
基本的には一年中楽しめるが、特に夏場はハイシーズンとなるルアーによるクロダイゲーム。さまざまな種類のルアーで釣ることができ、ボートはもちろんオカッパリでも数・型ともに狙えるということで、シーバスに迫る勢いの人気ターゲットとなっている。そんなクロダイをフィーチャーしたロッドが『ソルティーステージプロトタイプ』のクロダイ&ベイトフィネスモデル。100%国産カーボン素材を使用したTAF製法を採用することで、既存品以上に軽量化・高感度化が促進され、強度的にも大幅にアップしているという。今回2モデルの使用インプレ&解説を、アブガルシア フィールドスタッフの大野雄一さんにお願いした。
●文:ルアマガプラス編集部
解説はアブガルシア動画ではお馴染みの「ゆっち」!!
大野雄一(おおの ゆういち).a.k.a.ゆっち
“ルアーで釣れる魚なら何でもチャレンジしたい”というマルチアングラーで、クロダイをはじめとしたライトソルトゲームからオフショアのジギング、王道のバスフィッシングまで、とりあえず飽きるまで続けるのがモットー。「“あの魚”はもう飽きちゃいました、言えませんけど…(苦笑)」
ゆっちがオススメする2本の最新チニングロッドはこちら!
ソルティーステージプロトタイプ ベイトフィネス XKRC-79LT-BF
【スペック】
- レングス(ft/cm):7’9″/236.2
- パワー:L
- テーパー:レギュラーファースト
- 自重:77
- 継数:2
- ルアーウェイト(g):1.2~15
- 適合PEライン:0.5-1.2
ソルティーステージプロトタイプ クロダイ XKRS-772L+
【ソルティーステージプロトタイプ クロダイ XKRS-772L+ スペック】
- レングス(ft/cm):7’7″/231
- パワー:L+
- テーパー:レギュラーファースト
- 自重:107
- 継数:2
- ルアーウェイト(g):2~15
- 適合PEライン:0.4-1.2
2本のロッドに共通しているのが、100%国産カーボン素材を使用した『TAF製法』で作られているということ。ゆっちさんの第一印象も、このTAF製法による部分が大きかったようだ。
ゆっち「既存の一般的な98%カーボン&2%グラスのロッドと比較して、100%カーボンはとにかくシャキッとしている。だからといって曲がりにくいワケではなく、負荷が掛かれば素直に曲がってくれる。けれども100%カーボンは戻ろうとする反発力がとても強く、それがルアーを操作するに当たって大いに役に立っています」
ルアー操作に役に立つ? 一体どういうことなのだろうか?
ゆっち「例えば直リグを使うとき、ゴロタ石エリアでボトムを這わせるように巻いてくると、シンカーがスタックするとティップが入り、外れるとプンッと戻る。その一連の動きがとてもスムーズかつ早いので、タイムラグを感じることなくダイレクトにリグを操作することができます。
ゆっち「そして、それ以上にスゴイのが感度で、クロダイが生息していそうなゴロタ石エリアや岩牡蠣のエリアを『底質が硬くてゴツゴツしたエリア』と一緒くたに捉えるのではなく、それぞれゴロタ石、岩牡蠣というのを区別できるくらいハッキリと感知することができます。正直、このTAF製法で作ったブランクスは、世界一感度が高いとすら思っています!」
また、同じロッドでポッパーも使用しており、トップウォーターと直リグ…真逆とも思えるルアーたちを1本のロッドで操作できるものなのか?
ゆっち「ポッピングさせるためにアクションを入れるとカップの抵抗でティップが入り、その後反発力で瞬間的にティップが戻り、その力がポッパーに伝わって前方にスプラッシュを飛ばす。つまり、アングラーは最初のキッカケ作りをすればいいだけで、あとはロッドが半自動的にスプラッシュを飛ばすアクションをポッパーに伝えてくれるわけです。これを面白いと捉えるかどうかは人それぞれですが、少なくとも僕はより効率的に、リズミカルにルアーを動かせるようになりました」
さらに、ファイトのときもスムーズに曲がり、そこから戻ろうとする反発力の強さが、大きなアドバンテージになっているという。
ゆっち「クロダイも40cmをオーバーするとファイト中に伸されてしまうことが多々あり、キャッチするまで時間がかかることがあります。また、時間がかかるということは、それだけフッキングした穴が広がって外れてしまう可能性も高くなるので、楽しみつつもできる限り短時間で済ます方がキャッチ率は高くなります。TAF製法ブランクスならばよどみなく曲がることでクロダイのパワーをしっかりと吸収し、同時に反発力がリフトパワーをアシストしてくれるので、リスクを感じることなく短時間でキャッチできるようになりました」
そして、ロッドに組み合わせたベイト&スピニングのリールについても、それぞれの強みを聞いてみた。
ゆっち「ソルティーステージプロトタイプ ベイトフィネスに組んでいるのは『ZENON LTX』で、ベイトフィネス対応リールにしては大口径のドライブギアを採用しているので、繊細なアプローチができるうえにパワフルに巻ける。だから反発力をリフトパワーとして活かせるTAF製法で作られたロッドとのタッグなら、ファイト時でも主導権が握りやすいです」
ゆっち「スピニングの『レボSPロケット』も大口径ドライブギアを採用していますが、あまりにも大きすぎるギアを組んだためにボディフォルムがスゴイことになってますね(笑)。ただ、その甲斐もあってか僕がクロダイで使用している2500番でもハンドル1回転で最大108cm巻けるという、唯一無二のスピードとパワーがクロダイゲームでは大きな武器になります」
加えてクロダイゲームに欠かせないのが、バークレイの『パワーベイト マックスセント クリッターホッグ2.6』だと言う。
ゆっち「ご存じ味と匂いが強烈すぎるマックスセントシリーズですが、そのおかげもあってバイトすると吐き出すことはまずないです。とにかく口の中に長時間入っているから、それだけアタリも感じやすいしフッキングもしやすい。そして、普通のプラスチックワームのような素材なので水中での動きもなまめかしく、味と匂い同様にバイトのキッカケになっていると思います」
以上、大野雄一さんによるアブガルシアのクロダイゲーム対応タックルのインプレ&解説、いかがだっただろうか。今まで以上にクロダイをたくさん釣りたい。もしくはルアーでのクロダイゲームに興味が湧いてきた。そんなアングラーには絶対的におすすめできる厳選アイテムなので、ぜひともピュアフィッシングジャパンのウェブサイトからチェックしてみよう!
ゆっちさんによるクロダイ実釣模様はピュアフィッシングジャパン公式YouTubeチャンネルにて公開中!
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