【冬になるとよく聞く魚】衝撃!皮がベリベリ剥がれる魚!【ハゲ】

これからの季節に人気の釣り者となるカワハギ。「エサ取り名人」と呼ばれるだけに、高いゲーム性から釣りのターゲットとして大人気だが、なんといってもその食味も素晴らしい。中でも「キモ」と呼ばれる部位は極上!! そんなカワハギの特徴を紹介しよう。

<カワハギの食べ方の定番といえばコレ!!>

●文:ルアマガプラス編集部

2024 新製品情報

カワハギってこんなさかな!

生態

フグ目カワハギ科カワハギ属。体長20~30cmほど。側偏したひし形のような魚体を持つ。脂肪がほとんどないが、大きな肝臓(キモ)が脂肪分豊富。他の魚のように泳ぎ回ることがないので、身に脂肪を貯めこむ必要がなく(=貯めこむことができない)、かわりに肝臓が脂肪の貯蔵庫となっている。晩秋から冬にかけて身ではなく肝が大きくなるのはそのため。

小さな口を器用に使う

釣り針に付いたエサだけを器用に食い逃げすることから、「エサ取り名人」とも呼ばれている。口から海水を吹き出して砂を舞い上げ、砂の中のエサを掘り出して食べたりもする。また口は硬く鋭いため、フジツボや貝、甲殻類などの硬いエサも噛み砕いて食べることが可能。

名前の由来は皮が剥げる

カワハギを漢字で書くと「皮剥」。それが示す通り、カワハギの皮は簡単に剥がすことができる。カワハギの皮は鮫肌のようにざらざらしていて、ぬるっとしていないので掴みやすい。口を切り落として、そこから皮を指でつまんで引っ張れば、面白いようにツルンと剥ける。ちなみに「バクチ」とも呼ばれるが、これも皮の剥ぎやすさからきていて、賭博師が負けると身ぐるみ剥がされることに由来する。

代表的なブランド

北海道以南の日本各地の沿岸に生息し、全国で水揚げされているカワハギ。暖かい水を好むため、南の海の方が種類も生息数も多い傾向がある。ブランドとしては、長崎の「生月はぎ」がある。

おすすめ料理全国の主な産地
肝和え、唐揚げ、煮付けなど夏(身が旨い)、晩秋~冬(肝が肥大する)長崎、富山、東京湾など

繊細な白身に濃厚な肝寒い冬のごちそう

横から見ると菱型で正面から見るとペッタンコの独特な体型。

こう見えてカワハギはフグの仲間である。確かに小さなオチョボ口にフグの面影がある。そして皮にウロコがなく、硬くザラザラしているところも似ている。

食材として見てもフグとの共通点は多い。脂が少なく弾力のある白身は歯ごたえがよく、薄造りにして美味しい。鍋物や唐揚げ、そして干物にも合う、等々。

しかしカワハギはフグにはない凄い武器を持っている。それはキモだ。

キモに絡めていただく薄造りのウマイこと!! 繊細な白身に芳醇な旨みと深いコクが加わる。キモと一緒に食べて初めて本領を発揮すると言ってもいいだろう。

ちなみにカワハギの旬は晩秋から冬にかけて。寒くなるにつれて、カワハギの腹がキモで膨れ上がってパンパンになるからだ。


※本記事は”ルアマガプラス”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。