釣り具ショップ「キャスティング」のお仕事ってどんな内容? 収入は……【釣り業界のお仕事紹介】

我々アングラーも常日頃からお世話になっている釣り具ショップ。そこは数多の釣り具が並べられた、釣り人からすればまさにパラダイスのような世界。そんな夢のような環境で仕事をするにはどうすればいいのだろうか? また、果たして本当に夢の世界なのか? 釣具店のリアルをお聞きしてみよう。収入は一体どれくらいなのか? などの気になる事情を徹底調査!

●文:ルアーマガジン編集部

2024 シーバス特集

岩井靖征さんのプロフィール

岩井靖征(いわい・じょうせい)

1991年生まれ。埼玉県出身。小学3年生の頃に、父親の友人に釣りに連れていってもらったたことからバス釣りにのめり込む。

アルバイトからキャスティングの社員にまで昇格、現在は埼玉県にあるふじみ野店に勤務。バス釣り以外にもシーバスやエリアトラウトなども楽しむ。

この仕事についた経緯は?

釣りが好きすぎてアルバイトからはじめました。

バス釣りは子供の頃から大好きでした。小6の頃にはよく通っていた釣り場でちょっとした有名人だったくらいだと思います(笑)。中学生の頃は林間学校で行った野尻湖で、無理やりバス釣り体験のコースを作ったりとか(笑)。

気がついたらずっとバス釣りが好きで、高校の3年間は某釣具店でアルバイトもしていましたが、卒業後は職人系の仕事をしていました。20才くらいのときですかね。家の近くに、キャスティングふじみ野店がオープンしたんです。試しに仕事帰りにフラッと立ち寄ったら、やっぱり楽しそうなんですよね。それで仕事を辞めて、ふじみ野店でアルバイトを始めまして、2年で社員になることができました。

最初は八王子店に1年勤務して、4年間は店頭ではなく本部配属、そして2年前にふじみ野店に戻ってきました。

仕事内容や1日の流れを教えてください

店内での接客がメインです。

1日の大半が接客となります。売り場の案内から商品の説明、初心者の人に入門道具を勧めたり、中級者のステップアップを手助けしたり、といった感じです。

なんか最近声をかけにくいとか言われるのですが、全然ウェルカムなので店頭で見かけた際にはぜひ話しかけてください(笑)。他にもニーズにあわせたアイテムや新製品の発注、売り場のポップや特集などのコーナー展開などがあります。

それからこれは他のスタッフにはないことですが、吉田遊さん吉田撃さんと「フィッシングトレイン」というラジオ番組をやらせていただいています。こちらは出演者としてだけでなく、ゲストの手配などさせていただいたり、良い経験を積ませてもらっています。

岩井さんはRainbowtownFM88.5にて毎週水曜日に放送されている「フィッシングトレイン」のパーソナリティーとして、吉田遊さん、吉田撃さんと出演。様々な業界人と楽しい会話を繰り広げている。

どんな人に向いている仕事ですか?

釣りが好きなだけじゃだめだと思います。

人の話をちゃんと聞けて、それをフィードバックできる人とかですかね。お客さんとの会話から得た情報を製品展開や接客に活かしていくわけです。逆にというか、単に釣りが好きなだけではできない仕事だとも思います。釣具屋といっても「会社」なので、小売業として売上のことなど考える必要はあります。

特に必要な資格なんかもないですし、アルバイトから社員になって店長になったひともいます。興味がある方はまずアルバイトから頑張ってみても良いと思いますよ。

仕事のやりがいを教えてください

仕掛けたルアーが目の前でボコボコに売れたり(笑)。

例えば宣伝用のポップを作ったりしてメタルバイブ特集などのコーナーを用意して「仕掛ける」わけですよ。それを実際に目の前でいろいろな人が手に取ってくれているのを見るとやりがいを感じますね。

お客さんがアドバイス通りに釣れたっていう報告をしてくれるのも嬉しいです。もちろんサラリーマンなので、売上なんかの数字にも一喜一憂してますけどね。

売り場の整理をする岩井さん。流行や季節に合わせたコーナーを手掛け、お客さんが有効活用してくれることにやりがいを感じているという。

プライドや矜持を教えてください

リアルアングラーでありたいです。

やっぱり釣りに行っていないと話が薄っぺらくなっちゃうんですよ。旬の魚も、新しい情報もなにも入らなくなってしまう。逆にいえば、経験とか知識があれば釣りに行かなくてもアレンジで説明できちゃったりするんです。でもそれはリアルじゃないし、楽しくないですから。

釣りに出かけることで常にインプットを心がける。そのためにはバス釣りはもちろん、カワハギ釣りなどの海のエサ釣りにも足を運ぶとか。

収入について教えてください

高級ロッド6本分で! 部長クラスだと10本分とかになると思います(笑)。

『ルアーマガジン』2023年9月号 発売情報

ルアーマガジン史上初めてのスモールマウス×オカッパリの表紙を飾ってくれたのは川村光大郎さん。大人気企画「岸釣りジャーニー」での一幕です。その他にも北の鉄人・山田祐五さんの初桧原湖釣行や、五十嵐誠さんによる最新スモールマウス攻略メソッドなど、避暑地で楽しめるバス釣りをご紹介。でもやっぱり暑い中で釣ってこそバス釣り(?)という気持ちもありますよね? 安心してください。今年の夏を乗り切るためのサマーパターン攻略特集「夏を制するキーワード」ではすぐに役立つ実戦的ハウツー満載でお送りします! そして! 夏といえばカバー! カバーといえば…フリップでしょ!! 未来に残したいバス釣り遺産『フリップ』にも大注目ですよ!


※本記事は”ルアーマガジン”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。