みんなには内緒だよ!『サバ味噌』が激ウマになる秘密の調味料とは!?

津本式関連書籍第3弾『革命魚レシピ』より、珠玉のレシピをお届けします。人気魚種を寝かせや熟成を加味して調理していきます。新鮮な魚から熟成魚まで、あなたの魚料理の可能性ひろがります。今回は、あのサバ味噌を絶品に変えていただきましょう!

●文:ルアマガプラス編集部(深谷真) ●写真:笠原修一

2024 新製品情報

今回の料理人・maoさん

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mao(まお

元々、魚が好きで魚料理に精力的にとりくむ主婦だったmaoさん。津本式という魚の仕立て方を知り、その凄さに惚れ込み、津本式を活用した魚料理の研究にのめりこむ。津本光弘さんと同じ宮崎県に在住しながら、津本式の活用術を求めて、東京の料理店などにも足を運び研究。主婦の目線と独創的なアイデアから生まれる魚料理は、津本さんのみならず、プロのシェフからも一目置かれる存在に。今回は家庭でも気軽に試せる料理を念頭に、レシピを紹介してもらった。

とろうまサバ味噌(しっかり寝かせて熟成7日目サバ)

このレシピ集は、津本式血抜き法で処理した魚を使うことを推奨しておりますが、処理をしていない魚でもお試しいただけます。使う魚の寝かせ・熟成状態を1〜7日に便宜的にわけており、表記の日が7日に近づくにつれ、寝かせや熟成が進んだ魚を素材としておすすめしております。文字通りの日数ではありませんが、寝かせた日数や熟成度合いの指標として捉えてください。

津本式血抜き法を自分でできる

魚が劇的に美味しくなる「津本式血抜き法」の完全解説版をご紹介しています。ぜひご参考にしてみてください!

さて、サバの生を7日も保存だとっ! とザワザワするかもしれませんが、津本式と後の保存、特に温度管理に気をつけていればそんなに難しいミッションではありません。サバも7日目ともなると、魚の味として、普段慣れている『イノシン酸』系の旨みもある程度残りつつ、保存を得意とした津本式の真骨頂とも言える、遊離アミノ酸系の旨みが立ち上がり始めるタイミングです。

こちらは、魚類というより牛や豚などの旨みの系列なので、魚の味に固定観念がある方は、え? 何? なんでこの味がするの??? というフェーズに突入していくわけです。そこに、残っている従来の魚の旨みであるイノシン酸が作用して、なかなかパンチの効いた味が魚に纏い始めます。

このあたりの変化を、比較的簡単に楽しめるのが津本式が革命と言われる所以ともいえるでしょう。

そんな、変化がしっかりと出始めたタイミングのサバを使って、サバ味噌を作ってみましょう! 旨みがしっかりと出ていますので、不必要に味付けを濃くする必要がないのもひとつのポイントです。

サバ味噌レシピを紹介してくれた、主婦のmaoさんはSNSで紹介されたとある『調味料』をサバ味噌に使います。

mao「黒酒という鹿児島のお酒を使います。東酒造という酒蔵が作っているお酒なんですが、味醂、砂糖、お酒を使うレシピはこの黒酒ひとつで代用できます。そして美味しいんです!」

撮影時にペロリと舐めてみると、上品な甘さが舌に広がるお酒。感覚的には和三盆のようなベタつかないサラリとしたいい甘さなのです。大変気に入った記者、即ポチり。これが、サバ味噌魔改造・二段階活用の正体というわけです。津本式からの少し手間をかけた熟成、そして黒酒。それは絶品が出来上がるわけですね。黒酒は他の料理にも使えますのでオススメ。スポンサード受けているわけではありませんが激推しです。

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作り方解説

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【材料】

  • サバのサク身
  • 生姜
  • 黒酒(東酒造)
  • 粕味噌

魚の身の下処理

かなりていねいにやっていますが、急ぎの場合はそのままサク身を調理に使っても大丈夫です。ここまでの手間がかけられれば、その手間に見合った味になると思います。

手順内容
13枚にサバを卸し、骨抜きまで処理しておく。
2身が見えなくなるくらいの塩を振ります。
320分そのまま冷蔵後、まぶした塩を洗って水気をキッチンペーパーなどでとります。
4酢を用意して20秒その身をくぐらせます。
5ペーパータオルで水気をとり、ラップや密封器で保存、冷蔵(熟成の日にちは魚の状況次第)。
6使用時に、適当な大きさにカット。腹身の使用がオススメ。
7水気をとり、皮に切れ込みを入れておきましょう。

調理

熟成させたサバを使えば、異次元の味が待っています。

手順内容
1鍋に黒酒を大さじ3杯(1人分)。
2火を掛けて黒酒のアルコールを飛ばします。
3ここでサク身を皮目を上にして入れます。
4強火で10分ほど煮ます。
5煮汁に粕味噌を小さじ1杯溶かします。
6中火で5分ほど煮ます。
7さらに盛り付け、お好みで細切り生姜を添えます。
8身を盛り付けた後に、煮汁をもう1回沸かせて、好みのとろみ加減で火をとめてかけます。

『津本式 革命・魚レシピ』発売情報

『津本式 革命・魚レシピ』

釣ってきた魚を無駄なく食べ切りたい! 鮮魚店の魚も、少し寝かせて美味しく食べたい! コンセプトは7日間、違うメニューで魚を食べ切る、1魚種7レシピ! レシピを紹介してくれるのは、ミシュランシェフから主婦の魚料理研究家まで様々。ほかにも有名人気店の皆様が協力! 幅広く誰でも楽しめる魚レシピがこれでもかとたくさん! 津本式を施せば魚は驚くほど日持ちします。それを利用するもよし。そのままレシピとして楽しむも良しの魚レシピ集の決定版。誰にでもできる津本式も解説!

  • 発売日:2023年4月23日
  • 定価:2,300円(税込)

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釣った魚を血抜きをすることで魚の保存力を格段に向上させ、魚の食材としての可能性を広げた津本式。このエポックメイクな処理法を開発した津本光弘氏の掲げる大きなテーマのひとつは魚を余すことなく食べ切ること。そこで魚用スパイスを模索した結果「ほりにし」とのコラボが決定!

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ひとつめの『わさび昆布』フレーバーは、その昆布の旨みと、わさびが持つ和風の辛味を厳選した塩に加え、まだ「若く」旨みが眠っている「鮮度の高い魚」でさえも、一気に味のボルテージを引き上げるようなパンチ力を有しています。

ほりにし 津本式 白味噌

ふたつめの『白味噌』フレーバーは、その名の通り、味噌風味。お味噌もグルタミン酸系の旨味が強い調味料のひとつ。オススメは、味が画一化しやすい白身魚にどうぞ。主力となる塩味を囲むように、白味噌を主体とした調味料と、配合された様々なスパイスが相まって、味のレイヤーが広がっていくことに驚かれることでしょう。

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