ヒソカを主体としたルアーローテーションの紹介
――「モアザン ヒソカ120F-SSR(DAIWA)」で攻略できるシーン、できないシーンはありますか?
岡本「ここまでヒソカを強く推してきましたが、正直いうと、バチ抜けは『このルアーさえあれば様々なシチュエーションに対応できる』と言える程単純な釣りではなく、状況に応じたルアーローテーションが必要になってきます」
――なるほど、では岡本さんのルアーローテを教えてください!
岡本「大前提として、先鋒(パイロットルアー)は必ず『モアザン ヒソカ120F-SSR(DAIWA)』。圧倒的な汎用性を持つこのルアーが軸になりますね。その他、細かく解説させていただきます。
もちろん、このローテーションを行った上で、さらに同じルアージャンルの中での使い分けや、カラーローテーションなどもありますが、上記のローテーションさえ押さえればとりあえず魚にはたどり着けるのではないかと思います!」
【風が強くさらに飛距離が必要な状況】
バレンテ(DAIWA)やマニック(DUO様)のような高比重かつ後方重心で、急浮上ロール系シンペンの巻きの釣り。バレンテは2つのラインアイがありますが、下アイにつけると揚力が上がり、ロールアクション+弱めのテールスイングアクションで表層を泳ぎます。上アイにつけかえるとロールアクション+強めのテールスイングアクションで中層を泳ぐセッティングになります。バチ抜けでは前者の 下アイを使って表層をロールアクションで攻めるのがメインになります。
【飛距離が必要で浮遊感、頭下り感が必要な状況】
クロスカウンター125F(DAIWA)、シャロール115(DAIWA ※廃盤)、ブローウィンスリム125(ブルーブルー様)のようなロングミノーを動かさないテンションで使う。
【凪で、引き波があった方がヒット率が上がる】
モアザン スライ95F(DAIWA)や2023年2月発売予定の新製品モアザン スライスリム125F(DAIWA)、ノガレ(ピックアップ様)のような微細引き波系(港湾クルクルバチにも良い)。
【頭上がりの姿勢に反応したり、フォールで食う状況】
モアザン ガルバスリム(DAIWA)やフィール(パズデザイン様)、ニョロニョロ(ジャクソン様)のような細身シンペン系。
【完全放置にしか反応しない状況】
プレックス(ロンジン様)のようなジョイント系。これはモアザン ヒソカ120F-SSR(DAIWA)でも対応可ですが、放置しながらうごめくジョイント系が勝ることも。
【川バチシーズン終盤で、クルクルバチ複合でどちらを魚が狙っているかわからない時】
モアザン キャロット(DAIWA)のような小型系。
タックル紹介
――最後におすすめのタックルを教えてください!
岡本「まずロッドですが、8~9.6ft程度のL〜MLクラスのロッドが最適です。港湾には、『モアザンブランジーノEX AGS87LML アーバンサイドカスタム(DAIWA)』、足場が高い場所・河川では『同・94LML マッチザバイトカスタムフォーカス(DAIWA)』の2本が最高にオススメです。
荒川などの大河川でミノーをフルキャストする際は『モアザンブランジーノEXAGS97ML/M(DAIWA)』も用います。近距離のバイトは弾きやすいですが、遠距離でフッキングを決めやすいメリットもあります」
――合わせるリールの番手やタイプは?
岡本「2500番~3000番が最適です。私は通常のシーバスフィッシングにはハイギアを使うことが多いんですが、バチ抜けのタイミングではノーマルギアを使うことが多いです。
クルクルバチの攻略では、等速巻きが重要になることが多く、ノーマルギアの2000番リールにダブルハンドルという、管釣りで使うようなリールセッティングにすることもあります。どうしても人間のリーリングスピードにはムラがあり、ギヤ比が速いほどそのムラがルアーアクションに大きく反映されてしまいます。そのため、ギヤ比が遅いモデルの方が繊細にルアースピードをコントロールしやすく、バチ抜けには向いていると思います。
もちろんラインスラックの回収が大変にはなりますので、大場所ではハイギアでラインスラック等のコントロールを優先するというのもひとつの戦略です。そこは好みですね。バチ抜けに関しては、私はノーマルギア派です」
釣り人が多くなる時期なので釣り人同士の距離も意識しよう!
岡本「今回は紹介していませんが、これからの時期はバチ抜けパターンだけでなく、別のパターンも連動してきます。なぜなら、シーバスだけなく、ウグイ・ボラ・コノシロ等の、他魚種もバチを捕食しに接岸します。そして、そのベイトフィッシュを大型シーバスが捕食するという食物連鎖が生まれます。
正直なところ、私はそちらばかり狙っているので、実はあまりバチ抜けが得意ではありません(笑)。ただ、今回紹介させていただいた東京湾のバチ抜けパターンは基本的な内容になるので、チャレンジしてみていと思った方は、ぜひ試しつつ、みなさんにハマる釣り方を探ってみてください。
最後に、魚が釣りやすいシーズン故に、フィールドは沢山のアングラーで賑わいます。とくにアップに投げる釣りでは、ディスタンス(釣り人同士の距離)が必要になります。先行者の近くで釣りをする際は必ず挨拶をして、許可を取ってから入るようにしましょう。
毎年アングラー間のトラブルが起こっているので、お互いに気持ちよく釣りをしながら、春の一大イベントを楽しんでください!」
なお、すでに後半戦のクルクルバチの記事も紹介しているぞ! 下のリンクをポチっとしてみよう!
小沼正弥プロによる解説動画はこちら!
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