
秋と言えば巻きモノが最も有効的になる季節。ひとえに巻きモノと言えど、クランクベイト、スピナーベイト、バイブレーション、ブレーデッドジグなどなどランナップは様々で正直何を使えばいいのかが曖昧な部分も多い。そこで巻きモノの正解をいち早く導き出すべく巻きのスペシャリスト4名が徹底解説。このページを読めば、釣り場で迷うことないルアーローテができること間違いなしだ! 今回はクランクベイトの使い分け理論を北大祐さんに解説していただいた。
●文:ルアーマガジン編集部
北大祐さんのプロフィール
北大祐(きた・だいすけ)
ハードベイトを多用するスタイルを得意とし、国内最高峰カテゴリーJBトップ50において通算4勝、年間優勝2回の実績を持つ。2018年に自身のブランド『ペイフォワード』を設立。2019年からはバスフィッシングのさらなる深奥を求めてアメリカでのトーナメント活動を本格化させている。
北大祐さんのクランクベイト使い分け論

頭の中のイメージを具現化しやすいのが『クランクベイト』の最大の武器です。
クランクベイトの有効性
秋に限らないことですが、『魚を探す』ということを考えたときに、ほとんどの状況下でクランクベイトが一番スピーディーかつ正確なんですよ。
スピーディーという点だけを見るとバイブレーションなどもあるのですが、クランクベイトの一番の強みは狙ったレンジを引きやすいということ。だから魚がどのレンジを意識しているのかということが1番探りやすいですね。
バイブレーションやスピナーベイトもブレーデッドジグも曖昧なんですよ。3mで釣っていると思っていても実は2mで釣れていたとか、そういう勘違いが起きやすいルアーなんですよね。
でもクランクベイトは最初の潜りはじめとピックアップ以外は同じレンジを巻き続けられるので、自分の頭の中で思い描いていたことが再現しやすいんですよね。
クランクベイトの効果的な使い方
基本的には投げて巻くだけです。
ミスを犯しやすいのは、ボトムノックをすれば釣れると思い込んでしまうこと。クランクベイトにコンフィデンスを持てない人はボトムノックをすれば釣れるだろうと思い込んでいる人が多いと思います。
クランクにおいてのボトムノックは、ライトリグに言い換えるとシェイクのような、ただ1つのアクションに過ぎないということです。
ライトリグって、シェイク以外でも巻きでもズル引きでも釣れるじゃないですか。クランクが1番秀でている能力は、レンジを刻めるということなんですよ。
秋が深まってくるとターンオーバーとかいろいろな要素が入れ替わってくるので、その時に絶対に有効になってくるレンジは決してボトムだけではありません。色々な層を刻みながらその日の当たりレンジを見つけてあげることが大切です。
【CASE1】バイブレーション
【CASE2】スピナーベイト
キット1/2ozタンデムウィロー【ペイフォワード】
よくも悪くもどこでも釣れちゃう巻きモノ
多分、スピナーベイトが一番曖昧です。スピナーベイトってよくも悪くもどこでも釣れるんですよ。なのでその分、狙うレンジや魚の的が絞りにくいですね。
でもルアーが入るレンジと投げたスポットがマッチしていればカラーが違っていても反応は出ます。もちろんドンピシャのカラーはあるんですけど、それを言ってしまうとカラーを選び始めるところからスタートしないといけないので、より魚から遠ざかってしまいます。
カラーは後回しでいいので、ボリュームとレンジと、トレースするスピードとかアクションの質をとっかえひっかえしてもらったほうがいいですね。
【CASE3】ブレーデッドジグ
ジャックハンマー3/8oz【エバーグリーン】
ブレーデッドジグでしか獲れない魚もいます!
ブレーデッドジグが最も威力を発揮するのは1m未満の浅いレンジです。その時にそのレンジじゃなくて下から突き上げさせるパワーが強いですね。
例えば仮に1mダイバーのクランクベイトとブレーデッドジグを1mのレンジで巻いてくるのは、クランクでは食わないけどブレーデッドジグには食ってくるというパターンがざらにあるんですよ。これはスピナーベイトもそうですね。
なので、クランク投げたからもうそこはこ釣れないだろうと思いがちですけど、移動する前に1投だけでもいいから違うルアーを通してあげるということも実は大切ですね。
【POINT】1m未満の浅いレンジ
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