2万円だからだけじゃない! エクスプライドは全部イイ! 黒田健史さんが今時エントリーモデルを解説

釣具はお金がかかる! そこで、バス釣りを始めたい! というビギナー層にも勧めやすい店頭価格2万円前後の高性能アイテムをピックアップ! 「合計3万円でそろえる入門タックル」、「2万円でステップアップしたいときのオススメ」、「2万円でもう1タックル揃えるとしたら?」、「とにかく2万円で買うべきオススメアイテム」の4項目を、プロアングラー3名の解説で紹介しよう。今回は黒田健史さんのセレクトだ!

●文:ルアーマガジン編集部

2024 新製品情報

実勢価格合計3万円バス釣りスターターセット!

ベイトセット

  • リール:SLX MGL(シマノ)
  • ロッド:ゾディアス 1610ML-2(シマノ)

ロッドはゾディアス! リールは悩むトコロ……

黒田「まずこの価格で考えるとロッドはゾディアスになります。価格とは関係なく良いロッドに仕上がっていますからね。6ft10inは今や岸釣りのスタンダードな長さ。MLをおすすめするのはわけがあって、昔に比べてロッドって固くなっているんですよ。そうなると、実はMLぐらいを選んでいたほうが昔でいうところのMくらいのルアーが使いやすいんですよ。リールはSLXが良いリールなのですが、ちょっとアシが出るかも……? 1世代前のモデルで1グレード上のモデルが安く買えるならそれでもいいと思いますよ」

SLX MGL(シマノ)

項目スペック
ギア比7.2
最大ドラグ力5.5kg
自重195g
スプール径32mm
糸巻き量14lb 90m
定価23,100円(税込)

ゾディアス 1610ML-2(シマノ)

項目スペック
長さ6ft10in
テーパーRF
継数2
仕舞寸法106.8cm
自重102g
対応ルアー5~15g
対応ライン6~12lb
定価21,890円(税込)

スピニングセット

  • リール:アルテグラ(シマノ)
  • ロッド:ゾディアス 264L-2(シマノ)

ベイトと同じくリールにはできればもう少しお金をかけたいか

黒田「スピニングリールのアルテグラは決して悪いものではないのですが、ベイトセットと同じで実際はもう少しお金をかけたいというの本音。旧モデルのストラディックCI4+なんかが予算に収まるのならそっちのほうがいいでしょうね。ロッドは良いモノなので、リールの良し悪しは釣りやすさに直結しますよ」

アルテグラ(シマノ)

項目スペック
ギア比6.1
最大ドラグ力3kg
自重185g
糸巻き量4lb 85m
定価18,480円(税込)

ゾディアス 264L-2(シマノ)

項目スペック
長さ6ft4in
テーパーF
継数2
仕舞寸法99.2cm
自重92g
対応ルアー3~10g
対応ライン3~6lb
定価21,230円(税込)

2万円でグレードアップするなら……

エクスプライドは実質ハイエンド?

黒田「2万円ロッドを選べるのなら、エクスプライドが最高です。実際、僕もコレで試合を戦ってますからね。2万円で買える良いロッドというよりも良いロッドが2万円で買えてしまうんです。わかりますかね。ベースのタックルをグレードアップさせるということであれば、ベイトは610M-Sはいかがでしょう。ソリッドティップを搭載していて、ソフトベイトの操作に秀でています。スピナーベイトとかを使い込みたいなら610M+も良いと思いますよ。スピニングなら64M+ですかね。PEラインと組み合わせればちょっとしたパワーフィネスも出来ますし、プラグもOK。リーダーの太さを変えればダウンショットリグなんかも使いやすいです。守備範囲が広いので、長く重宝するロッドです。リールは1グレードあげるイメージですね。とくにアルテグラを使っているなら、ヴァンフォードはオススメですね。極論を言ってしまえば、リールは何でもできるので潰しはがききます。でもロッドは仕事をさせる必要があるので、無理にグレードを上げていくよりも、同じシリーズで種類を増やしていくことをおすすめしますよ」

エクスプライド 1610M-S(シマノ)

項目スペック
全長6ft10in
テーパーF
継数2
仕舞寸法176.3cm
自重100g
対応ルアー5~15g
対応ライン7~14lb
定価31,900円

エクスプライド 264M+(シマノ)

項目スペック
全長6ft4in
テーパーR
継数2
仕舞寸法164.3cm
自重87g
対応ルアー5~21g
対応ライン5~10lb
定価31,350円(税込)

ヴァンフォード(シマノ)

実勢価格合計2万円サブタックルセット

正直キツイですね……

黒田「ロッドはバスワンXT、リールはナスキーやバスワンXTが候補に上がってくるとはおもいますが、自分のポリシーとしては頑張って3万円貯めましょうと(笑)」

バスワン XT(シマノ)

ナスキー(シマノ)

2万円でほかに買うなら

PEライン導入セット

黒田「まずは替えスプールを買いましょう。ラインを巻き替えることなく、PEとフロロを使えるようになります。仮にロッドを1本しか持ってなかったとしても、ラインを使い分けることには意味がありますからね。それからハピソンのラインツイスター。機械任せでリーダーをPRノットで結束できるすぐれものです。これさえあれば、PEラインとリーダーの結束が最初から完璧に近くなりますよね。そして残ったお金でPEラインを買いましょうか。オススメはエギULT(サンライン)。結束強度も出やすいし、張りがあるのでバス釣りにはピッタリのラインなんですよ」

夢屋 カスタム スプール(シマノ)

エギULTシリーズ(サンライン)

ライトゲーム用ラインツイスター(ハピソン)

黒田健史さんのプロフィール

黒田健史(くろだ・けんし)

JBトップ50に参戦するトップトーナメンター。今回紹介しているロッドは実際に試合でも使用し、勝利にも貢献している。メーカーサポートの枠を超え、あらゆるタックルを購入して試すことで得た豊富な知見により、大御所アングラーからも一目置かれる存在だ。


『ルアーマガジン』2023年9月号 発売情報

ルアーマガジン史上初めてのスモールマウス×オカッパリの表紙を飾ってくれたのは川村光大郎さん。大人気企画「岸釣りジャーニー」での一幕です。その他にも北の鉄人・山田祐五さんの初桧原湖釣行や、五十嵐誠さんによる最新スモールマウス攻略メソッドなど、避暑地で楽しめるバス釣りをご紹介。でもやっぱり暑い中で釣ってこそバス釣り(?)という気持ちもありますよね? 安心してください。今年の夏を乗り切るためのサマーパターン攻略特集「夏を制するキーワード」ではすぐに役立つ実戦的ハウツー満載でお送りします! そして! 夏といえばカバー! カバーといえば…フリップでしょ!! 未来に残したいバス釣り遺産『フリップ』にも大注目ですよ!


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