神技を駆使するバスプロといえばまず挙がるのが青木大介の名前だろう。今シーズンでのトーナメント活動の休止を発表したが、ひとたびフィールドに浮かべば鋭いセンスと状況判断の速さはあいかわらず。霞ヶ浦&利根川水系を舞台に冬のフィールド攻略のヒントを教わった。今回は青木大介さんワザに注目。
●文:ルアーマガジン編集部
青木大介さんのプロフィール
青木大介(あおき・だいすけ)
ディスタイル主宰。JBトップ50はもちろん、陸王やバサーオルスタークラシックなど、あらゆるコンペティションを制してきた職業バスプロ。ここ数年はアメリカでのトーナメントを中心に活動してきたが、来季からは再び国内での活動が本格化予定。
青木大介さんの「神技」遍歴
バスプロとしての青木の経歴をたどると、時代ごとに最先端の技を開拓し、まだ誰もやっていない釣り方をいちはやく実践してきたことがわかる。
青木「そもそもJBワールドシリーズ(当時のトップカテゴリ)に昇格したころはまったく成績が出なかったんですよ。勝てるようになったのは『速いフィネス』を発見してから。ライトリグは丁寧にじっくりやるもので、遅くて効率の悪い釣りだとみんなが思っていた時代に『テンポよくやっても釣れるじゃん』と気づいたのが大きかった」
いまや常識となっている「吊るし」のテクニックや、サイトフィッシングにおける多彩なギミック、i字系ワームや沈む虫の活用法など、青木が過酷なトーナメントシーンを生きのびるために磨き上げてきた「神技」は数知れず。なかには実戦でハマりすぎたがゆえに詳しく語らなかったワザもあるという。
青木「2004年の三瀬谷ダム戦で初日トップになったとき、実はスワンプクローラーのネコリグのスイミングで釣ってたんですが、当時は黙ってました(笑)。ぜんぜん食わない見えバスがたくさんいて、浮いているから、ためしに距離を取って巻き物ぐらいのスピードで泳がせたら簡単に食ったんです。ほかにも、スモラバのi字引きはいろんな場所で釣れましたね。今もやってる人は少ないし効くんじゃないかな?」
トルキーストレート4.8in【ディスタイル】
ネコリグのスイミング(ミドスト)はワールドシリーズ時代からひそかに活用していたワザだった。トルキーストレートはロッドワークを加えずに巻くだけでもブルブルとバイブレーションを起こす設計だ。
D-ジグ カバー3.3g+D2ホッグ【ディスタイル】
パワーフィネスで繊細にシェイクするときは、微振動を出しやすいトレーラーにD2ホッグまたはディトレーターを多用。「D1はどちらかといえばキックアクションが得意。水のクリアなところではヴィローラスリムなどのリアル系も使います」。
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