「16lb以上は全部ナイロンでしょ!」バスプロ峰正寿さんのストロングスタイルを支える糸理論

現代のバスフィッシングにおいては、大半のアングラーがフロロカーボンラインを使用しており、むしろ近年はタックルを問わず、PEラインの使用率もぐんぐん上昇している傾向にある。それではかつて主流だったナイロンラインはどうか? 根強い人気こそあるものの、その使用率は正直高くないだろう。しかしそこはバスフィッシング。状況に応じてあらゆるタックルを使い分けることで釣果をひねり出すこの釣りにおいては、適材適所でナイロンラインも活躍するはず! そこでここからは、その特性を踏まえた上で見えてくる、ナイロンラインの真価に迫りたい。今回は峰正寿さんのライン理論を解説。

●文:ルアーマガジン編集部

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峰正寿さんのプロフィール

峰正寿(みね・まさとし)

霞ヶ浦、桧原湖という両極端のフィールドを得意とするアングラー。1980年代の水郷プロトーナメント時代からトーナメント参戦を開始、以降30数年に渡りJBプロとして活躍を続けている。

ナイロンラインによるヘビーカバー攻略のメリット

牛久沼や小貝川にほど近い地域で生まれ育ったこともあり、マッディーシャローのカバー撃ちは大好きな釣りのひとつ。ここで僕にとって欠かせないのが、25~30lb程度のナイロンラインを巻いたカバー用のタックルです。このぐらいの太さになると、フロロカーボンでは硬すぎてゴワゴワするので非常に扱いづらいんですよ。

PEラインという選択肢もありますが、ヘビーカバーの奥で枝にクルッと巻き付いたりして、ここぞというスポットを潰してしまうことも。手返しのよさを考えても太めのナイロンがいちばんです。

ナイロンだとフッキングの際に伸びるのでは? と考える人がいるかもしれませんが、太い番手であればまったく問題ナシ。最近は「シューター・マシンガンキャスト」を使っています。数年前にリニューアルして飛躍的に性能がよくなりました。

霞ヶ浦水系だけでなく、河口湖や桧原湖などでもシャローのビッグフィッシュを追うためにナイロンラインが欠かせない。「とにかくカバーのすり抜けがよいので、カバーの奥の奥が撃てる。オカッパリアングラーにもぜひ試してもらいたい使用感です」

ちなみに、これは個人的な感覚ですが、水温が低い時期はラインもさらに硬くなる気がします。冬のカバー撃ちでもナイロンのほうが気持ちよく操作できますね。

クランクベイトもナイロンの使用率が高い釣り。低弾性カーボンのロッドにはナイロン、グラス系のロッドにはフロロカーボンを組み合わせるのが好みです。この釣りでは「バススペシャル Version 4.0」もよく使ってます。

「ダメなラインはガイドに通して曲げてみると『ギュギュッ』と嫌な音がなったりするんですが、サンラインのナイロンはコーティングがすばらしくて耐久性も高い。カバーまわりで酷使しても、ときどきチェックして端を切りながら使っていれば、まずアワセ切れなどのミスはありません」

たとえば最初は12lbのフロロで巻いていて、障害物が多くてラインの番手を上げたいんだけど、14lbにするならフロロよりもしなやかなナイロンを選ぶ、とか。スモールクランクやシャッドなら、ナイロンの8lbをベイトフィネス系リールに巻いて使ったり。スピナーベイトでも、14~16lbでやるならナイロンが多いです。

あとはビッグベイトですね。僕は昔からナイロン一択でした。ルアーの重量を考えると太い番手が必要で、だけど20lbフロロなどは僕の感覚では使いづらい。このへんは先ほどのカバー撃ちの話と同じですね。太めのPEラインも飛距離が出ないのでほとんど使いません。

峰さんのビッグベイトゲームは、シャローで短めのロッドを駆使して正確なキャストを刻んでいくスタイル。太めのラインでもトラブルなく馴染んでくれるマシンガンキャストの22~25lbを使うことが多い。ちなみにこのビッグベイトはグラスルーツのプロトタイプだ。

最後になりますが、フロロカーボンに比べてお財布に優しいのもこのラインの大きな魅力。「ナイロンは伸びるし弱い」と言われたのは過去の話。これからバスフィッシングを始める子どもたちにも、ぜひナイロンラインを活用してほしいなと思っています。

マシンガンキャストと比較すると、ソフトでスプールにも馴染みやすいタイプのナイロンライン。紫外線による劣化にも強い加工が施されている。4~20lbの9種類、100m巻き。

シューター・マシンガンキャスト(サンライン)

ナイロンラインの代名詞的存在、「マシンガンキャスト」リニューアルを経て現在は第三世代にあたる。磯釣り用ミチイトで実証された「P-Ion」加工を採用し、キャストを繰り返しても表面に傷が入りづらい耐久性を獲得した。4.5~20lbは150m巻き、22~30lbは100m巻き。

バススペシャル Version 4.0(サンライン)

マシンガンキャストと比較すると、ソフトでスプールにも馴染みやすいタイプのナイロンライン。紫外線による劣化にも強い加工が施されている。4~20lbの9種類、100m巻き。

『ルアーマガジン』2023年9月号 発売情報

ルアーマガジン史上初めてのスモールマウス×オカッパリの表紙を飾ってくれたのは川村光大郎さん。大人気企画「岸釣りジャーニー」での一幕です。その他にも北の鉄人・山田祐五さんの初桧原湖釣行や、五十嵐誠さんによる最新スモールマウス攻略メソッドなど、避暑地で楽しめるバス釣りをご紹介。でもやっぱり暑い中で釣ってこそバス釣り(?)という気持ちもありますよね? 安心してください。今年の夏を乗り切るためのサマーパターン攻略特集「夏を制するキーワード」ではすぐに役立つ実戦的ハウツー満載でお送りします! そして! 夏といえばカバー! カバーといえば…フリップでしょ!! 未来に残したいバス釣り遺産『フリップ』にも大注目ですよ!


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