マインド編
ある文豪が「釣りは忍耐の芸術であります」といってた気がするけど…それくらい釣りにおいて精神面は重要。覚悟、やる気、集中力、忍耐力などが、すべての行動に関わってくるからだ。
では、釣れないマインドとは?
他人の釣りばかりが気になってしまう人(佐藤)
よくあるのが、お客さんがふたりで来られて、僕と3人で釣りをしているとき。
ガイドの戦略として、ある程度確実に釣るために、まずは3人別のルアーを使う。
それで様子を見て、反応レベルによって別のルアーに変えたり、確信を持てたら同じルアーにするんです。
でも、誰かが1匹釣ると、まだ確実じゃないのに、すぐそっちに乗り換えようとする。
次に別の人が釣るとまたすぐ同じルアーに変えて…。
やりきれないというか、どうしても他人が気になってしまう。
それをやると一番釣れないんです。
もうひとりのほうが俄然有利になってくる。
他人の釣りばかり気になってしまうというのはそういう感覚の人であって…性格の問題ですね。
バスは焦らず、ひと呼吸置く(大仲)
「釣りたい釣りたい」って前のめりになっちゃうとどうしてもルアーの動きが殺伐としますね。
100%きっちりやろうとすることによって、ルアーが余計に人工的な動きになってしまいがち。
ちょっと焦ってるな、って思ったらわざとワンテンポ遅らせてやってください。
底に着いたな、って思ったら、あえてひと呼吸おいて。そのほうがバスは食うと思います。海だとやっちゃダメですけどね。
釣りたがると釣れないんですよね(礒村)
焦ると手返しがよくなりすぎちゃうんですよ。
たとえばスピナーベイトとかの巻きモノってボートの近くで一番軌道が変わりやすいじゃないですか。
その瞬間はチャンスなんですが、手返しがよくなりすぎているとそこが疎かになりがち。
気持ちが焦ると、今投げている1投が疎かになりやすいので、焦らないことです。
逆に「次の1投ではなく、今の1投で釣るんだ」という気持ちのほうが大事です。
逆に、ボートで移動して、次のエリアに着いて、僕が「はい、投げてください」って言ったらガイドとしてはすぐに投げてほしいんですよ。
距離や角度がバッチリ決まっているので。あと、1投目って釣れやすいんです。
ボートで走って、一服したい気持ちもわかるんですが、休むなら2~3投してからのほうがいいですね。
1投目のアタリを逃す人は多い(米山)
ガイドって、基本的に釣れるポイントに連れていくので、1投目から食ってきたりするじゃないですか。
それを来ると思ってなかった…ってミスる人はいますね。「うわーッ!!」みたいな(笑)。
食ってくると思ってなくて、慌ててフッキングできないとか、ドラグ締めてないとか…。油断ですね。
僕のゲストはストロングマインドですね(笑)(山田)
僕のお客さんは結構マインドはあるんですよ。
全然釣れなくてもへこたれない。そういう人の方が最後は釣りますね。
釣れないことにストレスを感じちゃったり、朝のうちから「今日は厳しいですね」とか言い出したり…そういう人は心が折れて、違うことをやり出したりしがち。
あと、ガイドに来ても自分の好きな釣りをしているゲストも結構いるんです。
そういう人はやっぱり釣れにくくはなりますね。
せっかくガイドに来るなら、やりたい釣りは自分の釣り(マイボートやレンタルボートなど)のときにやってもらったほうがいいかな、とは思いますね。
昔の思い出が捨てられない人は…いや、どうぞどうぞ(笑)(高田)
よくあるのは、なまじ長いことやってる人。
「昔はこれがよく釣れた」って、そういう釣りをする人はよくいます。
全然勝手にやってもらっていいですし、僕の釣り方を強く勧めたりもしないんですけど、「10本釣れるところが3本になっちゃいますよ」とは内心思いますね。散々いろいろ試した上で言ってますので。
ガイドはサービス業なので、お客さんに「(昔釣れた)これでも釣れるでしょう?」と言われたら僕は「まあ、そうですね」って言ってしまうんですが、そのひと言に騙されてはいけません(笑)。
あと、待てない人も釣れないですね。
琵琶湖は他の釣り場にくらべると時合いに左右される傾向が強いんです。
ポイントに着いて、魚探にバスが映っていて、ベイトもいて、30分投げてもなにもアタリがない。
でも、1時間半の間に2回は時合いがくるのがわかっているので、「1時間半投げてなにもなかったら移動しましょう」とゲストさんには伝えます。
そこで釣るゲストさんは経験があるから待てるんですよ。でも、琵琶湖の経験がないゲストさんはアタリが10分ないだけで飽きる人も結構います。
普段は、投げて、巻いて、アタリがなかったら移動…その繰り返しの釣りをしているから。
1回経験しないと難しいんですけど、待たないといけない場面は待ったほうがいいです。
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