
日本人の食卓に欠かせない魚「ブリ」。寿司のネタとしても大人気のこの魚ににそっくりな魚がいることをご存知だろうか? 釣り人の間ではよく知られているが、市場流通料が極端に少なく、あまり目にする機会がないヒラマサという魚。実は食味の良い高級魚として、知る人ぞ知る存在である。この記事では、ブリとヒラマサの見分け方などを解説していこう。
ブリの市場流通量に対して約1割のレア魚「ヒラマサ」
ブリという魚は出世魚で、そのサイズに応じて「ワカシ・イナダ・ワラサ・ブリ」など、その呼び名が変わるのはよく知られている。また、その呼び名も地域によって様々で、関西だと「ツバス・ハマチ・メジロ・ブリ」などと呼ばれ、九州や北陸などだとまた違った呼び名が存在する。
つまり、ブリはそれだけ、日本各地でよく親しまれている魚で、養殖も盛んに行われているため、市場流通も多く、釣りのターゲットとしてもポピュラーで人気が高い。
一方で、このブリにそっくりな魚として知られるのがヒラマサだ。ブリが出世魚なのに対して、ヒラマサはサイズで呼び名は変わらない(一部地域では、小さいヒラマサをヒラゴという俗称で呼ぶ場合もある)。
ブリの流通量と比較して、ヒラマサの市場流通量は非常に少なく、1割り程度という話もあるほど。
胸ビレの位置と口角の形状で判別できる
正直なところ、釣り上げたブリとヒラマサを見比べると、そのフォルムが全く違うので、慣れた釣り人が両者を間違えることはあまりない。ブリはヒラマサに対して丸みを帯びたフォルムなのに対して、ヒラマサはスリムで引き締まった体躯が特徴だ。
釣りをしていても、両者の引きの違いは明らかで、ブリが水平方向へと走るのに対して、ヒラマサは下に潜ろうとするため、ライン(釣り糸)が根ズレ(岩などにこすれてること)を起こしやすく、釣るのが難しいとされている。
そのような経験がなくとも、ブリとヒラマサの違いは判別可能だ。一番わかりやすい違いは、胸ビレの位置。ヒラマサの胸ビレは、ボディの黄色いラインと重なっているが、ブリの胸ビレは黄色いラインに重なっていない。この違いで見分けるのがわかりやすいだろう。
他にも、口角の形状にも違いがある。ヒラマサの口角部分はアールがついて丸みを帯びているが、ブリの口角は鋭角。見比べれば確かに違いがわかるが、どちらか単体で見せられると、ちょっとわかりにく判別方法かもしれない。
口角の形状で見分ける
魚体そのものを直接比較する機会はあまりないかもしれないが、ブリほど有名ではないものの、実は美味しくて釣り人の憧れの対象魚として知られるヒラマサという魚。九州方面のスーパーの鮮魚コーナーで見かける機会が多い。目にすることがあったら、ブリとの違いを確かめてみるのも面白いかもしれない。
※本記事は”ルアマガプラス”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。
よく読まれている記事
巨大なイメージがあるマンボウだが、どんな魚にも仔魚時代がある。今回紹介するのは国立科学博物館に展示されているヤリマンボウの仔魚、小指の爪ほどの大きさで見た目は「金平糖」のようだとSNSで話題だ。 《ま[…]
兄弟サイトの「月刊自家用車」ハラさんがまとめてくれた当記事で月々の登録台数をベースに独自集計を行った最新の販売ランキング(2023年2月)を大公開。このページをチェックしてもらえれば、最新の売れ線モデ[…]
スポーツ専門店「スポーツオーソリティ」からアウトドアブランド「CHUMS(チャムス)」の当社限定グッズの発売を、3月中旬より、全国のスポーツオーソリティ、スポーツオーソリティオンラインショップにて発売[…]
釣り人の相棒として一番そばに寄り添ってくれているのは釣り車ではないだろうか。そんな車に関する調査を一般社団法人日本損害保険協会が実施、24回目となる「自動車盗難事故実態調査」だ。 盗難ワースト1位はラ[…]
今年は大阪・新潟・九州と釣り関連イベントで各地を飛び回って大忙しだったマルコスさん。花粉症でズルズルと鼻声になりつつも久しぶりの釣りに挑む。やってきたのはとあるドブ川、ここに潜む人間のような歯並びを持[…]
最新の記事
- 1
- 2