《房総リザーバ攻めるなら》松本幸雄さんの春攻略3大ルアー

例年より季節の進行が早く、今号の制作時点で既に産卵が終わった個体もいそうな今日この頃。このペースで行けば、『ルアーマガジン』6月号発売時点には早くも回復期に入った個体が活発にフィーディングしている可能性もある。ここではそんな季節の進行を予想した上で、バス界のキーマン5人の賢人たちがGWを想定した3つのルアーを解説する。今回は松本幸雄さんが選ぶ春攻略ルアーをご紹介。

●文:ルアーマガジン編集部

2024 シーバス特集

松本幸雄さんのプロフィール

松本幸雄(まつもと・さちお)

バスのみならず、トラウトやソルト界でもその名を馳せるプロフェッショナルアングラー。各界を横断してフィードバックされた独自の視点が定評。ホームの房総リザーバーでは数々の大型を仕留め続ける。

「5月は有給を取ってでも行きたい瞬間がある」

房総リザーバー・ポスト3種の神器でかバス獲るなら、ココを読め!

松本「僕のホーム房総半島で5月と言うと、激アツなのがギルネスト。ブルーギルのオスがシャローにネストを作り、メスのギルが乗った瞬間。開幕したら、すぐにロクマルに近いでかいのがやって来てすぐに消える。暖かくなるタイミングが来たら、有給を取ってでも現地へ行きたいですね(笑)」

そのタイミングは実に短い。

松本「1日持たない。ギルがネストから動かないから、バスにとっては食いやすいタイミングなんですよ。ネスト自体は7月いっぱいまで長く続きます。リザーバーは増減水でシャローがリセットされるからなんですよね。大潮がやってくる度にチャンスは訪れます」

暖かい日、減水からの増水、そして大潮がキーワードだ。

松本「とはいえ、バスのサイズは最初より徐々に小さくなっていきますので、可能であればお早めに」

その魚を獲るのは、ここで解説するルアーの1つ、チビーブルだ。

シャローの水面直下をi字巻きでアプローチ

ヴィローラ 2.8in(ディスタイル)+ノーシンカーリグ

「ギルネストを直接狙うのではなく、その周辺をi字で巻くだけで釣れます」ハードボトムの周り、シャローフラットへの上がり口など、浮いてる魚にソッとアプローチ。「テールのピリピリに神が宿ってます。水が濁ったら、チビアダー4inのスイングが効果的」

項目タックル
フックインフィニ ホビット#1(リューギ)
ロッド999.9マイスター ホワイトウルフ66 2lbクラス(ロデオクラフト)
リールヴァンキッシュ2000SHG(シマノ)
ライン/リーダースーパートラウトエリア インフィニティPS X8 0.2号
同マスターリミテッド ショックリーダー VSPフロロカーボン5lb(共にバリバス)

なぜヴィローラなのか。「一番は釣れること。ルアーを作る側の人間なんで、理論で性能を求めて8割のルアーは作れる。けど、あと2割は投げてみないと神が宿っているかどうかわからないものです」松本神、かく語りき。

ギルネスト狙い一択スピナベサイトを要勉強

チビーブル(ボトムアップ)

「このルアーの使い方は僕が解説するべきじゃない。『川村光大郎さんの動画を観よ! 』です。ルアマガprimeでその全てがわかるので、お金を払う価値がありますよ(笑)」トレーラーフックは? 「付けたほうがいいって光大郎さんが言ってます。その辺りも動画で(笑)」

項目タックル
ロッド999.9マスター ホワイトウルフ7.0 8lbクラス(ロデオクラフト)
リールアルデバランBFS XG(シマノ)
ラインアブソルートAAA 10lb(バリバス)

ポストだからやや小型。何でもできる高汎用性

ゲーリーヤマモト・ベビーファットイカ(スミス)

「縦のストラクチャーに浮いた魚だけを獲るならヤマセンコー3inのフォールが堅い。けど、汎用性の高さでコレを選びました」ポスト照準のため、サイズはオリジナルではなくベビー。「ネイルシンカーで操作性を高めることも。頭側シャンク寄りに薄皮一枚で挿入」

項目タックル
フックオフセットマスター ヘビークラス#2/0(バリバス)
ロッド999.9マスター ホワイトウルフ702 4lbクラス(ロデオクラフト)
リールヴァンキッシュ2000SHG(シマノ)
ライン/リーダーアバニ エギング マックスパワーPE X8 0.8号
同ショックリーダー フロロカーボン12lb(共にバリバス)

「その日その場が産卵後のどの時期なのか」

「カバー撃ちも吊るしもズル引きも、何でも1つできる汎用性を考えるとコレですね」季節が進めば次の手も。「水面ならフロッグやポッパー、縦がダメならフットボール、見切るならパワーミドストなど」次の手は数多い。

『ルアーマガジン』2023年9月号 発売情報

ルアーマガジン史上初めてのスモールマウス×オカッパリの表紙を飾ってくれたのは川村光大郎さん。大人気企画「岸釣りジャーニー」での一幕です。その他にも北の鉄人・山田祐五さんの初桧原湖釣行や、五十嵐誠さんによる最新スモールマウス攻略メソッドなど、避暑地で楽しめるバス釣りをご紹介。でもやっぱり暑い中で釣ってこそバス釣り(?)という気持ちもありますよね? 安心してください。今年の夏を乗り切るためのサマーパターン攻略特集「夏を制するキーワード」ではすぐに役立つ実戦的ハウツー満載でお送りします! そして! 夏といえばカバー! カバーといえば…フリップでしょ!! 未来に残したいバス釣り遺産『フリップ』にも大注目ですよ!


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