《釣れるワーム》名作ワームの秘密を大公開「O.S.P」

形状、アクション……どこまでも独創的なソフトベイトの正解。あまたに存在するワームには、そのすべてにストーリーがあると言ってもいい。開発者だけが知る事実、使って初めてわかった釣獲能力や発明的なメソッド。今こそ誰も知らなかった名作ワームに隠された裏話を明らかにする。

この記事はルアマガ10月号から抜粋しています。

●文:ルアマガプラス編集部

2024 チニング特集

Profile

O.S.P

並木敏成(なみき・としなり)
日本人初のB.A.S.Sバスマスタークラシック出場を成し遂げた伝説のバスアングラーにして、稀代のキャスティングスペシャリスト。2000年に帰国すると自身のルアーブランドO.S.Pを設立。ハイピッチャーやドライブシャッドなどの定番ルアーの開発者としても名高い。

テンイヤーズスタンダード 信頼して使える定番ルアー

O.S.Pは2000年6月、米国B.A.S.Sに参戦していた並木敏成さんが帰国した際に設立したルアーメーカーだ。そのラインナップは、並木さん自身が試合で使用するために開発したレーシングスペック系ルアーが中心である。

氏が国内外の試合で培った経験をもとに、ハードルアーであれば横アイやハニカム構造。ソフトルアーであれば比重の異なる素材をひとつのボディにまとめた二重構造設計など、新発想&新技術を積極的に製品に取り入れる姿勢が特徴的といえる。しかしそれだけではない。実は使いやすさ、普遍性の高さも重視しているのだ。

「O.S.Pが掲げるコンセプトに『テンイヤーズスタンダード=10年基準』というのがあります。一時的な流行を追うのではなく、10年単位、あるいはそれ以上の長きにわたり、ずっと使い続けられるモノづくり。それがO.S.Pのルアーなのだ…と。それこそが試合で活躍する選手だけでなく、一般のユーザーにも評価してもらっているところだと思う」と並木さん。

名作ぞろいのO.S.Pルアーのなかでも、この時期並木さんイチオシのワームを紹介してもらおう。

スタンダードを目指すO.S.Pのモノづくり

スタンダードを目指すO.S.Pのモノづくり
「実は、あちこちから『O.S.Pで流行のアレを出してよ、コレを出してよ』って要望はもらうんだよ。本当にありがたいよね。ただ、O.S.Pは最低でも10年は愛用できるようなモノづくりを目指している。奇天烈さで一時的に釣れるルアーって実はすぐに作れたりするんだけど、じゃあそのルアーが長年の定番になるか。どの場面でも安定して釣れ続けるか…というとそうではない場合もあるでしょ(笑)。僕らが自信を持ってリリースしたものを、ユーザーにも自信を持って使ってもらう。お互いそんな信頼関係が築ければいいなと僕らは思っているんだ!!」

ドライブビーバー

長さ:3、3.5、4in
カラー:16色(3in)、20色(3.5、4in)
推奨フック:3in=T.N.Sオフセットフック #2〜#1。3.5in=T.N.Sオフセットフック #1/0〜#2/0、FPPオフセット #2/0、FPPストレート #2/0。4in=T.N.Sオフセットフック #2/0〜#3/0、FPPオフセット #3/0、FPPストレート #3/0

超弩級のギュンギュンバサロを体感せよ

「新ジャンルを切り開いたワーム。ドライブビーバーが発売されたのは2017年なんだけど、すでにあらゆるタイプのルアーが出そろった時代、これだけ革新的なコンセプトを引っさげてデビューしたワームってほかにないんじゃないかな。僕はそう自負しているよ。

最大の特徴は、トルクフルなバサロアクション。小魚や甲殻類が追われたときの瞬間的なパニックアクションを簡単に演出できるんだ。これがバスの捕食スイッチを猛烈に刺激する。2枚のバサロパドルが付いていて、ジョイントルアーのような強い水押しを伴いながら、ボディを自然に『くの字』に曲げる。

だからこそ巻くだけ、あるいは沈めるだけの簡単な操作でもよく釣れるんだ。おすすめはバレットシンカーとの組み合わせ。フリーリグのように使ってもいいし、ペグ止めしてカバーを撃ってもOKだよ」

ドライブスティック

長さ:3、3.5、4.5、6in
カラー:33色(3in)、36色(3.5in)、40色(4in)、35色(6in)
推奨フック:3in=T.N.Sオフセットフック #2〜#1、FPPストレート #1/0。3.5in=T.N.Sオフセットフック #1/0〜#2/0、FPPオフセット #2/0、FPPストレート #2/0〜#3/0。4.5in=T.N.Sオフセットフック #3/0〜#4/0、FPPオフセット #3/0〜#4/0、FPPストレート #3/0〜#4/0。
6in=T.N.Sオフセットフック #4/0〜#5/0、FPPオフセット #5/0、FPPストレート #5/0

自発的なローリングフォールで食わせる

「ドライブスティックの登場は、業界的にも革命的だったはず。というのも、その製造方法に大きな工夫があり、ボディ上面には低比重素材(=軽い)を、下面には高比重素材(=重い)を使っているんだ。

ワームにおいては世界初の二重構造を採用し、シンプルなフォルムのまま、ボディの低重心化を実現している。これにより、ドライブスティックはフォール時に独特のローリングを伴うようになった。

ウェイテッドフックを使えば似た動きは出せるけど、ノーシンカーでこれだけのローリングが出るワームは、僕自身ほかに思いつかない。それくらい、バスに口を使わせやすいワームなんだ。

もちろん水中での姿勢が安定しているから、ロッドアクションを入れたときにプルッと生命感のある動きも出しやすい。いろいろバリエーションがあるけど、定番は4.5inだね」

ドライブシャッド

SPEC
長さ:3.5、4、4.5、6in
カラー:24色(3.5in)、18色(4in)、28色(4.5in)、23色(6in)
推奨フック:3.5in=T.N.Sオフセットフック #1/0。4in=T.N.Sオフセットフック #3/0。
4.5in=T.N.Sオフセットフック #5/0。6in=T.N.Sオフセットフック #6/0〜#7/0

低重心ボディから繰り出される安定アクション

「誤解を恐れずにいえば、従来のシャッドテールワームって、基本的には“引くだけ”のものがほとんどだった…よね!? 巻きを止めるとアクションまで止まっちゃう。それゆえにフォールで魚を寄せる力は極めて弱かった。

しかしドライブシャットは、巻きを止めても自発的に誘うように設計してあるんだ。フォール時は、ボディをロールさせながらテールを左右にスイングする。だからこそ、ただ巻きでは食わないバスを、フォールで食わせられるんだ。

また、ドライブスティックと同じく、ボディの上面と下面で素材を変えてあるのも特徴だね。低重心設計だからノーシンカーでもしっかり泳ぐ。中底層を引きやすいのをはじめ、バズベイトみたいに水面で速巻きしてもボディが回転せずに泳いでくれる。これほど万能なシャッドテールって…ほかにないんじゃないかな…!?」

この記事はルアマガ10月号から抜粋しています。


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