バス釣り世界記録に輝いた栗田学さんがバスタックルで石垣島のGTを狙う。

ブラックバスのワールドレコードホルダー・栗田学が普段から琵琶湖のモンスターを狙っているタックルのまま、沖縄県石垣島へと乗り込んだ。狙うは南海のスーパースター、GTだ。

栗田学さんのプロフィール

[写真タップで拡大]

栗田学(くりた・まなぶ)

岐阜県出身。2009年7月、琵琶湖にて世界タイ記録のブラックバスをライブベイトでキャッチし、伝説的な記録に並んだ。その前年には元祖ジャイアントベイトのマザーで8,480gのこれまたスーパーモンスターを釣り上げている。ジャイアントベイトの生みの親とも言える男。

「やっぱりいつものバスタックル、ジャイアントベイトで釣りたいじゃないですか」

栗田「GTだからって、スピニングタックルにGT用ポッパー…っていうのはやりたくないですね。いつも琵琶湖でやってるジャイアントベイトの釣りで挑戦したいんです」

GTに関してはズブの初心者なのだが、あえて琵琶湖のでかバススタイルで臨む栗田さん。初めから型にハマっていったりはしない。自己流でやってみて、ダメならまた考えればいい。それが栗田学の釣りなのだ。さて、今回はツララのロッドテストも兼ねて、石垣島に送り込まれた栗田さん。オフショアの釣りの経験は?

栗田「初めてです。石垣島も初めて。10kg以上の魚を釣ったことがないんですよ。…あ、あるか」

石垣島に到着した日はマングローブの川でバスほどの大きさのホシマダラハゼをポッパーで釣り、まずはごあいさつ。翌日からガイド船・エスケープに乗り込み、GT釣りの登竜門をくぐった。午前中に早速2回のバイトを得たが…。

栗田「1発目は乗せたけどバレました。2発目は20kgのビッグサイズ。完全に乗ったと思ったけど甘かったですね」

レアな外道がゴーストで釣れたものの…本命はボウズで初日を終えた。

栗田「チェイスは何度もありましたけどね…。ジャイアントベイトではGTに足りない要素があるんですかね。やっぱり飛距離がな…今の倍くらいは飛ばしたい。でも、難しいけど普段使っているジャイアントベイトで釣りたい」

そんな栗田さん、帰りに西表島でウミガメを見て感激しきり。

今回お世話になった船

[写真タップで拡大]

[写真タップで拡大]

ガイド船「エスケープ」

このたびお世話になったのが、山口克也船長とあいさん。エスケープではGT釣りだけでなく、ライトキャスティングやジギングでタマンやロックフィッシュも狙える。シュノーケリング、カヤック、ホタル観察やクワガタ獲りなど…石垣島のあらゆるアクティビティに対応してくれるのだ。

「GTは動きも行動もバスっぽいけど…どう食わせるのか。謎を解きたいですね」

その後、3日目の昼を過ぎてもノーフィッシュタイムが続いていた。ジャイアントベイトに食いそうなスピードで突進してくるのだが、ギリギリで見切られるのだ。

栗田「難し過ぎです…。バスみたいですね。2尾ですっ飛んできてもルアーと気づいてUターンする。今までやってきたソルトの釣りで1番レベルが高いです。完全にスイッチが入っていても、ルアーのテールをパーン! と触って…。あんなに狂っていたらバスなら食ってますからね」

でも、栗田さんにとってはその難しさが面白いという。心配しているのは取材の成果だけで、釣りとしては簡単に釣れてしまったらつまらないのだ。

栗田「バスは初めて釣るまで4年かかりましたよ。いるかもしれないと思っていた池にバスがいなかったんです。結局、家から片道50kgの大江川に自転車で行って、やっと釣れた」

難しいとやる気をなくす人もいるが、栗田さんは難しければ難しいほど逆に燃えるのだ。そんな男だからこそしつこく世界記録バスを追跡し続け、遂に仕留めることができたのだ。

3日目の昼にカメラマンが帰京のためにボートを降りて…なにかが変わったのかもしれない。

ギラギラコウゲキをジャークさせていると、ついにロッドがバットから曲がった。

3日目の午後、ついにビッグファイトが始まった

あい「竿立てろ! 竿立てろ! 巻けー!」

グリップを脇に挟み、ロッドを横倒しにしてファイトを開始したのだが、すぐに立てる栗田さん。 しかし、脇に挟んだ状態では力が入らず、グリップエンドをおへそのあたりに当てるスタイルに変えた。

最初はバスのようにロッドを横構えでファイトしていたが、あいさんの指示で立てる構えに変更した。 [写真タップで拡大]

あい「テンション抜かずに巻いてくださいね…。(魚体が)白いよ、白いよ!」

栗田「はあはあ…逃げんなよ、お前!」

山口「上がってきた!」

すかさず船長が巨大なネットを水中に突っ込んで…ランディングに成功した。

栗田「やったー! やったー! やっときた!」

デッキに転がりながら絶叫する栗田さん。結局、琵琶湖のやり方で、初物GTを仕留めてしまった。

激しく呼吸しながら……ついにキャッチした10kgのGT! [写真タップで拡大]

ルアーはギラギラコウゲキだった。 [写真タップで拡大]

この数日間の釣りがよほど刺激的だったのだろう。後日、電話をしてきて、「石垣島に移住したくなりましたよ」とさえ言っていた。人生を変える旅になってしまうのだろうか?

2尾目のGT。ゴーストを襲った12kgオーバー。しかし、はるかに大きいサイズのチェイスが何度もあったので…また石垣島にくることになるだろう。 [写真タップで拡大]

愛おしそうに初物GTを愛でる栗田さん。実はこの前に、2kgクラスを釣っていたらしいが、それはノーカウント。 [写真タップで拡大]

3日目を終え、山口船長と。この日のヒットルアーはギラギラコウゲキ(デプス)と、クラッシュ・ゴースト(DRT)だった。 [写真タップで拡大]

栗田「55cmくらいのミニGTは85とトランクス400のタックルで釣りました。その後、リールが壊れちゃたので、10kgと12kgはタトゥーラ400で釣ってます」 [写真タップで拡大]

GTを狙った、モンスターバスタックルたち

[写真タップで拡大]

タックル上

  • ロッド:モンストロ「ワールドレコード」85XXXXHC【ツララ】
  • リール:トランクス400HG【シマノ】
  • ハンドル:プロトタイプ【スタジオコンポジット】
  • ライン:Xブレイド フルドラグ6号【よつあみ】+150lbリーダー

タックル中

  • ロッド:モンストロ「ワールドレコード」80XXXHC【ツララ】
  • リール:トランクス300HG【シマノ】
  • ハンドル:プロトタイプ【スタジオコンポジット】
  • ライン:Xブレイド フルドラグ6号【よつあみ】+150lbリーダー

タックル下

  • ロッド:モンストロ「ワールドレコード」81HC【ツララ】
  • リール:トランクス300HG【シマノ】
  • ハンドル:プロトタイプ【スタジオコンポジット】
  • ライン:Xブレイド フルドラグ6号【よつあみ】+150lbリーダー

ロッド解説

モンストロ「ワールドレコード」85XXXXHC【ツララ】

栗田「10oz以上のジャイアントベイトを使用するために作ったロッドです。250gくらいから重いのでいうと80cm、4kgくらいまでのルアーを扱える竿ですね。今回のGTはこれで釣りました。が、GTとはいえ小っちゃかったもんで、あんまり曲がらなかったですね」

モンストロ「ワールドレコード」80XXXHC【ツララ】

栗田「ジャイアントベイトをリーリングジャークとかで使う竿ですね。クラッシュ・ゴーストやスライドスイマー250の速巻きとかが得意でよく使っています。ルアーのウエイトは6ozくらいから12ozくらいの重さを目安にしています」

モンストロ「ワールドレコード」81HC【ツララ】

栗田「ビッグベイトのクランキング用ロッドです。クラッシュ9など4ozクラスが使いやすいです。高速で巻いている途中でバイトしてきても弾きにくい粘りがある。あとはアラバマ系とかマグナムスプーンなどヘビー級の巻きモノ全般にも向いていますよ」

石垣島内某所のコンクリート建築にて

その1階部分は、ツララの石垣事務所として機能し始めた。ここは、ツララのメンバーがテスト釣行にきた際に宿泊する場所も兼ねているという。石垣島は台風が多いので、帰れないこともザラにある。そんなとき、延泊やレンタカーの延長のわずらわしさがないし、タックルが完備しているので手ぶらで来れる…と小川健太郎代表は語る。クルマとバイクも置いてあり、エストレヤ(カワサキ)のサイドカーには40kgのGTを乗せることも可能。

石垣島おすすめお食事どころ

お食事処 珈琲亭

一行が食事に立ち寄った、ローカルな食堂。「特製軟骨そば」という八重山そばがイチオシ。栗田さんは軟骨そば、山口船長はナポリタンを注文した。各種コーヒー豆も売られている。


※本記事は”ルアーマガジン”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。

最新の記事

ルアマガプラス