギングをより快適に楽しめるヒントが隠れていますよ!
●文:ルアーマガジンソルト編集部
持久力と状況サーチが日が昇りきった日中にチャンスを手にする秘訣!
上昇する水温に合わせ、身近な釣り場にも青物が回遊しショアジギングの季節が訪れる。朝マズメに迎え撃つため深夜からポイントに入り時合に備える。しかし、肝心な時間には寝不足でしっかりと釣りができないなんてことも…
ヒットのチャンスはマズメだけじゃない!
ルアマガ女子部りささん、シバターさんも続くが… 残念ながら根ズレによるフックアウトでキャッチならず
今回取材で訪れた安戸池では朝マズメを完全に捨てた朝7時に釣りスタート。確実に魚がいることを除くと一般的な釣り場と状況はほとんど同じで、いかにチャンスをモノにできるかがカギを握る。
そんな日中にチャンスを得る方法を知れば、朝マズメを過ぎたあとの人気ポイントへ出向き、悠々と釣果を得るなんてことも期待できます。
時間をかけて釣りを行う、疲れにくい動作を身につける。
メジャークラフトスタッフの宇佐美さん、川上さん、柴田さん、濱野さん、ほぼ全員集合。加えてサポートスタッフのジグパラマンとルアマガ女子部でもあるりささん、番組新人レポーターのちあきさんと大所帯の取材です!
ショアジギングは体力に自身がなければできない釣りのイメージが強いが、実際にはそれほど力を入れて行う動作は必要ない。むしろ力を込めると動作がぎこちなくなったり、ルアーが不自然に動いたりする要因に。
不要な力が入り体力を消耗してしまうと、アプローチに時間をかけられず、さらにキャストのスパンが開いてしまいチャンスを逃すことに繋がってしまう。
いかに体力を消耗しない動作をできるかが、より長く釣りを続けるためには必要になる。
回遊を逃さず、活性に影響する状況の変化に注目する。
強烈なダッシュは足元まで寄せてもまだまだ続く。なかなか取り込みが難しい時は、周りのフォローも重要。助け合って釣りしよう
先述した”釣りを続けること”が必要な理由は、いつ起こるかわからないターゲットの回遊を知ることや、活性の変化に繋がる情報を増やすためである。
潮流やベイトの有無などの情報は視覚的にも感じ取ることもあるが、リールを巻く感触が重くなったり、ルアーにバイトが出たりすることは釣りを続けていないと得られない繊細な情報だ。
”釣れるはず”の状況を見逃さないことが釣果を得る近道になる。
ヒットに導く日中戦略 その1/疲れない動作を身に着けて持久戦に備える
朝マズメを除いた日中の釣り、疲れ知らずでターゲットの捕食スイッチを入れるポイントをここで再確認。刻々と変化がおこるフィールドや状況を見逃さないようにしたい。
「ショアジギが一番好き!」という言葉通り、基本はバッチリのちあきさん。「もう少し飛ばせるようになりたいな…」
当然の話だがルアーが水中になければ、まずヒットには持ち込めない。ショアジギングのように投げては巻いてくる動作を繰り返す釣りでは、常に体を動かしている必要がある。長時間の釣行となれば体力との勝負になり、極力体力の消耗を抑えたい。
本来キャストはもちろんアクション時も正しい動作ができていればそれほど力を入れる必要はなく、逆に力みすぎてしまうと飛距離が落ちたりルアーがキレイに動かなかったりすることも。
軽い力でキャストができ、体への負担が少ないアクションができるようになろう。
疲れ知らず! ペンデュラムキャストのポイント
リールがある位置くらいまでタラシをとることで、ロッドにしっかりとルアーの重みが乗る。ペンデュラム(振り子)キャストの要領でロッドの反発力を活かせば、疲労感が少ないキャストができるとともに、飛距離や精度も良くなる
リールがある位置くらいまで垂らしをとることで、ロッドにしっかりとルアーの重みが乗る。
ペンデュラム(振り子)キャストの要領でロッドの反発力を活かせば疲労感が少ないキャストができるとともに、飛距離や制度も高くなる。
アクション時も力まず負担の少ない動作で!
アクション時も無駄な力を使わない
ロッドを脇に挟んで固定し、リズムよく動かす。正しく動かせると、指一本だけで支えても十分なほど力を入れず動かせる。
ヒットに導く日中戦略 その2/回遊や状況を敏感に感じ時合のチャンスを逃すな!
朝夕のマズメは魚の活性が上がり釣果が得やすい時合だが、マズメ以外でも時合は起こり得る。青物は回遊魚といわれるだけあり、常に移動を繰り返している。
そのためキャストが届く範囲に魚が回ってくると突然釣れだすことがある。また、潮位の変化や流れる向きが変わることによって、ベイトが移動したり捕食しやすくなったりし、ターゲットの活性も変化する。
今回の釣り場も釣りができるエリアは大きな池の一部だけなので、一般的な釣り場と同様に回遊待ちや状況の変化が当然起きる。
この様な変化は目視で確認できることもあるが、ルアーを投げ続けていたほうが一層感じ取れる。状況に敏感なほうが釣果アップに繋がるワケだ。
小さな状況変化を敏感に感じ取れ!
小さなベイトがボイルする
潮流やなどの変化をリールを巻いたときの手で感じ取ったり、青物だけではなくベイトの回遊も見逃すな。実際に足元の小さなベイトを狙ってボイルが起きたりするので、体力を温存しつつも五感を研ぎ澄ませ。
安戸池
海と水路でつながっている安戸池では、自然界と同様に潮による変化が起こる。上潮に変わると海水と同時にベイトも流されてくるため活性が上がる要因に。
海と水路で繋がっている安戸池では、自然界と同様に塩による変化が起こる。上げ潮に変わると海水と同時にベイトも流されてくるため活性が上がる要因になる。
ヒットに導く日中戦略 その3/回遊待ちや状況変化だけではない、ルアー操作で捕食スイッチオン!
波動と音で青物にアピールしよう!
ターゲットの活性を上げ捕食スイッチを入れる方法は、ルアーでベイトが回ってきている状況やフィッシュイーターが捕食を行っている音や波動を演出してやる。
よりターゲットが興味を持つようなアピール力の高いルアーを使用したり、激しいアクションや水しぶきを利用したアクションを試してみよう。
ハイアピールなルアーとハイアピールなカラーの組み合わせ!
当日のヒットルアーはこちら!
ルアーは上から「ジグパラ」「マキジグスロー」「マキジグジェット」「クロスライドブレード95」。中でも注目なのが、ブルブルと大きく振動し波動でアピールするクロスライドブレード。大型青物にも対応する強度と抜群の飛距離をそのままに、ベイトサイズが小さい時やシャローエリアで活躍するダウンサイズモデルが登場。魚種が豊富な釣り場では、ジグよりもさまざまなターゲットが狙えるのでボックスに忍ばせておきたいアイテムだ。
ハイアピールなダメージ鱗カラー
ルアーカラーは上から「イワシ」「金イワシ」「腹グローイワシ」。ルアーはすべてジグパラ。青物のメインベイトとされるイワシが、襲われたり逃げ惑ったりした際に鱗が剥がれる。鱗が剥がれたイワシは弱り、捕食が容易なことから、これをリアル鱗ホロの乱反射で演出している。
表層速巻きでボイルを演出!
表層速巻きでボイルを演出。
水面を飛び跳ねるように巻いてくるヒロセマン。
ヒロセマン「水面はフィッシュイーターがベイトを追い詰める壁になり捕食しやすいレンジ。ボイルがあるときや、逆に魚が居るはずなのに低活性なときにスイッチを入れたいタイミングにおすすめ。フラッシングとスプラッシュの合わせ技がアピール力になるマキジグスローがマッチしていますよ」
今回の舞台は「ソルトレイクひけた/フィッシュフック安戸池」
全国でも有数の青物をルアーで狙える管理釣り場。2つの水路と海で繋がり海水が流れ込む周囲2km以上ある世界初のハマチ養殖池。
桟橋ではエサ釣り、200mほどの土手がルアー釣りエリアと分けられており広く安全で、事前の予約は必要なく朝7時ちょうどからキャストがOK。
少し早めに受付を済ませ準備しておこう。7月の取材時点の料金は男性は1日7,000円、半日5,000円(女性と中学生以下は半額)。
レストランや特産品コーナーも併設されており、釣り以外で訪れるのもアリ。ハマチの刺し身定食が絶品でした!
ルアーマガジン・ソルトDX Vol.2(7/21発売)
『ルアーマガジン・ソルトDX Vol.2』の目玉は、「ショアキャスティング」と「アジング」の2大特集企画! 人気の2魚種の実釣企画に加え、最新タックル情報もたっぷり紹介しています。
表紙と巻頭グラビアページにはヤマラッピこと山田ヒロヒトさんが登場! 和歌山県南部にて行われた実釣取材でjは、見事2340gのアオリイカをキャッチしています!
『ルアーマガジン・ソルト』は配信の舞台を『ルアマガ+』に本格移動。海のルアーフィッシングの最前線をWebで展開しています!
『ルアーマガジン・ソルトDX Vol.2』は全国の書店・Web通販サイトでお求めいただけます。
・発売日:2022年7月21日
・定価:1,500円(税込)
※本記事は”ルアーマガジンソルト”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。
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