伊東由樹さんが選ぶメガバスルアー『ディープX200』『ライブX Mod1』『ドッグX ディアマンテ』

36年間にわたる歴史のなかでメガバスという名のゆりかごに産み落とされてきた数々の名作ルアーたち。このページでは、数々のメガバスルアーから3つのテーマ「好きなルアー選ぶなら:偏愛」「メガバスを象徴するなら:真髄」「これは釣れる:卓越」に沿って私的な観点にて唯一無二のアイテムを選んでもらった。今回はメガバスCEO、伊東由樹さんのセレクトをご紹介。

●文:ルアーマガジン編集部

2024 シーバス特集

伊東由樹さんのプロフィール

伊東由樹(いとう・ゆき)

メガバスCEO。伝説のロッド『アームズ』をはじめ、バスフィッシング界の歴史に幾度も名を残す正真正銘のレジェンド。35年という、国内を代表するルアーメーカーを経営する手腕はもちろん、アングラーとしての腕前も超A級。

【偏愛ルアー】ディープX200/ディープX200 LBO

タックル

ロッドデストロイヤー F5-70X マッドブル
ラインナイロン 12~14lb

北は東北、南は九州までの様々な日本の釣り場。アメリカならトーナメントが行われる20以上のメジャーレイク。ディープX200は、そういったあらゆる場所で行ってきた激タフなロケにおいて、あまりにも救われたことの多いルアーです。

マックス4.5mまで潜る、いわゆるディープクランクにカテゴライズされるかとは思いますが、ディープX200はその枠に収まりません。そもそも形がクランクベイト的ではありません。シャイナー形状とでもいいましょうか。水中ではこの形だからこそ、バイブレーションのようなタイトなロールアクションで泳ぐし、強い水圧のかかる水深でもロッドワークに応じてライブリーな挙動を取らせることもできる。

一方、水深70cm程度のサンドバーにて、ボトムノックさせながら左右へとダートさせるといったアクションもディープX200の十八番。つまりプロダクティブゾーンが非常に長い。投げた先から足元まで、ずっとチャンスなわけです。

現在はLBO搭載モデルが主軸ではありますが、どちらも欠かすことができませんね。

【真髄ルアー】ライブX モデル1

タックル

ロッドデストロイヤー F3.1/2-70X Zクランクエルザイル
ラインフロロカーボンライン 8lb

オリジナルのライブXはベイトXに次ぐ最初期のインジェクションプラグでした。そしてその当時、ライブXにて表現したかったものをリファインした形になるのがこの「ライブX モデル1」なんです。

このルアーの真髄たる所以はそのオールマイティーさにあると思います。レーダーチャート的にルアー能力を考えた時に、あらゆる項目で優れているわけです。例えば、超高速リトリーブでのリアクションバイトも、スーパースローリトリーブによる食わせも、あらゆるスピードで泳がせられるので、どちらを狙うこともできる。 最大潜行深度の3m以浅をただ巻くだけで釣れてしまうでしょうし、もっと深い水深の場所であっても、ワンテンのようにジャークさせて中層でも使えてしまうわけです。

春先から晩秋にかけて、フィーディング状態になるバスがコンタクトするスポットを効率的に攻められる。そんなベイトフィッシュライクなスモールクランクでありジャークベイトでもあるルアーが「ライブX モデル1」なんです。

【卓越ルアー】ドッグX ディアマンテ

タックル

ロッドデストロイヤーエヴォルジオン F5.1/2-68ti ディアブロ

ペンシルベイトというルアーは、水面でフィーディング状態を生み出せる稀有なルアーとして、アメリカのトーナメントでは欠かすことができません。一方、日本のペンシルベイトは独自の文化になっていまして、大きいものをゆっくりと動かすスタイルが広く浸透しています。もちろんこれでも釣れないことはありませんが、ペンシルベイトの本質的な部分とは少し違ってきます。重要になってくるのは、ターンの角度とスピード感。180度以上の大きなターンをハイスピードでできてはじめて、ペンシルベイトの真価が発揮される。

ドッグXからその歴史がはじまったメガバス製ペンシルは最初からその要件を満たしていますし、ディアマンテはまさに歴代モデルのいいとこ取り。120mmと中々の大きさを誇るサイズ感ながら、非常にスピーディーに動かすことができます。しかも3/4ozの重さでとんでもない飛距離を出せますし、そのくせ着水音は超フィネス。さらには誰でも簡単に動かせる高い操作性までも持ち合わせています。

『ルアーマガジン』2023年9月号 発売情報

ルアーマガジン史上初めてのスモールマウス×オカッパリの表紙を飾ってくれたのは川村光大郎さん。大人気企画「岸釣りジャーニー」での一幕です。その他にも北の鉄人・山田祐五さんの初桧原湖釣行や、五十嵐誠さんによる最新スモールマウス攻略メソッドなど、避暑地で楽しめるバス釣りをご紹介。でもやっぱり暑い中で釣ってこそバス釣り(?)という気持ちもありますよね? 安心してください。今年の夏を乗り切るためのサマーパターン攻略特集「夏を制するキーワード」ではすぐに役立つ実戦的ハウツー満載でお送りします! そして! 夏といえばカバー! カバーといえば…フリップでしょ!! 未来に残したいバス釣り遺産『フリップ』にも大注目ですよ!


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