DAIWA『SS AIR TW』約10年振りのモデルチェンジ!ベイトフィネスリールの「真」標準機が爆誕!

SS AIRの名がおよそ10年ぶりに事実上の復活!現代DAIWAベイトリールの設計思想・ハイパードライブデザインを採用した上で、基幹構造のTWS、そして新たなるブレーキテクノロジーを初搭載。スプール糸巻き面に見える非対称のスリットは、はたして何を意味するのか。DAIWAベイトフィネスの革命機たる由縁はここに在る。

●文:ルアマガプラス編集部

2024 シーバス特集

未来図を予感させる「新ブレーキ」に最注目!

DAIWAベイトフィネスの最大の特徴と言えば、ブレーキ設定を変えることなく、キャスティングとピッチングを高レベルで実現できること。電磁誘導マグネットブレーキを磨き続けてきたDAIWAならではの経験という財産が近代バスフィッシングシーンを盛り上げてきたことは言うまでもない。

DAIWA現行ベイトフィネス機として知られるモデルは、最高峰のSTEEZ AIR TW、汎用機としてはアルファスAIR TWが存在。2023年は新たにその中核を担う“SS AIR TW”が満を持して登場することになった。スプールユニットの開発には引き続き、現代ベイトフィネスの父・K.T.F.代表の沢村幸弘氏が参画している。

SS AIR TW (DAIWA)

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【スペック】

番手自重
(g)
ギア比巻き取り長(cm)スプール系(mm)ハンドル長(mm)糸巻き量(lb×m/PE号×m)最大ドラグ力(kg)ベアリング(ボール/ローラー)価格(円/税抜き)発売時期
8.5R1408.57428/21806-45/0.8-453.58/152,5005月
8.5L1408.57428/21806-45/0.8-453.58/152,5005月

最大のトピックは、新たなるブレーキテクノロジー“SS MAGFORCE”の採用。現行2機種のAIRブレーキシステムとは根本的に異なる構造で、スプールのスムーズな立ち上がりを見せる低イナーシャ(=慣性)化を果たし精度の高い低弾道を実現すると共に、より軽量コンパクト化に貢献する画期的な構造に仕上がった。

従来、DAIWAマグネットブレーキ構造はスプールサイドに搭載されたインダクトローターが、キャスト時にサイドプレートの磁界側へと飛び出してスプール回転を制御する仕組み。SS MAGFORCEでは、そのインダクトローターをスプール内側へとオフセットすることで、サイドプレートとの間に生じていたデッドスペースを解消してボディ幅の狭小化にも直結。コンパクトな握り込みを可能にして、力まずに高精度キャストが実現可能となったのだ。

Simple&SWIFT MAGFORCE(シンプル&スウィフト マグフォース)

スプール軽量化と共によりマイルド設定可能に

シンプルな構造、かつスウィフト(=迅速)なインダクローターの動きがネーミングの由来。従来スプール外側に飛び出たインダクトローターの可変によって、磁界の制御を受けるのがDAIWAマグネットブレーキだが、SS MAGFORCEはインダクトローターをスプール内側にオフセット。スプール形状を見直して軽量化を図ると共に、従来のデッドスペースを排除してボディ幅のコンパクト化にも貢献。スプール糸巻き面に見える非対称のスリットは、インダクトローターを内包してもなおバランスを保つべく小数点以下の微調整をクリアした超精密スプールの証だ。

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外部調整ダイヤルによって、磁力の制御を可変。強めれば飛び出し、弱めれば戻る方式。体感として、従来よりマイルドなブレーキセッティングが可能となる模様だ。 [写真タップで拡大]

画期的な新構造となったエンジン部を支えるのは、フルメタルハウジング。フレームとギア側サイドプレードはMg(=マグネシウム)、セットプレートにはAL(=アルミ)を採用。軽量かつ高剛性を両立して、ハイパードライブデジギアの力強く滑らかな回転性能が発揮されている。定評のUTDには引き出しクリック音も採用して、ソルトゲームにも対応する堅牢性を配備。次なるベイトフィネスゲームを牽引する旗手がここに誕生した。

TWSを搭載した2代目SS AIR

今でこそDAIWAベイトリールには欠かせないレベルワインド機構・TWSだが、2014発表の初代SS AIRには非搭載。新たなスプールユニットに加え、大開口部による放出性能がもたらす快適性の差を実感できるはずだ。

サイドプレートが1.8mmのコンパクト化へ

画像左がSTEEZ AIR TW、画像右がSS AIR TW

スプールユニットの見直しにより9%の軽量化を実現した一方で、新たなブレーキシステム構造によりパーミング側サイドプレートが1.8mm狭小化。力まずコンパクトな握り込みは操作性を高め、より精度の高いキャストへと直結する。

滑らかな滑り出しと安定感のUTD

ライトラインを多用するベイトフィネスではドラグが果たす役割は大きい。効き始め初期の食い付きを解消して、滑らかかつ安定した効きを実現するのがDAIWA独自のアルティメットトーナメントドラグだ。

HYPERDRIVE DESIGN搭載

初期性能が長く続くDAIWAベイトリールの設計思想がインサイド。ハイパードライブデジギアによる滑らかかつ力強い巻きは、剛性の高いフルメタルのハイパーアームドハウジングが支える。

ギア比8.5左右ハンドルの計2機種

ハンドル1回転で74cmを回収するギア比8.5。速過ぎず遅過ぎないスペックは、撃ちにも巻きにも磐石の対応を可能にする。

DAIWAベイトフィネス3兄弟揃い踏み!

左からSTEEZ AIR TW、SS AIR TW、アルファスAIR TW

STEEEZとアルファスの隙間を埋める真標準機SS AIR TW。その堅牢性を兼ね備えたスペックは、研ぎ澄ました性能を誇る淡水専用のSTEEZに迫り、汎用機アルファスのステップアップにも最適だ。

DAIWA公式YouTubeにて詳細動画も公開中!


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