《厳選26本》ルアーで使い分けるトップ用ロッドのセレクト塾

ロッドオタクであるDAIWAロッドデザイナーの今井亮介さんが、トップウォータールアーに適したロッドとは何かを解説。『“へ”の字』テーパーと『“の”の字』テーパーをキーワードに、DAIWAのロッドに込められたこだわりと設計思想を紹介していく。

●文:ルアマガプラス編集部

2024 新製品情報

今井亮介(いまい・りょうすけ)

DAIWAのバスロッド開発の司令塔としてスティーズやブラックレーベルシリーズに携わる。自他ともに認めるロッドマニアで、DAIWA以外のロッドも自腹購入し研究に勤しんでいる。

【前回記事】

操作系ルアー/“へ”の字テーパー&アンダー66レングスでアクション入力性をアップ

同じ番手をジャークベイト用としても使える

「ペンシルベイトや小型のポッパー、プロップミノー系のロッドは、いわゆるジャークベイト用のロッドがマッチします。オーバーハングの下とかアシ際に正確にアプローチして、移動距離を抑えてアクションを加えていくには、6フィート6インチまでの先端“へ”の字テーパーロッドが使いやすい。BLX LG 662M/MLはMのティップにMLバットという設計で、昔からDAIWAにある“へ”の字テーパーを形にしたロッドです。BLX SG 551Lと 551L+はまさに操作系のスペシャルロッド。尖ったスペックに思えるかもしれませんが、短いから軽いし使いやすさは一級品。ルアーを操作するのが楽しくなる竿なんでぜひ一度使ってみて欲しいですね」

ブラックレーベル BLX SG 551L RB

「小型トップを正確にアプローチして細かく動かせる、5フィート5インチのショートロッド」

ブラックレーベル BLX LG 661ML+ RB

「トゥイッチやジャークがしやすい、66レングスの操作性バーサタイル。ダブルスイッシャーの弛ませ引きにも使えますよ」

ブラックレーベル BLX SG 551L+ RB

「BLX-SG 551L RBの兄弟ロッド。Lは2フックのルアー、L+は3フックのルアーという使い分けです」

ブラックレーベル BLX LG 662M/ML FB

「6~7センチのポッパーや10センチ以上のプロップミノー系にオススメです」

スティーズ C66ML マシンガンキャスト タイプLV

「ジャークベイト用の竿で、小型のペンシルやポッパーを軽快に操作できます」

ブラックレーベル BLX SG 641L FB

「小型ポッパーや10センチ未満のプロップミノーに。ラインスラックを作った操作も得意」

現在では超ショートロッドの部類に入る55レングスのブラックレーベル BLX SG 551L RB。下方向の細かいロッドワークには短いほうがやりやすい。

小型フロッグ/フロッグの世界が深化する、“へ”の字&“の”の字混合セレクト

DAIWAのこだわりが見えるフロッグ専用ロッドの数々

「フロッグロッドは昔はライギョロッドのライト版みたいな感じでした。以前はヒシモの上に投げてカバーごと抜いてくるという釣りでしたが、近年はカバー際に投げてオープンウォーターまで引いてくるという使い方。フロッグは操作系のルアーなので“へ”の字テーパーが使いやすいんですが、“へ”の字と“の”の字、両方入ったセレクトになってます。フロッグを動かしやすいのが“へ”の字、フロッグが水に絡みやすいのが“の”の字ですね。DAIWAのフロッグロッドはPEラインが使いやすいようにティップにLDBという片足の斜めガイドを使っています。リベリオンの“へ”の字ソリッドティップは、お客さんに教えてもらったんですが小さいフロッグがとても操作しやすい1本です」

スワッガー C65MH-FR

「への字テーパーの操作系フロッグロッド。63と67の中間レングスが欲しかったので作りました。最先端のフロッグ竿の長さだと思います」

ブラックレーベル BLX SG 7011MHXB-FR
ブラックレーベル BLX SG 7012MHXB-FR

「今となっては長く感じるフロッグロッドで、琵琶湖などの大場所向きです。この2本は1ピースと2ピースの違いです」

ブラックレーベル BLX LG 631MH FB-FR
ブラックレーベル BLX SG 671MH FB-FR

「この2本はF表記ですが、曲がりの頂点が後ろのほうで結構入る。投げやすさ重視ですね。長さ別に使いやすいほうを選んでください」

ブラックレーベル BLX TRVL N C63MH-5・FR
「取り回しの良い63レングス。ネオンカラーで目立ちたい人にもオススメです。5ピースですがめちゃくちゃ使いやすいですよ」

スティーズ C67MH-FR フロッガー
「スティーズならではの軽さを重視。高弾性でファストテーパーですがフロッグも意外に投げやすいです」

ブラックレーベル BLX LG 5111MHXB-FR
「操作性をとことん追求したい場合はアンダー6フィートのこれ。チキータフロッグなど小型フロッグも扱えます」

リベリオン 671MHXB-ST
「フロッグ用じゃないんですが、“へ”の字のソリッドティップで小型のフロッグが動かしやすい番手です」

近年のフロッグロッドのトレンドは65レングス。「自分の身長でも65が使いやすいので、他の人はもっと短くてもいいと思います」

ただ巻き系/抵抗のある巻き物は“の”の字、無抵抗系巻き物は“へ”の字

抵抗の強弱で求められるロッドの性質は変わってくる

「ビッグクローラーをデッドスローに巻いたりビッグバドなどの抵抗の強いものは、“の”の字ファストテーパーのBLX LG 6111H+FB-SB。アンダー1オンスの小バネはクランク用のスティーズライトニングで。巻きモノは“の”の字のほうが乗ってくれますが、無抵抗系のWスイッシャーは“の”の字だとラインが張ってしまうので、“へ”の字テーパーの661ML+RBでラインスラックを出しながら巻きます。バズベイトはブラックレーベルLGのMとMHを重さで使い分けてもいいし、リベリオンのグラスでもOK。バズベイトはバイトの出かたが弱いので、今日全然乗らないなって日はグラスもありですね」

ブラックレーベル BLX LG 6111H+FB-SB

「1オンス以上のクローラーベイト用。ソフトなのの字ティップで、抵抗感のあるルアーをスロー巻きしやすいです」

リベリオン 661MHFB-G

「バズベイトの1/2オンス用。3/8オンスでも引き抵抗の大きいものはこれで投げたりもします。グラスロッドなので乗りがいいですよ」

ブラックレーベル BLX LG 661ML+RB
「操作系にも出てきた番手。ダブルスイッシャーなどラインスラックを出す巻きものに」

スティーズ C66ML G ライトニング66
「ビッグバドやアンダー1オンスのクローラーが使いやすいグラスモデルです」

ブラックレーベル BLX LG 6101MRB
ブラックレーベル BLX LG 6101MHFB

「これもバズベイト用で、3/8オンスならM、1/2オンスならMH。リベリオンの66よりも遠投させたい時ですね」

リベリオン 661MRB-G
「バズベイトの3/8オンスはこれ。今日はバイトが弱いなぁ、乗らないなぁって時に出番のロッドです」

I字・ムシ系/乗りと操作性の両方が高次元に必要とされるスピニングトップ

BLX SG 681ULFSならI字もセミもオールマイティに対応

「I字は抵抗の弱いただ巻きルアーで、水に馴染ませて使いたいので“の”の字テーパーが向いています。BLX SG 681ULFSは長くて先が柔らかい竿で、シェイクした時にティップが震えてくれて、乗りも良い。PEラインを使ってロングキャストできるのでムシを遠投したい場合にも使いますね。小場所をタイトに攻めていきたい場合はBLX LG 5111LFS。トップかどうか微妙ですが、O.S.Pのオーバーリアルを細かく動かしていくのにおすすめです。小さいトップ全般を投げたい場合は、汎用性の高いBLX TRVL S66L-5。チョウチンはパワーフィネス系のBLX SG 681ML/MH FS。シェイクしやすいMLのティップに、カバー越しでもフッキングが決まるMHのバットパワーを備えています」

ブラックレーベル BLX SG 681ULFS

「PEラインで飛距離を出せる、自分の中ではI字スペシャル。野尻湖・桧原湖含めワカサギレイクにマストの1本です」

ブラックレーベル BLX LG 5111LFS
「オーバーハングの下など小場所のアキュラシー重視。小型トップやムシ系にオススメ」

ブラックレーベル BLX TRVL S66L-5
「小型トップのオールマイティな1本。トラベルは汎用性が高いので使うルアーを選びません」

ブラックレーベル BLX SG 681ML/MH FS
「チョウチン用。枝にラインが掛かった状態でもフッキングできるMHのバットパワーがあります」

これから出番となってくるのが、小型クローラーとも言えるセミ系のルアー。シェイクして使うのでワーム系のロッドがマッチする。


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