日本……否、世界に誇る日本のルアーブランド「メガバス」いつの時代も話題に事欠かないメガバス製品は、世代を問わず多くのアングラーを魅了してきた。それは、トーナメンター、メディアプロ、メーカー代表など、様々な立場にある、プロアングラーも同じ。みんなが夢中になったメガバスとのエピソード、今回は川村光大郎さんに語っていただいた。
●文:ルアーマガジン編集部
川村光大郎さんのプロフィール
川村光大郎(かわむら・こうたろう)
陸王4勝、レジェンド1勝と若手の頃から今に至るまで、岸釣りで無類の強さを誇るオカッパリのスペシャリスト。バス釣りに懸ける情熱は誰よりも熱く、タックルやルアーへのこだわりも深い。自身が主宰する、ボトムアップからはこれまでにない、妥協なきルアーたちがリリースされている。
メガバスとの出会い
初期のベイトXがあって、ワームはトゥイッチングラブ、トーナメントクローラー、エアハンドクローが出た頃。『タックルボックス』という雑誌で伊東さんの連載を読んでいたので、メガバスは初期のころから知っていました。
もう当時から、ルアーのフォルムやカラーリングはもちろん、パッケージの色使いや広告もカッコよくて、独創的でしたね。
初めて使ったルアーは明確には覚えていないんだけど、印象に残っているのは、中学生の頃に花室川の河口にあったひとつの倒木からライブXで11本釣ったこと。トーナメントクローラーは、ボディのハチマキから後ろを半身にカットしてライトテキサスで使ってました。シェイクするとテールを持ち上げた状態でピラピラといい動きするんですよ。
記憶に残るメガバスアイテム
デストロイヤーが出たときは衝撃的で、一目惚れするカッコよさでした。モデルごとにグリップが違ったりとか、トップガイドだけゴールドサーメットだとか、こだわりを感じた。F2-64XSとF2-57Xかな? この2本は買いました。当時、桜川のほとりにあったエスプリというショップに入荷して、即「買います!」とバイトで貯めた貯金を崩した記憶があります(笑)。
あとは、ディープX200は今見てもすごく良い形だなと思います。上から見るとファットなんだけど、横から見るとスリムで好きなカタチです。発売当時、花室川の河口にリップラップができた頃。明らかにオーバーレンジだったけど使いたくて投げたら、連発しましたよ(笑)。
ディープX200
そのほかにもV-3ミッジで小さいスピナーベイトが数釣れることを学んだし、VIOSバンピーワームはジグトレーラーにして中層での誘いに必須でしたし、ハゼドンは今でいうミドストでよく釣りました。あとはビデオ「X-Bites」もハマりましたね(笑)。
メガバスのブランド、ルアーへの印象
バスを反応させる要素において先進的だった。「明滅効果」とか、「二次的アクション」「水押し」とか、今でこそ当たり前のように言われてることも、早い段階から謳っていましたね。カラーも単にリアルとか美しいっていうんでなくて、機能的。好きだったのは、グアニウムゴースト。反射するけどウロコ線に沿って透けるのは釣れそうな気にさせてくれたし、実際に利にかなっていますよね!
メガバスに言いたいこと
僕はメガバス一直線というよりは、すべてにオタクだったけど、そのなかでもメガバスは圧倒的な人気で特別な存在感でした。なかなか買えなかったから使えずそのままになっちゃったものもあるけど、そんな所有欲も満たしてくれるルアーやロッドが釣りをより夢中にさせてくれた。30年くらい前に出たルアーを今見ても、あの頃にこのクオリティ! ってあらためて驚きます。これまで使ってきたルアーや、誌面や映像で楽しみ学んだことは財産だと思っています。
『ルアーマガジン』2023年9月号 発売情報
ルアーマガジン史上初めてのスモールマウス×オカッパリの表紙を飾ってくれたのは川村光大郎さん。大人気企画「岸釣りジャーニー」での一幕です。その他にも北の鉄人・山田祐五さんの初桧原湖釣行や、五十嵐誠さんによる最新スモールマウス攻略メソッドなど、避暑地で楽しめるバス釣りをご紹介。でもやっぱり暑い中で釣ってこそバス釣り(?)という気持ちもありますよね? 安心してください。今年の夏を乗り切るためのサマーパターン攻略特集「夏を制するキーワード」ではすぐに役立つ実戦的ハウツー満載でお送りします! そして! 夏といえばカバー! カバーといえば…フリップでしょ!! 未来に残したいバス釣り遺産『フリップ』にも大注目ですよ!
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