あらゆるジャンルを網羅するメガバスルアー。その膨大なアイテムを、2022年のコンセプトアルバム（カタログ）準拠で一挙に掲載！ メガバスのサポートを受けるスタッフ陣オススメの使い方とともに紹介する。メガバス歴が浅いならそのバラエティ豊かなラインナップに驚き、往年のファンであれば現在のメガバスの姿を知ることができるはずだ。今回はバイブレーションルアーをご紹介。
●文:ルアーマガジン編集部
バイブレーションX ウルトラ
フラットヘッドを廃したバイブレーションの革命児
一般的なバイブレーションのヘッドに設けられたリップの役割を果たすフラッドヘッドを廃したバイブレーションXは、その重心とボディの水受けでアクションを発生。パワフルなロールアクションを発生しつつ、優れたレンジキープ力を披露してくれるため、より速いスピードで、1段下のレンジを攻略することも可能。セクシーなボディラインが生み出すトーン変化は視覚的にも魅力的だ。
越智一輝さんの解説
浅いレンジにガンガン投げて細かくサーチするスマトラとは対称的に、広大な皿池を広範囲にサーチベイト的に使用したいときに出番が多いのがウルトラ。多少のゴミがルアーに引っ掛かろうとも破綻しないアクションなだけに、ボトムをゴリゴリ巻いてこられます。
| 項目 | スペック |
|---|---|
| 全長 | 76mm |
| 重さ | 11/16oz（ラトル）、5/8oz（サイレント） |
| タイプ | フローティング |
バイブレーションX スマトラ
小規模フィールドを輪切りにできる！
バイブレーションXウルトラで完成されたメガバス製バイブレーションの黄金比をそのままに、ため池や河川など、小規模フィールドでも使いやすいサイズにダウンサイジングしたモデル。コンパクトなサイズ感でありながら、オリジナルモデル顔負けの遠投性能で小規模フィールドを輪切りにするようにサーチすることが可能。もちろんアクションはバイブレーションXらしい、パワーロールアクションだ。
狩野陽さんの解説
ため池などではスマトラを基準に、その日の活性を確かめていくのが自分なりのバイブレーションのローテーション術。ハードボトムを攻める際にも隙間に入りづらく根掛かりが少ないため、ハードボトムに対して積極的に投げ込むことがキモ。アカトラカラーが特にお気に入りです。
| 項目 | スペック |
|---|---|
| 全長 | 64.5mm |
| 重さ | 1/2oz（ラトル）、3/8oz（サイレント）、1/2oz（ワンノッカー） |
バイブレーションX ダイナ
元祖バイブレーションXの再来！
ウルトラ・スマトラとは別の方向性で開発されたコンパクトバイブレーション。その設計思想はむしろ初代バイブレーションXのそれであり、激しいアクションとラウドサウンドが特徴。51mmの一口サイズながら超低重心ウエイトやテールの独自形状など、メガバスならではの機能が満載であり、その大きさからは想像できないほどの抜群の遠投性能やアクションレスポンスを誇る。
池田和哉さんの解説
ド定番の秋のため池はもちろんですが、秋リザーバーでの超高速巻きはかなりの破壊力を秘めています。タイミングは落ち鮎前の9月頃。超シャローでの、ロッドを立てて全力でリトリーブします。天才系バスにも見切れないスピードと本気で逃げるパワフルさを演出できるのがバイブレーションXダイナの武器。
| 項目 | スペック |
|---|---|
| 全長 | 51mm |
| 重さ | 3/8oz |
| タイプ | シンキング |
ヴァタリオン
バイブレーション＋ビッグベイト＝新機軸
ブルーギル型ビッグベイトのようなシルエットに、バイブレーションを彷彿とさせるラインアイポジションをもつ新機軸スイムベイト。ファストリトリーブではバイブレーションプラグさながらのハイピッチアクションで広範囲にアプローチできる一方で、ロッドワークやストップ＆ゴーといった緩急織り交ぜた使い方ではライフライクな慣性スライドを披露。使い手次第で様々なアプローチが楽しめるルアーだ。
狩野陽さんの解説
ブルーギルやフナをメインベイトにしている状況下でセレクト。シャローエリアのウィードや岩陰に隠れているバスを引っ張り出すことを意識しながら、慣性アクションによるバイトを誘発するために、『ファストリトリーブ→止める』の繰り返しが効果的です。
| 項目 | スペック |
|---|---|
| 全長 | 115mm |
| 重さ | 1.3/8oz |
| タイプ | フローティング |
バイブレーションX ヴァタリオン
ギル型ジョイントバイブ
鳴り物入りで登場した新機軸ルアー「ヴァタリオン」とバイブレーションXが融和！ ストレートリトリーブによるハイピッチアクションで誘うバイブレーション的な使い方ができるのはもちろんだが、ジョイントとリップによる高い操作性も大きな魅力。240度を超える大きなターンや強烈なヒラ打ちは、ジャークベイトとは異なるインパクトで中層の魚へとアプローチ。リップのお陰でスナッグレス性能に優れるのもありがたい。
山出篤さんの解説
スローフローティングは浮いているギルや、立木等の縦ストやレイダウン際でのストップ＆ゴーで実績が高いです。スローシンキングはボトムに付くギルをイメージして使用。特にサイトでの実績が高く、バスの回遊コースのボトムに置き、バスが通りすぎるくらいのタイミングで速巻きすると、リップがボトムの沈殿物や砂煙を巻き上げてくれるため簡単に逃げ惑うギルを演出しバイトを誘発してくれます。
| 項目 | スペック |
|---|---|
| 全長 | 71mm |
| 重さ | 3/8oz |
| タイプ | スローフローティング/スローシンキング |
ダイナレスポンス
メガバス唯一のメタルバイブは個性派
現在、メガバスのバス用ルアーとしては唯一のメタルバイブレーション。このジャンルに求められる立ち上がりの良さと強い波動は言うまでもなくクリア。加えてダイナレスポンスはテールにティンセルを設けることで、生命感ある輝きを放ちつつ、フォールや着底時の姿勢を制御することでライン絡みを抑制する。また、トレブルフックを採用しているため、貴重なバイトも逃さない！
狩野陽さんの解説
低水温期の岸釣りで見落としがちな足元、護岸の切れ目やハードボトムに着くバスに対して、ショートピッチのリフト＆フォールで誘っていく釣りが効果的です。なお、根掛かりを軽減させるためにダブルフックに交換しても変わらず良いアクションをしてくれます。
| 項目 | スペック |
|---|---|
| 全長 | 58mm、49mm |
| 重さ | 1/2oz、3/8oz、1/4oz |
解説していただいたメガバススタッフの皆さん
| 狩野陽（かの・あきら） メガバスのお膝元・静岡県在住。ため池から西湖・河口湖まで、あらゆるフィールドに通い詰め、腕を磨く。近年は芦ノ湖のNBCトーナメントにも参戦。 | |
| 山出篤（やまで・あつし） 西のレンタルボートフィールド筆頭・津風呂湖でのトーナメントに参戦。ストロングスタイルはもちろん、試合仕込みのサイトやフィネステクニックも超一流だ。 | |
| 越智一輝（おち・かずき） 藪こぎをいとわない攻撃的岸釣りアングラー。超メジャーフィールド・五三川からため池、リザーバーなど、様々なフィールドに精通。でかバス狙いの引き出しも多く持つ。 | |
| 池田和哉（いけだ・かずや） 愛媛県在住で、野村ダムや金砂湖など、四国のリザーバー・河川を渡り歩く。ムービング系ルアーの扱いに長けているほか、流れの中の釣りを得意としている。 | |
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『ルアーマガジン』2023年9月号 発売情報
ルアーマガジン史上初めてのスモールマウス×オカッパリの表紙を飾ってくれたのは川村光大郎さん。大人気企画「岸釣りジャーニー」での一幕です。その他にも北の鉄人・山田祐五さんの初桧原湖釣行や、五十嵐誠さんによる最新スモールマウス攻略メソッドなど、避暑地で楽しめるバス釣りをご紹介。でもやっぱり暑い中で釣ってこそバス釣り（？）という気持ちもありますよね？ 安心してください。今年の夏を乗り切るためのサマーパターン攻略特集「夏を制するキーワード」ではすぐに役立つ実戦的ハウツー満載でお送りします！ そして！ 夏といえばカバー！ カバーといえば…フリップでしょ!! 未来に残したいバス釣り遺産『フリップ』にも大注目ですよ！
※本記事は”ルアーマガジン”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。
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