ミス釣りKeyword6「メキシコ。」
釣れない面々が一挙、釣れる面々へと変貌!?
村田「国内がダメならなら、海外に行けば釣れるんじゃないかとね(笑)。当時、本当にみんな釣れなくてさ(笑)。挙げ句の果てに、絶対釣れる場所へ行こうってことでメキシコ(※注25)へ行ったりさ。普通は初心者が行くような場所じゃないんだよ、メキシコって(笑)」
「注25 メキシコ」
場が一気にヒートアップ、思い出のウィッテス湖釣行。
およそ4時間に及んだ鼎談で最もお三方のテンションが上がったのはメキシコ釣行。国内での入念な準備から、現地でのパラダイスな日々は忘れ難い思い出だったようだ。オマケマンガも異例の6回という長編だった。
とだ「『とだちゃん、メキシコ行ったら毎日50アップが最低10本! ロクマルも釣れるよ!』って。めちゃくちゃ期待して、道具もめちゃくちゃ買って、いざ行ってみたら49cm(笑)。中にはロクマル釣った人もいましたけど」
村田「お腹を壊した人もいたよね(笑)。生水は飲んじゃダメだって言ってんのに、シャワーで油断したのかごくごく飲んじゃったみたいで。あーいう僻地は雨水を貯めてシャワーに使ってるんだから、絶対に絶対に飲んじゃダメなんだってー(笑)!」
釣りは世界の共通語。身振り手振りでOK
とだ先生を始めとした一行が海外へ釣行した際の結論がそこに。幸いにもバスフィッシングは英語圏の米国発祥とあって、現地の言葉がそのまま使われる場合が多い。ただし、和製英語も少なくないので注意が必要だろう。
とだ「僕は、サイズはさておき、いつもよりいっぱい釣れて喜んでたんですけど、同行者の中には『俺はこんな小さいのを釣りにメキシコまで来たんじゃねぇ!』と怒り出す人もいたり(笑)。毎日大きな魚を釣った人にメガバスの特注ルアー(※注26)をプレゼントって村田さんが企画してくれたんですよ。で、釣行初日にロクマルを釣った人がいたから、それが目安になっちゃって、50cm程度じゃ誰も喜ばず申告しない流れになっちゃったんですよね。で、そんな隙に3日目は49cmの申告でトップ3に入って、ルアーをしっかりいただきました(笑)」
「注26 メガバスの特注ルアー」
彗星の如く現れたジャパンメイドの極致。
今なおファンは多いメガバスルアーが特に注目を浴びていたのが当時のこと。市販品は常に入手困難な最中「特注ルアーは喉から手が出るほど欲しかった(とだ)」と。劇中にも同社モデルをイメージしたルアーが数多く登場。
村田「伊東(由樹)くんにお願いして何個か作ってもらったんだよね。あれはメキシコのどこの湖だっけ? バカラックじゃないし、エルサルトでもないし……」
とだ「空港に着いてからバスで10時間てのは覚えてます。常に警官みたいな人が一緒でしたね」
村田「あれは空港からまずは警察に寄ってお金を払って警護してもらう仕組みだったんですよ。遠くから来た日本人だけじゃ山賊に襲われるからね。あ、レイクウィッテスだ、湖の名前は!」
とだ「そうでしたね、ウィッテス! 毎食バスが出てきたのも思い出に残ってます。フライにしてタルタルソースで食べるとメチャうまいんですよ」
村田「釣りに行ったら40cmくらいのを持って来てねってシェフに言われたよね」
とだ「小さい魚はこれから成長する個体で、大きい魚は大型になる遺伝子を持ってるから持ってきちゃダメだって。40cmくらいが食べ頃サイズで美味しいってのもあるんでしょうけど」
村田「メキシコは、アメリカのように湖に厳しいレギュレーションがあるわけじゃないけど、そうしたことで自然とフィールドが守られているんだろうね」