昨今「ただ巻き」と呼ばれ、素直にリールのハンドルを巻いてくればしっかりとその性能を発揮し釣果を導いてくれるルアーが主流にある中で、「ペンシルベイト」と聞くとトップウォーターの中でもMT車を連想させるようなイメージで少し敬遠しがちになったりしませんか?トップの中でもドッグウォークと呼ばれる首振りアクションをし続けなければ釣れないのがペンシルベイトですが、実はシビアな状況のときほどペンシルベイトは釣れたりするのです!今回は編集部・大木の「バスもシーバスにも超有効!」なお気に入りのペンシルベイトをご紹介します!!
●文:ルアマガプラス編集部
シーバス最盛期な秋に心踊る!編集部イチのシーバス通・大木
【ルアマガプラス編集部・大木】
元大手釣具量販店勤務。ソルトルアーゲームを中心に楽しむ湘南ボーイ。シーバスを釣るためだけに住む家を決めるという徹底ぶりだが、そのお手軽な釣りの感覚になれてしまい、長時間の釣行では息切れする(寝てしまう)ことも多々。特技はモノマネ。少ない時間をやりくりして釣り場に向かうアラフォー突入中の36歳。
大木のバス&シーバスローテの1軍!サイレントペンシル『ジャスティーン(エバーグリーン)』
【スペック】
- サイズ:95mm(95)、115mm(115)
- 重量:11g(95)、19.5g(115)
- タイプ:フローティング)
- 価格:1,750円、1,800円(税)
このルアーに出会うきっかけは5年前の初夏。姉妹サイトであるルアーマガジンモバイル(現在はサービス終了)の編集部自腹インプレコーナー『買いっ!モノ手帖』でも記事にさせて頂いたのですが、自身のバス釣りがマンネリ化し、軽くスランプっぽくなっていたときに、自分の釣りの引き出しを増やそうと決意したところから始まります。
出来れば自分の釣りのもう一つの軸でもあるシーバスでも!
と考えたとき、真っ先に思いついたのが「トップウォーター」。
シーバスはともかく、バスの釣果がオカッパリではほほぼワーム(特にシャッドテール)が多かったのでそれに頼り切っては引き出しが増えないなとも感じていた頃。
また大木が通うバス釣りのホームエリアが、かなりのシャロー+クリアウォーターという特殊なシチュエーションで、クランクやスピナーベイトなども中々はまりにくい場所。Mクラスのタックルでやるならば中小型のトップだろうと思いました。
そこでたどり着いたのが『ジャスティーン』でした!
きっかけは「職業釣り師」のあのお方!
実はこのルアー、最初バス用ではなく、シーバス用で注目していました!その理由はこのお方!!
ルアマガソルトでもお世話になっている職業釣り師ことEGソルトプロスタッフの小沼正弥さんが激推ししていたのです!!
小沼さんと言えば、ルアーマニアでバス用ルアーにもかなり詳しく、ルアーマガジンで人気連載中のバスプロ対決企画「陸王」マニアでもあるのです(感謝!)。
イベントでお会いすると陸王トークが止まらなくなるほどww
そんな小沼さんがルアルアチャンネル(サンテレビ)のロケでジャスティーンを使い、シーバスをゲットしたときに衝撃を受けました。その動画がコチラ↓↓
沖堤というかなり水深のある場所からジャスティーンでシーバスを釣っております。通常沖堤のシーバスというとメタルバイブやスピンテールが定石ですが、バスルアーへの造詣の深い小沼さんならではの釣果です!
でもちょっと待てよ、なんかペンシルの動かし方が独特なような…
小沼さんはシーバスロッド(10ft)というのもあるのですが、水面にライン(PE0.8+フロロリーダー12lb)をつけずに高速でのパニックアクションを主体とさせた動かし方です。
本家・菊元さんの使い方は…
そして本家エバーグリーンの総大将・菊元さんが釣っている動画がコチラ↓↓
菊元さんは水面にライン(ナイロン14lb)をつけての高速ドッグウォークです。
同社からリリースされている名作ペンシルベイト「シャワーブローズ」とは真逆でクイックなドッグウォークが主体、そしてノンラトルなサイレントボディのジャスティーン。
小型ボディでありがちなバイトミスを防ぐために90mmのボディサイズでありながらもウェイト量を増やし、3フックを採用。
45度の浮姿勢により3つのフックの配置バランスが良好に保ち、水面からフックが出ることを防ぐことによってフッキング率も高めているのです。(※サイズアップ版の115サイズは浮き姿勢が若干緩めに設定されています)
実戦投入で「即」1軍確定!
上記で紹介した動画を見た大木は、すぐにジャスティーンを購入し、週末のホームフィールドで実戦投入。
タックルは6ft10inのMクラス、ラインはフロロの14lbをセット。
「本当はナイロンのほうが良かったかな」と思いつつも早速アクションさせてみると…
フロロ14lbでもガンガンドッグウォークさせられる!!
ってかとてつもなくドッグウォークさせやすい!しかもボディサイズの割には重量も絶妙で空気抵抗を受けにくいボディバランスからか良く飛ぶ!!
通常フロロラインだと比重が重く、ペンシルやポッパーのようなトップ系には不向きとされていますが、全然そんなことを感じさせないくらいアクションさせやすかったです。
HPを見ると推奨ラインは8~14lbありますが、フロロもOKと記載してもよいかと思うくらい!
でも実釣で菊元さんがナイロンを使っているということはあくまでも推奨はナイロンなのかもしれません。
この日は1回バイトを出すことができたのですが、びっくり合わせをしてしまいフッキングせず…しかしジャスティーンの使いやすさを知ることができたのです。
地元シーバス河川でも大爆発!
バスでは1バイトしか出せませんでしたが、シーバスではどうか?
バスでのインプレの数日後、いつも行っている地元のシーバスフィールドでも試してみることに。
湘南市内を流れる某河川。河口から5kmほどの場所にあり潮位の変化をしっかりと受ける場所。干潮時では水位が一気に低くなり浅くなるため、正直釣りにならないので水位がある満潮時に釣行します。
河川の幅も狭いため、対岸ギリギリの流れの変化+地形変化がある場所へ投げ、ドッグウォークさせると…。
水面に水柱が立ち、あっという間に答えが帰ってきました。最初に釣れたのは40cmほどのシーバス。正直このサイズになると瞬発力も早く、エラ洗いも多いため、普通のルアーではバラシがちですが、3フックのため安心してファイトができました!!
そして釣行を重ね、別日にはサイズアップの115サイズを購入し実釣すると…大きな水柱が立ち、もんどりうってシーバスがバイト!
60cmクラスのシーバスを夕方小1時間でサクッとキャッチ。
オリジナルサイズのアクションの良さを継承しつつもよりも遠投性が上がったため、さらに広範囲を攻められるようになりました。そしてサイズ感も秋のイナッコサイズとジャストマッチでした!
さらにさらに、連続ヒットでサイズアップ!!
サイズは70cmは届かないものの秋のグッドコンディションのシーバスもゲット!イナッコボイルをしてた近辺に投げるとすぐに反応が帰ってきました!!
これ以降も釣行を重ね、正直ざっくりとした時合いさえ外さなければバイトに持ち込めると確信した位魚を釣り上げ、当時は地元でシーバスをやるときは9割方ナイトゲームが主体でしたが、ジャスティーンの威力を知ってからはデイゲームの釣行が9割近くになりました。
ルアマガ取材時でも…
ジャスティーンの威力に絶対的なコンフィデンスを持った大木は、バス用ボックスにも冬を除き、1軍スタメンに。
5年前の11月下旬、ルアマガのインプレッションロケで訪れた利根川水系ではテトラ帯に時折、イナッコのボイルがあったため、地元のシーバスの釣果に引きずられジャスティーンを投げると…。
44cmのグッドコンディションのバスをゲット!!
同行していたルアマガ編集部員もバズベイトを投げていましたが、反応したのはジャスティーンでした(正直最初はシーバスかと思いましたが・・・・ww)
使い方は「連続ドッグウォーク」のみ!
シーバスもバスも使いかたは全て連続ドッグウォーク!!
アクションに緩急のメリハリをつけたり、アクションの途中に止めてステイなどを織り交ぜることもできるのですが、個人的には、流れや地形の変化、テトラや杭などの障害物のある場所に対し、連続のドッグウォークでトレースし続けるのがベストかと思います。
このときスピードを気にするよりかは、キレイに左右にターンしたドッグウォークを着水地点から狙いのコースまでしっかり引き続けることが重要かと思います。
あと1番大事なのはボラやオイカワ、アユなどのベイトフィッシュが確認できること。ボイルや表層への気配を感じるのであれば是非投げることをオススメしたいです。
時間帯はトップウォーターであるので朝夕のマズメがGOOD!ですが、水が動いてベイトフィッシュが確認できれば日中でも狙えるかと思います。秋になり水温が下がれば日中も更にチャンスは増えるかと!
場所は水深が浅いところがオススメ!!大木が主に使用しているバスフィールドやシーバス河川は2m未満。浅ければ浅いほど水中にルアーを潜らせるよりかは表層のほうが騙しやすいでしょう。
ルアーを「動かして使う」ことの楽しみを再認識!
ジャスティーンとの出会い以降、シーバスを中心にペンシルベイトでの釣りの楽しみに目覚めた大木。今ではシーバスのタックルボックスの1つがトップウォーターだけに…。
ジャスティーンの他にも、往年の名作のザラスプーク、ジャイアントドッグX、シャワーブローズなどペンシルでも様々なタイプを使い分けるようになりましたw
そして夜の釣りも止めたわけではないのですが、日中でのペンシルベイトでのド派手なバイトを体感したら病みつきになって夜のシーバスには中々戻れない状況ですww
ド派手なバイトもペンシルベイトの魅力ですが、小沼さんが動画でもお話している通り、スレたフィールドや活性の低い場所では、動きが不規則で、水中にラインが入っていないペンシルベイトであれば以外とあっさり反応してくれる可能性があります!
スレたフィールドでもド派手なバイトを出して興奮を味わえる釣りならやるしかないでしょう!!
夏のハイプレッシャーでスレてしまったフィールドでも、秋で活性が高くなったフィールドにもオススメなペンシルベイト。
ルアーを操り、バイトを出すというルアーフィッシング本来の王道の釣りを楽しめるペンシルベイト、そして扱いやすいジャスティーン、皆様も使われてみてはいかがでしょうか?
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