フライフィッシング。ネットで買える『使える』入門セットを徹底的にリサーチしてみた!

2024 シーバス特集

DAIWA/ロッホモア フライコンボF803-4

フライフィッシング黎明期から総合釣具メーカーとして、ニッチ分野とも言えるフライフィッシングを支えてきた、そのクレジット(信頼)。なので安心して手にとってください。ネットでも購入できますが、大手釣具店にも入荷していることが多い商品ですので、気になる方は実際に触ってみてください。

ティムコ/ユーフレックス・BS FFスタータキットⅡ 803-4

前回記事にも紹介しましたが、この商品を扱っているティムコは日本のフライフィッシングにおけるリーディングメーカー。そのクレジットゆえにおすすめなのです。変な商品はセットにパッケージしません。こちらも大手の釣具店で見かけることがあるかもしれません。

フルックス/ディッパー プレミアムフライフィッシングセット

製品の所有感に関して言うと、今回挙げた5セットのなかでもピカイチかもしれません。リールの質感などが非常にいいです。持ち運びしやすいパックロッドになっている点もお勧めです。

DAIWA、ティムコ、フルックスのセットは前記事にも上げさせていただいた通りイチオシです。日本の川でフライフィッシングを始めたい、使える入門セットをとにかくネットで購入したいという場合にはこちらから選んでください。

さて、今回はネットで買えるがテーマですが、少し補足しておきます。商品名見ていると、803だとか804だとか863だとか書いてませんか? これ、ロッドの長さとフライラインの番手(規格)が暗号のように表記されています。別の記事でしっかりと解説しますが、この釣りの道具で重要なフライラインの規格の目安を掲載しておきます。

このロッドは長さが7ft6in。3wt line。読み方としては3番ラインでOK。そう、このロッドは3番という規格の重さ前後を投げるのに適したロッドですよ!という表記。普通ルアーの場合は、ルアーの重さはこれぐらいが適正ですよ!ってロッドに書いてあるのですが、フライの場合は『ラインの重さ』なんです。フライフィッシングにおいてキーとなるのは『フライライン』なんです。このロッドのスペックを仮によく使われる数字で表すと763。になります。ライン番手を前に表記するメーカーもありますが、一般的には先にロッドの長さが表記されます。

フライラインの番手(#で表されることが多い)の解説表を入れておきます(0から6まで)。

  • #0-2 渓流用の特殊ライン。釣りに慣れてくると使うのもアリ
  • #3 日本の一般的な渓流域でもっとも使いやすい重さのライン。いちばんのおすすめ
  • #4 日本の一般的な渓流域で選ぶライン。釣り場が広い場所では#3より少し使いやすい
  • #5 北海道や管理釣り場、フライキャスティングを覚えたい人向け
  • #6 湖用。ここから上の番手は当連載では、ほぼ使用しない。

前半の80だとか86というのはロッドの長さです。実はフィートインチ表記の長さなんですよね。フィートインチなんて馴染みないと思いますが、釣りのロッドの単位はコレが他の釣りでも採用されることが多いです(ルアー・フライは特に)。

日本の渓流の場合7ft6in以上8ft6in以下を選んでください。もう断言しておきます。もっとも使いやすい長さは中間の8ftです。ですが誤差の範囲ですので深く考えなくてよいです。

  • 6ft台 趣味性が強いフライロッドの長さ。ビギナーは選ばなくていい。
  • 7ft 慣れると使いやすいですが、ビギナー向けではありません。
  • 7ft6in 取り回しやすいフライロッドの長さ。ここからがオススメ
  • 8ft もっともビギナーに勧めたいロッドの長さ。
  • 8ft6in 重いロッドだと少しだけ取り回しに難あり。でも、筋力強めな方は武器になります。
  • 9ft以上 少し特殊な条件下で生きるロッドになります。管理釣り場のみの人は無しよりの有り。

ということで、補足を終え、おすすめできるネット通販で購入できるフライタックルセットを2つ追加しておきましょう。いまのところ、この記事を読んで、これから道具を選ぶという人は、上記の3機種と、これから紹介する2機種以外は検討しなくていいです。

アキスコ/エイシスフライフィッシングキット804

アキスコは古くから安価なフライフィッシングのスターターキットを販売し業界を支え続けてきた老舗です(取り扱いはアングル)。セット価格としては『まともにフライフィッシングが楽しめる』下限価格帯。ロッドやリールなどのブランド的には『初心者向け』感はあるものの、フライの知見に長けたメーカーさんが監修しておりますので安心してください。ある意味、これ以下の値段帯のものは買わないでください。

リバーピーク フライ入門コンプリートセット

ネット通販大手を徘徊しておりますと、こちらのメーカーさんが目に入りますが、正直、著者が専門誌の編集をしているころには見かけないメーカーさんでしたのでリサーチしてみました。するとフィールドスタッフに知っているテスターさんがいたりと、フライに知見のあるちゃんとしたメーカーさんであることが確認できました。このメーカーさんのロッドは1度も触ったことも、使ったこともありませんのでそこは不安が残りますが、近年の日本のフライフィッシングを支える上では外せないメーカーさんだということで、ピックアップさせていただいた次第です。

と、言うことで2023年の7月末執筆時に確認のとれる、通販サイトで購入できる『使える』セット5種をピックアップさせていただきました。かなり時間をかけてリサーチしましたのでご安心くださいませ。

何を基準にサーチしたか明記しておきます。ずばり『フライライン』です。極論を言うと、ロッドやリールが多少ダメでも、フライラインさえ使えるものであれば、フライフィッシングは成立します。この性能を記者が担保できる機種だけをチョイスしています。あとは、日本のメーカーおよび代理店で固めさせていただいています。

釣りの道具というと、ロッドやリールという大物にお金をかけたくなるものなですが、本当のコトを話ます。極論をいえば、ロッドは折れなきゃOK。リールは巻ければばOK。もっともお金をかけることでアングラーを助けるのは『フライライン』です。

道具についてはじっくり解説させていただく予定ですが、次回はとりあえずビギナーが釣り場に立つところまでに必要なものを解説していくことにします。ロッド、リール、フライライン。ここまでで、それらは揃えられると思います。では、次回もぜひ読んでくださいね。

だーれも言わないけど、フライフィッシングにおいて自信の腕をカバーしてくれるアイテムはロッドでもリールでもなく、フライラインだぜー。機能的な面に絞って言えば『フライラインに金かけろ』です。とかいって、筆者は廉価品使ってますけどね。


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