毎度好評『ハイサイ探偵団』のルアマガプラス連載企画。今回紹介するのは『ハンマーヘッドシャーク』の解体。サメ革職人であるリューマさんより解体補助の出動要請だ。
●文:ルアマガプラス編集部
ハイサイ探偵団(はいさい・たんていだん)
視聴者からの依頼を調査するというコンセプトでチャンネルをスタートさせるが、釣りやアウトドア、料理などメンバーが楽しめる企画を中心に沖縄で活躍。ハイサイ探偵団の詳細は、下記YouTubeアイコンからチェック!
今回紹介する動画はコチラ!
サメ革職人のリューマさんより『ハンマーヘッドシャーク』の解体作業を行うため補助要請があり、漁港に駆けつけたハイサイ探偵団。今回はこのシュモクザメを捌いていく。
定置網に掛かってしまったシュモクザメ
今回は定置網にシュモクザメが掛かってしまい、上げないと行けない状況になったため、特別に捌いています。本来は絶滅危惧種で漁をしてはいけない魚なので注意が必要だ。
ハイサイTips 《シュモクザメ》
別名は『ハンマーヘッドシャーク』。頭部がハンマー形の奇妙奇天烈なサメで、和名のシュモクザメは金を叩くT字型の「撞木(しゅもく)」が由来。
現場に到着、感想は「でかーっ」
現場に到着すると待ち受けていたのは全長3メートル、200キロもある『ハンマーヘッドシャーク』だ。ハイサイ探偵団は「でかーっ」「すげ〜」「ばけもの」とそれぞれ口にする。
目元はまるでエイリアンのようで、奇妙奇天烈な造形だ。そしてちょっと前に定置網に掛かってしまったため、とても新鮮。
ハンマーヘッドシャークはツルツル
サメといえばザラザラな鮫肌を想像するひとも多いだろう。しかしこのハンマーヘッドシャークは、以外にもツルツルとした皮をしている。
ハンマーヘッドシャークを捌いていく。
特殊な造形や皮質をよく観察し、堪能したあとは『ハンマーヘッドシャーク』を捌いていく。そのためにハイサイ探偵団は呼ばれたのだ。
他のサメに比べて赤みの強い身質
ルアマガプラスでは以前にもハイサイ探偵団がサメを捌く記事を紹介しているが、そのときに比べて身が赤い。「サメって、だいたい真っ白だから」と、つぶやくハイサイ探偵団。いろいろと精通しすぎなのだ。
ヒレを落としてく
解体作業では邪魔になってくるので、最初の段階でヒレは落としてしまう。この部分がいわゆる『フカヒレ』になる。作業を見守るハイサイ探偵団は「なにより包丁がこんなに切れるのがスゴイ」道具へ関心を向ける。職人の使う道具は手入れの行き届いた一級品だ。
内臓を取り出すと大きな肝臓と赤ちゃんハンマーヘッドシャーク
内臓を取り出すと目を引くのは大きな肝臓。サメは他の魚と違い浮き袋を持たないので肝臓にたくさんの油を蓄えて、浮力を得て泳いでいる。ちなみにシャチはこの肝臓だけを狙って狩りをしていることが近年判明した。それだけ栄養満点なので、この肝臓から油を抽出し『鮫肝油』が作られる。
さらに、サメの赤ちゃんも姿をあらわす。サメは体内で卵を孵化させる卵胎生の種がいる、無防備な卵を産み落とさず、お腹の中であらゆる危険から守るのだ。
3メートルのサメになると尾びれもサイズも桁違い
3メートルの巨体を動かすだけの推進力を生み出す尾びれは、とんでもない大きさになる。この大きな尾びれで広い海をかき分け悠然と泳ぐのだ。
珍味・サメの美味しい部分
サメの背びれの付根部分は『ハーモニカ』と呼ばれ、海人(うみんちゅ)は食べるそうだ。オススメの調理法は『からあげ』とのこと。手に入る方は試していただきたい。
身を開くと赤さが際立つ
少し包丁を入れたとき、身の赤さには気がついたが、開いてみると赤さがさらに際立つ。過去に捌いた動画と比べてみるとその差は歴然。
ハンマーヘッドシャークを味見してみる。
マグロのような身の赤さを見ていると、味見をしてみたくなるのがハイサイ探偵団。さっそく血合いの赤い部分を切り分けてもらい味見。サメはアンモニア臭いイメージがあるが、そんなことは一切なく例えるならば「歯ごたえのあるマグロ」。問題なく食べられる。
ハンマーヘッドシャークの皮は薄い
普通に生活をしているとサメ皮の厚さを気にしたことはなかったが、ハンマーヘッドシャークの皮は薄いらしい。革職人としては「イタチザメの皮は上等」らしい。
捌き終えた柵の量がハンパない
捌き終えた身とアラは、ものすごい量になる。とてもじゃないが個人消費は難しい。さらに切り落とした頭のインパクトは強烈だ、夜中に道端でみかけたら腰を抜かして動けなくなる自信がある。
今回紹介した動画はコチラ
今回紹介したのは『ハンマーヘッドシャーク』の解体動画。普通では捌くことができない魚の構造を見ることができるのでオススメ。内臓まわりなど解体作業がエグめのシーンは紹介できなかったので、ぜひ動画をチェックしてみてください!
よく読まれている記事
九州は福岡の遠賀川のフィールドレポートを寄稿してくれている山口諒也さん。今回は、福岡県にある二級河川「長峡川」での釣りをレポート。台風の影響で水が激減してしまった様子だが… いつもの遠賀川ではなく、「[…]
バスフィッシングの達人「折金一樹」さんが各地での釣りとホームの千葉リザーバーの状況をお伝えする「オリキンもばいる」。今回は、千葉県は亀山湖での釣りをレポート。様々な悪条件が重なってしまったが、どう打開[…]
関東屈指のバス釣りフィールド、房総半島にある亀山湖。このフィールドのリアルな状況を詳しく解説してくれるのが、城ノ上巧さんだ。今回は、9月下旬、ようやく秋めいてきた亀山湖での釣りをレポート。 涼しくなっ[…]
本場アメリカで磨き込まれたDAIWAベイトリールのワールドスタンダードモデル『タトゥーラ』が、ついに第3世代へと突入。過酷なトーナメントシーンにも耐え得る高い耐久性はそのままに、タトゥーラシリーズとし[…]
バスフィッシングにおいてもっとも身近な外道、否、ゲストのブルーギル。好奇心旺盛な性格でどこか憎めないこの魚を、水中から観察するとどのようなことがわかってくるのか。水中写真家の佐々木浩之さんに話を聞いて[…]