アジング達人藤原真一郎さんの実践的ワームローテーション、セッティング、ジグヘッド、タックルを完全解説

アジングでより多くの釣果を上げるためには、ルアーのローテーションが重要。と、よく耳にする。しかしながら実際はどうしたら良いのかがよくわからない事もある。そんなローテーションをテーマに藤原さんに話をうかがった。併せて、セッティング方法やジグヘッドの選び方、ワームの選択など丸ごと大公開。

●文:ルアーマガジンソルト編集部

2024 シーバス特集

藤原真一郎さんのプロフィール

藤原真一郎(ふじわら・しんいちろう)

激戦区大阪泉南をホームとし、全国各地のフィールドでも数々の実績を上げるライトゲームのスペシャリスト。現場での豊富な実釣経験を持つ行動派でありながら、魚の生態に関する学術書を読み研究する頭脳派でもある。ラグゼのプロスタッフ。

藤原真一郎さんインタビュー

エリアが広がりサイズも良い秋はさまざまな釣り方を試すチャンス

漁港内の豆アジ狙いが主体の夏から季節が進み、秋は良型アジたちの接岸も期待出来ます。行動範囲も広く、同じ漁港でも角地や外向きといった潮通しの良いエリアを好むようになる。軽量で小さいジグ単が主体の繊細なアジングが、状況にあわせて大きなワームや重めのジグヘッドを使い、深場や沖を狙ったダイナミックな釣りができるようになります。

釣りの幅が増えれば釣果が良くなると、期待が膨らむ一方。どんな釣りをして良いのか、何が正解かと迷ってしまう場面も増えます。特にいくつもの種類やバリエーションがあるアイテム選びは悩みやすいところ。

より適した答えを探すためローテーションで試していく

そんなアイテム選びですが、必ずしも正解があるわけではありません。生き物であり自然を相手にしているかぎり、いつも同じになる場合は少なく、過去に釣れたからといって同じようにならないのが釣りの面白さです。釣果を上げている人はフィールドに立つ度に、状況にあわせて何が適しているのかを試しているから釣果につながっています。その手段の1つとしてローテーションを行います。

ローテーションを広い意味で考えると、場所や水深、アクションなどもローテーションとして考えられますが、今回はルアーのローテーションをメインに解説します。

どうしてローテーションが必要? ローテーションの種類は?

ルアーローテーションが必要な理由は、もちろんより良い釣果を上げるため。1種類のルアーを使い続けていると、アジの好みや釣り場の状況に合っていないことがあり、釣れなかったり、釣果が伸びなかったりする。このルアーを変える事で、反応が変わり釣果に変化があらわれます。

アジングで使用するワームのローテーションにはわかりやすいところで、シェイプ(形状)やサイズカラーなどといった項目が挙げられます。この1つ1つの違いや組み合わせを変えていくことで、より良い釣果に結びつけていきます。

ルアーローテーションの必要性

アジが好むルアーはいつも同じとは限らない。捕食しているベイトや興味を示す動きはその時々で変わっていく。実績のあるルアーであっても状況に合わなければ釣れず、さまざまな種類を用意し、手数は多いに越したことはない。

どう変えていく? どんなルアーローテーションあるのか?

アジングで使用するワームのローテーションとしては主に下記の3パターンがある。1つ1つの要素が大事ではあるが、要素同士の組み合わせによっても反応が変わる。そのためさまざまなパターンを試すことが大事となる。

サイズ 【大きさ】

アジが捕食しているベイトにあわせて調整するマッチザベイトの要素が強いが、フォール時などの安定性や姿勢(角度)に変化が出る。

シェイプ 【形状】

抵抗の違いによる波動の変化や水押しの差による操作性の違い、ミスバイトが多い時など吸い込みやすさの変化が出る。

カラー 【色】

ワームをはっきり見せたり、ぼやけて見せたりとシルエットの違いや、ラメの有無などでも反応に違いが出る。

ベースアイテムでローテーションに基準を作り反応の違いで適したアイテムに変えていく?

やみくもローテはダメ目的意識を明確に

ワームをローテーションする際は、まず基準を明確にして、しっかりと目的意識を持つ事が重要。なんとなくや曖昧な理由でワームを変えていくと、反応が変わった時に何がその変化をもたらしたかがわかりにくくなる。そのため、基準となるある程度いろんなことが試せるワームから釣りはじめると良い。藤原さんはオールラウンドなエクボを基準にし、このワームでアジのいるレンジを探ったり、反応の良いアクションを試したりする。

この基準となるワームでの反応をもとにより適したアイテムに変えていく。パターンとしては、アジがより好むアイテムへ変えていくパターンと、アングラー側がより操作がしやすいアイテムへ変えていく2つのパターンで考えていくと良い。例えばサイズの小さいワームの反応を探ったり、シェイクなどのアクションを加えた時が良いのか、止めた時が良いのかといった違いで、よりその動きを演出しやすいアイテムに変えていったりしている。

藤原真一郎さんの基準ワーム「エクボ」

宵姫エクボ 2.2in【ラグゼ】

ウェイト入数価格(税別)
10色+アソート8本400円

多種多様な組み合わせで広がるアジングのローテーション

1つずつの要素を見ていくと複雑さは少ないローテションだが、シェイプやサイズ、カラーといったルアーのローテーションだけでも、組み合わせて考えていくとさまざまなバリエーションができる。この組み合わせが複雑で難しい所だが、小さな違いでも反応が大きく変わることが面白さであり奥深さにつながっている。ルアーのローテーションに加え、動かし方のパターンや狙う場所、レンジの違いなど、組み合わせる要素を増やせば増やすほど多くの可能性が見えてくる。

何度も釣行を繰り返し、いくつものローテーションを繰り返し試してきた経験があるからこそ、藤原さんをはじめとした釣果をしっかりと出す人の今につながる。まずは要素を1つずつでも試してみてほしい。

ワームサイズの違いで反応を確認する【小さいサイズ~大きいサイズ】

宵姫アーミーシャッド 1.8in【ラグゼ】

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存在感を強くしたい時やリーリングで反応が良い時。

複雑なボディ形状で、水を受ける抵抗が強いため水平移動を行なうリーリングアクションに向いている。テール部やアームのアクションによるアピールも高い。

カラー入数価格(税別)
全5色8本550円

宵姫ノレソレ 1.8in【ラグゼ】

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よりナチュラルでフワフワと誘いたい時

ヒラヒラした薄いテール形状により、自然な浮遊感の演出が可能。ソフトなアクションやフォールに反応がある時に適している。

カラー入数価格(税別)
全8色8本550円

宵姫トレモロAJ 2in【ラグゼ】

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キビキビとしたアクションで誘いたい時

ノレソレと比べ、シェイクなどのキビキビとしたアクションが表現しやすい。適度な引き抵抗もあり操作性重視。

カラー入数価格(税別)
全16色8本480円

宵姫ノレソレ 3in【ラグゼ】

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カラー入数価格(税別)
全10色+アソート8本500円

宵姫トレモロAJ 2.6in【ラグゼ】

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フォール姿勢やレンジキープ力を安定させたいとき

ともにアクションの違いは上記の小さなサイズと同様の違いがある。サイズが大きくなることでアクションのアピールは大きく、フォールやリトリーブ時の安定が感が増すことにつながっている。

カラー入数価格(税別)
全14色8本480円

シルエットの濃さでセレクトカラーローテーションは微調整

藤原さんは、サイズやシェイプのローテーションの微調整といった意味合いでカラーを変更する。夜間のアジの視覚は、暗視カメラのようにモノクロに近い感覚であると藤原さんは話す。

カラーはライムグリーンなどの中間的な色合いでスタートし、シルエットをぼやけさせたい時などはクリア系、しっかりと見せたい時はオレンジやピンクなどのシルエットがはっきり出るカラーを試す。

ラメが入っていたり、特定のカラーで反応が良かったりする場合などは、そのカラーのシェイプやサイズ違いをあらためてローテーションし直してみる場合もある。

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超重要! セッティングの仕方で反応は大きく変わる

ローテーションを行なうためにはフックにワームを装着する作業が必要となるわけだが、このセッティングを雑に行なってしまうと、ワームが曲がってしまう。曲がったままだとワーム本来のアクションが出来なくなってしまったり、安定感が出なかったりする。またセッティング時以外にもワームがズレてしまうことがあり、極端に反応が変わってしまう。釣りの最中でも正しくセットされているかはこまめに確認する。

ワームとウェイト部の間に隙間を作らず、左右上下どこから見てもワームが真っ直ぐになるように。

セットは現場で行なう藤原さんのアイデア刺しやすくズレにくい宵姫ワームのギミック

宵姫ワームにはQ.S.S.構造やショートガイドホールといったセッティングを容易にし、ズレにくく安定して釣りを可能にするギミックが採用されている。

Q.S.S.構造 (クイックセッティングスリット)

ワームの腹部に切れ込みがあり、オフセットフックのようにジグヘッドがセットできる。長いワームでも真っ直ぐ刺せ、バイトがあればスライドすることによりフッキングしやすくなる。

ショートガイドホール

フックを刺しやすくするため、刺しはじめる箇所にあらかじめ穴が空いている。穴を短くしフックとワームの接地面積を多くとることにより、デメリットのワームのズレやすさを抑制している。

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底が取れ、出来るだけ軽いウェイトをレンジやワームの安定性で使い分ける

ワームをセットするジグヘッドは、アジがバイトする際の吸い込み性やワームの姿勢を良くするため出来るだけ軽いものを使用したい。

しかしながら、軽すぎると風や深さなど釣り場状況の違いによって操作がしにくくもなる。ウェイトは状況にあわせて、底が取れる重さに合わせると良い。

また形状によって適したレンジの違いやフォール時の安定性が変わるため、どんな操作を行ないたいのかで形状も選ぶと良い。

ジグヘッドの選び方

さまざまな状況にあわせられるよう、ウェイトのバリエーションは豊富に。狙うレンジやあわせるワームの形状によって、ヘッド形状も変えていく。

さまざまな状況にあわせられるよう、ウェイトのバリエーションは豊富に。狙うレンジやあわせるワームの形状によって、ヘッド形状も変えていく。

宵姫AJカスタム【ラグゼ】

なんでもこなせる定番アイテム。

軸が短いためワームがよく動き、アクションがしっかりと伝わる。ハリ先がワームから離れたワイドゲイプでバイト時の掛かりも良いほか、軸が太いことによりワームがずれにくい。

ウェイト入数価格(税別)
0.2~3g(全11種)4本360円

宵姫ラウンド【ラグゼ】

レンジ・姿勢の安定に優れロングワームと相性良し!

ウェイト部が丸く水受けが安定しているため、レンジのキープやフォール時の姿勢など安定性が高い形状。そのため3in前後と長めのワームと相性が良い。

ウェイト入数価格(税別)
0.5~2.5g(全11種)4本400円

宵姫コブラ【ラグゼ】

表層狙いや根掛かり対策によりゆっくり誘う時に!

リーリング時に水を受け、浮き上がりやすい形状。そのため表層付近を狙う場合や同じレンジをよりゆっくりと誘うことができる。根掛かりしにくいことも。

ウェイト入数価格(税別)
0.5~2.5g(全11種)4本400円
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Gamakatsu(がまかつ)

藤原さんのアジングタックル

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ジグ単・近投用

  • ロッド:宵姫華弐S57UL-solid(ラグゼ)
  • リール:18イグジストLT1000S-P(DAIWA)
  • ライン:鯵の糸エステルナイトブルー0.35号(サンライン)
  • リーダー:トルネードVハード1号(サンライン)

フロート・遠投用

  • ロッド:ラグゼ宵姫華弐S86H-solid(ラグゼ)
  • リール:18イグジストLT2000S-H(DAIWA)
  • ライン:スモールゲームPE-HG0.5号(サンライン)
  • リーダー:トルネードVハード1.5号(サンライン)

※メーカー名の記載がないアイテムのメーカーは全てがまかつ


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