暑い、アツい、クソ暑い!!! うだるような熱波にやられて思考回路がシャットダウンしがちなこの季節。いったん頭をクールダウンして、3つのキーワードをもとに整理整頓。今回のキーワードは「流れ」。
●文:ルアマガプラス編集部
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『流れ』の攻略キーワード
- バックウォーター
- ドリフトとボトム
- エサとルアーサイズ
バックウォーターを因数分解すると?
フィールドにはいろんな種類の「流れ」があります。ダムが放水すればカレントが発生するし、雨などの流入はもちろん、風によって水の動きが生じることもある。
今回は南紀のリザーバーを想定しながら「バックウォーターにおける流れ」を釣る方法について、詳しく取り上げていきたいと思います。
水深が浅くてバスが見えることも多いバックウォーターの釣りは、サイトフィッシングができればOK、ぐらいに単純化して考えているアングラーが多い気がします。朝イチに上がってみて、バスが見えなければ「今日はいないね」と切り捨ててしまったり。
だけど実際はもっと奥の深い釣りなんですよ。
日中の水温上昇につれて差してくるケースもあれば、夕方に大量に上がってきたりもする。さらに細かく見ていけば、水位の上下動や流入量の増減に応じて細かくポジションを変えているのがバックウォーターにいるバスの特徴です。
こうした状況を把握しながら、スポットごとに「水面・中層・ボトム」を釣り分けていく。僕は基本的にビッグベイト系だけでやっていますが、それでもいろんなアプローチを試みる必要があって、単純にルアーパワーだけで押し切っているわけではないんです。
まずはバックウォーター域を3つのシチュエーションに分けて考えます。
- 流芯部
- 流れのヨレる両サイド
- 流れの当たる岩盤
このなかでもっともテンションが高いのは、いちばん強い流れが当たる①に突っ込んでいるバスたちです。ただ、ここを真っ先に狙ってしまうと、たとえ1尾釣れたとしても周囲の魚が出てきてしまって、②や③にいるバスを引き連れて下流へ消えてしまうことも。
まずはバックウォーターのなかでも下流側に位置する③からアプローチを開始するのがセオリーでしょう。
水面はジョイクローラー、中層はジョインテッドクローをゆっくり巻いたり、ジョイクロシフトの速巻きでチェック。そして最後はシンカーを追加したジョイクロ各サイズで川底をトレースします。
レンジを変えて「水面・中層・ボトム」を探るという手順は、①や②のスポットでも変わりません。バスはボトムに腹をこすらない程度の水深があれば入ってくるので、「こんなとこにはいないだろう」と思うような浅い瀬のなかも果敢に攻めてみてください。
「流れ」の魅力
12月ぐらいになってもリザーバーの上流域に見えバスがいたりするのを見ると、「バックウォーターが好きなタイプのバスが一定数いる」と感じますね。明確な理由はわかりませんが、やはり流れはベイトフィッシュを引き寄せてくれるし、流れを利用して捕食もしやすくなるんだと思います。