流れの中でもしっかりと魚を止める!一度使うと手放せなくなるのは、絶妙な長さ設定に秘密があった!【ブリストマリノ9.9H・フィッシュマン】

他のメーカーとは一線を画すコンセプトで、個性的なベイトロッドを多数ラインナップするフィッシュマン。一度手にすると使ってみたくなる魅力を持つ同社のシーバスロッドの中でも、特に実戦仕様として多くの愛用者のいるのが「ブリストマリノ9.9H」。その開発に深く携わったアングラー、島内さんに同モデルの解説をお願いした。

●文:ルアーマガジンソルト編集部

2024 秋エギング特集

長崎県・島原で数々のランカーを仕留めてきたアングラー!

島内 聖隆(しまうち・きよたか)

長崎県は島原を中心に活動中。有明海のモンスターシーバスハントを得意とするアングラー。タックルメーカーフィッシュマンのフィールドテスター。

速い流れの中でも、ランカーシーバスとやりあえるロッドが必要だった

島内さんのランカーシーバスハントは、ウェーディングでベイトタックルを使用するスタイル。メインで使用するのはフィッシュマンのブリストマリノ9.9Hだ。

ブリストマリノ9.9H(フィッシュマン)

【ブリストマリノ9.9H スペック】

全長302cm(9.9ft)
マテリアル4軸カーボン
ガイドKガイドチタン+ステン
自重300g
継数3ピース
仕舞寸法104.5cm
グリップ長54.5cm
ルアーウェイト15~70g
ラインPE2~6号

このロッドに関しては、開発の段階から関わったという、思い入れのあるロッドとのことで、ウェーディングでのシーバスゲームにも最適化された設計になっているという。

島内「先に説明した通り、有明海でのランカーシーバスゲームは、基本的に流れを攻略すると言っても過言ではないです。特に、干満差が大きく、潮の流れも早い中で、80cmを超える大型のシーバスを寄せてくるには、Hクラスのパワーは必須です」

島原付近では、大型のシーバスを狙うことが可能。その中で鍛えられたのが、フィッシュマンのブリストマリノ9.9Hだ。

パワーだけでなく、9.9ftというレングス設定にも意味がある。

島内「シーバスのウェーディングゲームでは、長すぎると取り込みの際にトラブルが起きがちです。その点、ブリストマリノ9.9Hは絶妙な長さで、魚を寄せてきた後の取り込みなどでもスムーズに行えます。その一方で、9.9ftという長さを生かして、ルアーをしっかりとキャストできるので、飛距離が必要なシチュエーションでも不満を感じることなく、狙った水ポットまでルアーを送り届けることが可能なんです」

このサイズのシーバスを流れの中から余裕を持って引きずり出せるのが、ブリストマリノ9.9Hの実力。

秋のアジ・サヨリパターンでも、そして春の大型コノシロパターンでも、通年このブリストマリノ9.9Hで展開するという島内さん。

シーバスはもちろんだが、春に楽しめるブリなどの青物ゲームにおいても、強烈なファイトをしっかりと受け止めてくれるため、主導権を譲ることなくファイトを楽しめるという。

島内「春のコノシロパターンの際には、ベイトフィッシュのサイズに合わせて、大型のルアーをぶん投げることも多いんです。こういったビッグベイトゲームでは、ベイトタックルのアドバンテージはさらに明確です」

日本有数のランカーシーバスフィールドで鍛えられたブリストマリノ9.9Hは、島内さんにとってなくてはならない重要な存在のロッド。通年、この1本で展開している。

大型ルアーをしっかりと扱えるというのは、ブリストマリノ9.9Hの柱となるコンセプト。そして、同モデルにはもう1つ、重要な開発テーマがあった。

島内「ブリストマリノ9.9Hには、2つの大きな開発コンセプトがありまして、1つは大きなルアーをフルキャストできるというもので、2つ目は大型の魚がヒットしても、アングラーがしっかりと主導権を握れるパワーを持っている、ということで、このコンセプトがしっかりと実現できています」

実際に、このブリストマリノ9.9Hだから獲れる魚もある。

島内「ホームフィールドである島原は、潮位が低くなってくるとボトムにあるゴツゴツとした岩が気になってきます。シーバスって頭が良くて、ファイト中にこういった岩に向かって走ることが多く、せっかく掛けたランカーでも止められないと獲れなくなってしまう可能性が高いフィールドです。だからこそ、ブリストマリノ9.9Hが必要だったんです。」

厳しい環境下で鍛えられて仕上げられたからこそ、ブリストマリノ9.9Hが島内さんにとって最高の相棒となったのだろう。

島内さん愛用!超実績ランカーハントルアー

ブリストマリノ9.9Hを使用した、秋〜晩秋のランカーシーバス超実績ルアーを、島内さんに挙げてもらった。基本的には、アジパターンとサヨリパターンで使い分けるイメージ。シーバスがアジを捕食している状況では、少しレンジの入るWコーク(フィッシュマン)やガマダス135F(マルジン)などを使用。

メインベイトがサヨリの場合は、表層を攻略できるUKビッグウェイク(マルジン)を中心に展開することが多いようだ。

【ランカーシーバス実績ルアー①】

表層付近を泳ぐサヨリパターンは、シャローレンジ用ルアーが最適!
サヨリのタイミングとアジが入っているタイミングは異なるようで、実際にルアーを投げてみると、跳ねたり引っかかったりすることでメインベイトが判別可能。サヨリパターンの場合は、UKビッグウェイと170Fのようなサーフェスルアーの実績が高い。流れに乗せて、上を意識しているシーバスを誘うイメージだ。

【ランカーシーバス実績ルアー②】

サヨリパターンよりも少し下のレンジを探る!
ベイトがアジだとわかった場合、ミドルレンジを探ることのできるWコーク130などのルアーを選択。アップクロスで狙うことには変わりはないが、アジがいるレンジに合わせてルアーも潜らせることで、ランカーサイズとの遭遇率がUPする。

【ランカーシーバス実績ルアー③】

アジパターン時に有効なレンジ設定
ガマダス135F(マルジン)の設定レンジは1m未満。流れに乗せただけでもしっかりとアクションするというコンセプトで設計されている。

ルアーマガジンソルト2023年1月号にも記事掲載!


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