フライフィッシング。ネットで買える『使える』入門セットを徹底的にリサーチしてみた!

さて、フライフィッシングという釣りに興味を持ったみなさまこんにちは。前回記事では、フライフィッシングを始めてみたいなと、少し思った皆様に『フライフィッシングのセット道具』を紹介しましたが、今回は補足として、大手通販サイトで選べる入門セットに焦点を当てて紹介したいと思います。

●文:ルアマガプラス編集部

2024 シーバス特集

この連載記事を書いているのは深谷真ことフカポン!

深谷真(フカポン)

フライフィッシング雑誌の編集長→ルアーマガジン編集→ルアーマガジンソルト編集→ルアマガプラス編集という、ルアーフィッシング界隈を好き勝手にドリフトしてきた編集者。現在はカツオ節を作ったり、ナイフを作ったり、ロッドやルアーを作ったり、炭を売ったり、コンロ作ったり、津本式やったり何をやっているか不明で社内でも社外でも首を傾げられる人。

【前回記事はこちら】

入門セットという安価な道具でのスタートラインに立つ前に

まず、お聞きします。フライフィッシングやりたいなーって思ってる方、どんな感じですか?

  • ちょっと、面白そうだし安い道具から始めたい。
  • 本気で趣味にしてみたい。ただし、お金は無い!
  • 本気で趣味にしてみたい。いい道具欲しい。

実は、この釣りハマって続けたいと思った時にもっともローコストで済むのは最後の『本気で趣味にしてみたい。いい道具が欲しい』。なんですよね。

ただし、矛盾しますが、この釣りほど、高い道具と安い道具の性能差がほとんどない釣りも珍しいといえましょう。つまり、安い道具だろうが、高い道具に『性能的に』劣ることはほとんどありません。

ですが、この大前提にはフライフィッシングを理解した人が作った道具に限る。という注釈がつきます。

フライロッドは30年、たいした性能的進化をしていませんし、リールに至ってはただの糸を収めておく収納庫みたいなもんです。せいぜい、消耗品の糸の性能が少し進化したくらいでしょうか。リールのドラッグ? ロッドの弾性率?? 気にしなくて大丈夫です。そんなもの、日本の渓流でフライフィッシングをやる上で微塵くらいにしか役に立たないお話ですので。

では、フライフィッシングの道具選びの核心、核論に入ります。価格による性能の優劣は殆どないのですが、矛盾したことを言います。

フライの道具は『映えるか、映えないかで選べ』つまりブランドものを選べ。です。

普通、釣りの写真というと『釣ったどー!』的に、釣った人と魚を写すなんて写真が多いと思いますが、なぜかフライの場合は、主役の魚、ロッド、リール+ネットで絵作りして『ドヤァ』とやる文化が多いのです。こちらはスマホで撮影した道具と魚が主役になるフライ釣果写真の典型例です。映える道具アドバイスの意味が少しお分かりいただけたでしょうか。人にドヤる必要がない人でも、かっこよく思い出を記録したいとなった場合、映える道具がイイのです…。

ここを求めないのであれば、お安い道具で問題ありません。ですので、今回の記事は、そこを求めない人向きの内容だと思ってください。敷居の低いスタートラインはあるに越したことはありません。

ただ、冗談含むような発言ではありますが、コレ、結構、日本のフライフィッシングの文化では重要になってくるんです。矛盾するようですが、当連載では、そういった悪しきフライのイメージを覆したいという思いもあります。ですが、フライフィッシングというのは、釣り、釣り場環境、釣り仲間などのコミュニティ、SNSやネットなどを包括的に巻き込んで楽しんでいく遊びでもあります。ここは、従来通り楽しんじゃっていいと思うのです。

俗な言い方をすれば、自慢できる材料があったほうがフライフィッシング(釣り)は面白いのです。道具を愛でてあげるってのも、この釣りの一部ではありますので! そっちも意識したい人は、今回おすすめする道具の購入については見送ってもいいかもしれません。

ネット通販を意識した、選ぶべきセットを徹底的にリサーチした!

連載の1回目で3つの初心者向けセットを紹介しました。著者的にはスターターキットとしては、その3つから選んでいただければ、問題は皆無なのですが、もう少し『買っても問題なさそう』なネット通販で買えるセットモノというやつをリサーチしてみました。案件は残念ながらいっさいありませんので、安心してください。

なぜ、こんな内容を再び投下したのかといいますと、某大手通販でリサーチしていると、コレ!フライ始めようと思って買ったら、秒でフライフィッシングから離れるわという粗悪品がまぁまぁあるのです(ロッドやリールはいいんですが、肝心なフライラインに粗悪品が多い)。

そういった粗悪品を選ばれると、釣りにならなくなるのです…。

できれば、今後の展開のためにも、ちょっとボーナスから30万くらい用意してから、専門ショップに出向いて店主に相談していただきたいのですが(結果コスト抑えられるので)、著者も人とのコミュニケーションが超がつくほど苦手です。ですので、ネットで買い物を済ませたいという人のために安全に使えるセットを、いまいちど選んでみました。

値札を見ると11万とかザラ。この写真のロッドはある意味世界のフライフィッシング5大メーカーに名を連ねる名門製ではあります。で、性能的に何が2万円くらいのロッドと違うかというと、かっこいい、ブランドイメージ、あとはちょっとブランクにいい素材使ってる、パーツのクオリティ高い。グリップに銘木使ってる….くらい。キャスティングの性能がちがう!!!って言われますけど、フライフィッシングってキャスト距離に関してはラインの長さ決まってますし(たいがいどんなロッドでも全部出し切れる)、正確性が高いとかはテクニックで簡単に差が収束しますし、うーんと、性能差はお安いロッドと変わりません。でも、フライフィッシングの場合、高い道具かっとけ!って本気でやる方にはアドバイスします。

前回挙げたものも重複しております。予算は3万円前後を想定したチョイスです。