春の気難しい大型イカやスレたイカを仕留めるのに適しているのが、スローフォールで食わせの間を長く取れるシャロータイプのエギ。ただ、スローフォールモデルは概してゆっくり沈めるために軽くしているので飛距離が出にくい、ダートアクションのキレが足りないなどのデメリットが目立つのも事実。しかし、それらのデメリットを解消しつつスローフォールを維持して、ロングアピールを可能にするエギのダウンサイジングモデルが追加された。それが『セフィアクリンチロングアピール ジェットブースト3.0号』だ。
●文:ルアマガプラス編集部
セフィアクリンチロングアピール 3号(シマノ)
【スペック】
- サイズ:3.0号
- 重量:13g
- タイプ:シンキング
- 沈降速度(参考値、秒/m):4.2
- 飛距離(m):49
- カラー:12色
今回登場した3.0号は先述のように春の大型イカや何度もエギを見せつけられているスレイカにも当然有効だが、秋シーズンに岸際のシャローエリアへ集まってくる若イカの群れにもジャストフィット。水深が5mにも満たないような港湾エリアを丁寧に探ろうと思えば、約4.2秒/mで沈む食わせのスローフォールは大きな武器となる。
そして、デメリットとなりやすい飛距離不足&アクションのキレ不足を解消してくれるのが、シマノエギには初搭載となる重心移動機構のジェットブースト。シャフトとスプリングを介してSn(スズ)素材のウェイトがキャストの瞬間に最後部へと移動し、飛行姿勢の安定に貢献。3.0号エギとしては驚異的な平均49mという飛距離を実現。
着水と同時にウェイトは前方へと瞬時に戻り、安定したフォール姿勢と俊敏なダートアクションをアシストしてくれる。
さらに、ボディ内部の反射板が動いているときはもちろん、止まっていても振動し続けてフラッシングアピールを展開するフラッシュブーストも装備しているので、好奇心旺盛な秋イカを狙うには最適なモデルとも言えるのではないだろうか。
今秋のエギングはロングアピールの3.0号で満足なゲームが期待できるはずだ。
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