木村建太さんが選ぶメガバスルアー『マグドラフト 6in』『ダークスリーパー』

36年間にわたる歴史のなかでメガバスという名のゆりかごに産み落とされてきた数々の名作ルアーたち。このページでは、数々のメガバスルアーから2つのテーマ「メガバスを象徴するなら:真髄」「これは釣れる:卓越」に沿って私的な観点にて唯一無二のアイテムを選んでもらった。今回は木村建太さんのセレクトをご紹介。

●文:ルアーマガジン編集部

2024 シーバス特集

木村建太さんのプロフィール

木村建太(きむら・けんた)

10代からJBトーナメントに参戦するが、トップカテゴリー昇格を前にして渡米、FLWのコアングラーとしてエントリー(2005~2007年)。

帰国後は琵琶湖でのガイド業やビワコオープン参戦などで注目を浴び、フロッグやパンチングなどのパワーゲームがトレードマークに。

2013年からはバスマスターオープンにフル参戦、2021年にエリートシリーズ昇格を果たした。

ルアーデザイナーとしても高く評価され、2021年より、自身のプライベートロッドブランド『ウルフダウン』を始動。

【真髄ルアー】マグドラフト 6in

USモデルの「マグドラフト・フリースタイル」もキムケンのお気に入り。ジグヘッドやオフセットフックでウイードレスにセッティングすることができる。

タックル

ロッドプロトタイプ70H(ウルフダウン)
リールゼノン・ビースト9(アブガルシア)
ラインオルトロスFC 20lb(YGK)

エリート・プロなら誰もが持っているといっても過言ではないメガバス製品がふたつあります。ひとつはビジョンワンテン。そしてもうひとつがコレです。昨年ブランドン・パラニュークがA.O.Y.を決めた最後の試合でも、すぐ隣でボコボコに釣られました(笑)。アメリカでは6inがよく使われている印象ですね。

「最後まで浮き上がりを押さえてレンジキープしやすい」というのが、マグドラフトが優れている最大のポイント。スイムベイト=デッドスローだと日本では思われがちですが、スピードがないと見切られたり、甘噛みで終わってしまうこともけっこうある。足元まで適正スピードを保ちながら、しかも浮き上がらずにきっちり泳いでくれる能力は極めて重要なんすよ。足元に近づいたらリトリーブスピードを落として…とか、余計なことを考えなくていい優秀なルアーです。

【卓越ルアー】ダークスリーパー

カバーに絡めないときは背びれ前側に切れ込みを入れるのがキムケン流。軟らかいガード状にするとフックアップ率が高まる。

タックル

ロッドプロトタイプ70H(ウルフダウン)
リールゼノン・ビースト9(アブガルシア)
ラインオルトロスFC 20lb(XBRAID)

数年前に日本でブームになっていたのは知ってたんですが、当時は食わず嫌いで使ってなかった。「これいいぞ」とアメリカで教わって、試しに投げたら、なぜ釣れるのか理解できました。

僕自身は水深1mまでのリップラップで使うことが多いです。サイズは3inがメインですね。投げて、カーブフォールで落として、着底したらピックアップ。余計なことはせず、それだけでいい。ほとんどラインを張らないテンションフォールだけでもテールが仕事してくれます。普通のワーム素材のシャッドテールだと、意外と同じようには扱えないんですよ。シルエットも小さいし、ほかに類似品が存在しないニュージャンルだと思ってます。

ゴリやハゼっぽい外見ですが、ボトム限定のルアーではないです。フックも太めなのでラバージグと同等のタックルを組んで、食ったらバチコン! とフッキングしてください。


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